職場の飲酒運転対策メルマガ      バックナンバー

ASK飲酒運転対策特別委員会が無料配信している「職場の飲酒運転対策メルマガ」のバックナンバーです。

75号2012

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     【職場の飲酒運転対策メルマガ】  
                  75号 12.8.16
                   ASK飲酒運転対策特別委員会
                   http://www.ask.or.jp/
    ___________________________☆
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 飲酒運転防止への社会的意識の高まりを受けて、運輸業界をはじめ、
 さまざまな職場で、今、積極的な取組みが模索されています。
 このメルマガでは、ヒントになる事柄、役に立つ情報をお伝えして
 いきたいと思っています。

=================== このメールマガジンは ====================
 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)内に
 設置された飲酒運転対策特別委員会が、情報提供のために発行する
 ものです。
 ASKのホームページ http://www.ask.or.jp/ からご登録いただいた
 方に、月1回、無料で配信します。
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━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    1.インストラクター養成講座NOW!
    2.ASKからのお知らせ
    3.ニュースCLIP!
    4.山さんコラム No.73
    5.ASKの活動ご紹介
    6.編集後記 *つぶやき*

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 「まさに非常事態と言わざるを得ない」
    職員の飲酒運転で各地の自治体が緊急対策

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  1.インストラクター養成講座NOW!
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 職場や地域でアルコールの基礎知識を広める「飲酒運転防止インストラ
 クター」の養成。
 第5期養成講座は、【ステップ1】通信スクールが終盤にさしかかり、
 【ステップ2】スクーリングへと進みます。
  ↓  ↓  ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_inst_schooling.html

 いよいよ来月から、山さんの全国行脚がスタート。
 今年はスクーリングを全国13ヵ所、認定インストラクター対象のスキル
 アップ研修もあわせると、28回に及ぶ講習を行ないます。

 ということで、スクーリングの申し込み受付が遅れている方、急いでくだ
 さい!!

 スキルアップ研修の申し込み受付は20日までです。
 今年のプログラムの一部をご紹介すると――

 ・研修のマンネリをどう打破するか?
 ・第2次「健康日本21」-2単位のリスクを知る!
 ・多量飲酒者への個別対応「節酒カウンセラー養成講座」の紹介

 1期~4期の認定インストラクターの方々、お見逃しなく。

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  2.ASKからのお知らせ
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 ★アルコール依存症について学びたい方へ

 アルコール依存症は誤解に満ちた病気。
 世間的な「常識」は、ほとんどがとんでもない間違いです。

 この病気をきちんと理解し、正しい対応の方法をつかんでいただくために、
 ASKが開発したのが「アルコール通信講座<基礎クラス>」。
 アルコール依存症について学べる日本で唯一の通信教育です。
 従来は治療・援助者や家族の受講が多かったのですが、最近、異変が。
 運輸・自動車学校・警察・刑務所など、飲酒運転関係の受講者が増えている
 のです。

 <基礎クラス>は、わかりやすくまとまった6冊のテキストで学びます。
 【第1回】アルコール依存症という病気
 【第2回】本人の心理 家族の心理
 【第3回】「イネイブリング」とはなにか?
 【第4回】治療をすすめる
 【第5回】専門治療の意味
 【第6回】回復のために必要なもの

 1冊ごとに【復習テスト】でテキストの内容をおさらいし、テストの返送時
 についてくる【解答と解説】で、理解をさらに深めます。

 詳しい説明・お申し込みはこちらから
  ↓  ↓  ↓
 http://goo.gl/H8Xww


 ★トイレットペーパーで正しい知識を普及

 アルコールの基礎知識がプリントされたユニークなトイレットペーパーが評判
 です。購入してくださった方にお話を聞きました。

 ――長井地区交通安全協会長井支部のお話

 以前、警察署が配っていて「これは良い」と思って購入しました。
 地区のお祭りに来た人や、会員の方、公民館の集まりの参加者やエリア内の人
 などを対象に、期限を限らないで配っています。
 以前、キラキラ光るキーホルダーを2万個配布しましたが、子どもには人気が
 あっても、肝心の大人がそのまま置いていってしまい、効果があやしいと思って
 いました。
 トイレットペーパーは価格は高めですが、他にはないので珍しく、人目を引く
 効果があるのではと期待しています。

 トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」
  ↓  ↓  ↓
 http://goo.gl/HZTD5


 ★職場の飲酒運転防止対策に最適の視聴覚教材・予防ツール

 ●DVD&ハンドブック
 「知って得する!アルコールの基礎知識」
 http://goo.gl/jgdXE

 ●体質ごとの飲酒リスクがわかる!
 ASKアルコール体質判定セット「かんたんジェルパッチ」
 http://goo.gl/oO31N

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  3.ニュースCLIP!
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 残暑お見舞い申し上げます。
 節電の夏、みなさまはどんな工夫で乗り切っていますか?

 さて、福岡につづき、熊本で、山形で、青森で、緊急事態です。
 職員による飲酒運転が相次ぎ、対策に追われているのです。
 今回のニュースクリップは、そのようすを中心にお届けます。

 担当は今成です。
 お時間の許すかぎり、おつきあいください。

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 1)熊本市「まさに非常事態と言わざるを得ない」
 2)山形県川西町が緊急記者会見
 3)青森市は「ねぶた飲み」禁止令
 4)先陣を切る福岡県では――
 5)若者の飲酒事故は大きくなる!
 6)アジアの国々が対策強化

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 1)熊本市「まさに非常事態と言わざるを得ない」

 4月以降、職員3人が飲酒運転で懲戒免職。さらに7月7日、新たに1人が酒気
 帯び逮捕された熊本市。
 「まさに非常事態と言わざるを得ない。二度と起こさないという強い決意で、
 具体的対策を講じる」
 市長は、再発防止に向け、全職員を対象とした飲酒に関するアンケートの
 実施と、飲酒翌日の運転に関するルールを設けると発表しました。

 ◎飲酒、全職員アンケートへ 熊本市「非常事態」(7月11日 熊本日日新聞)

 アンケートでは、日ごろの飲酒量や時間帯、翌日の勤務への影響などを尋ね、
 職員がアルコールとのつきあい方や行動を振り返る機会にするとのこと。
 ルールでは、飲酒に関する医学的な基本知識を確認した上で、飲酒後、一定
 時間がたたなければ運転を禁止することなどを盛り込む方針です。


 2)山形県川西町が緊急記者会見

 山形県でも今年、公務員や議員の飲酒運転が相次いでいます。
 1月には戸沢村議が飲酒後に小型ショベルを運転。2月には川西町消防署員が
 酒気帯び容疑で逮捕。3月以降も、山形大職員、朝日町職員、山辺町立中教諭、
 置賜広域行政事務組合高畠消防署員(旧川西消防署員)、陸上自衛隊員の酒気
 帯び運転が発覚しています。
 そして7月22日、川西町まちづくり課主事が検挙されました。
 主事は、職場ごとの飲酒運転撲滅の討議に加わっていました。

 ◎飲酒運転:やまぬ公務員酒気帯び 川西町職員容疑で逮捕 「飲食店で飲んだ」 
 (7月23日 毎日新聞)

 県の中でも、今年2月から職員による飲酒運転が3件続いた川西町は、緊急記者
 会見。全職員357人を対象に、以下の対策を実施すると発表しました。

 ・7月23日から9月30日までの約2ヵ月間、自宅以外での飲酒を自粛する
 ・町関連の行事で酒類が出ても飲酒は禁止する
 ・不定期に出勤時にアルコールチェックをする
 ・飲酒は午後10時までの4時間以内とする
 ・7月27日までに署名、押印付きの「交通安全運転誓約書」を提出する
 ・正職員はアルコールチェッカーを自主購入して携帯する
 ・各課が交代で平日朝の役場入り口で交通安全啓発をする
 ・飲酒の予定がある場合の車通勤や、飲酒会場へ車で行くのを控える

 残念! アルコール教育が抜けています。


 3)青森市は「ねぶた飲み」禁止令

 青森市でも7月28日未明、男性職員が車で帰宅途中に酒気帯び検挙されました。
 青森ねぶた祭直前の不祥事だったため、31日、市長は「ねぶた飲み」の自粛
 を各課長に通達しました。

 ◎庁舎酒盛り自粛通達 青森市職員(8月1日 読売新聞)

 「ねぶた飲み」とはいったい何なのでしょう?
 それは、ねぶた祭期間中、運行に参加する職員らが、勤務時間後に市役所の
 各課に酒を持ち込んで飲酒することだそうです。
 青森市では、長年の慣行となっていました。

 「勤務時間外だし、一大イベントの時だけなので許されると思ってきた」と
 職員。市人事課も、「これまで市民から問題視する声はなかった」として、
 来年以降は再開する意向でした。
 しかし、慣例化した庁舎での酒盛りは、市民の批判を呼びました。

 ◎ねぶた飲み 禁止へ 青森市、批判受け(8月11日 読売新聞)

 8月6日までに市民から電話やメールなどで24件の意見が市に寄せられました。
 うち反対は19件に上り、賛成は4件にとどまったのです。

 市は今年の自粛につづいて、来年以降は「ねぶた飲み」を禁止することを
 決めました。
 市庁舎管理規則を改正して、「いかなる理由でも庁舎内での飲酒行為を
 全面的に禁止する」と明文化するとのことです。


 4)先陣を切る福岡県では――

 自治体としての対策で先陣を切っている福岡県で、アルコール依存症の治療
 促進などを基本方針とした「飲酒運転撲滅推進総合計画」の案がまとまり
 ました。

 ◎行政や医療機関など連携 飲酒運転撲滅の計画案まとまる(7月25日 九州放送)

 福岡県の対策が一歩先を行っているのは、さまざまな業種による「連携」が
 組まれているところです。
 県や県警のほか、県内の飲食業界の団体や医師会などが「飲酒運転撲滅連絡
 会議」を構成、そこで対策を策定しているのです。

 現在検討されている案は以下のようなものです。
 数値目標……2年後の2014年に、県内の飲酒運転事故件数を180件以下とする。
 対策……行政や医療機関などが連携、飲酒運転の要因となることが多いアル
 コール依存症の早期発見に取り組み、治療に対する支援を行なう。
 会議では、8月下旬までに総合計画を固め、公表する予定です。

 その福岡県で、こんな飲酒事故が起きました。
 自転車の酒酔い運転です。

 ◎自転車飲酒運転:容疑で男送検 門司署(8月2日 毎日新聞)

 7月12日午後2時頃、門司で、自由業の男性(59)が酒に酔った状態で自転車に
 乗り、乗用車と接触事故を起こしました。警察官が呼気検査を実施したところ
 0.55mg/lのアルコールを検出。
 「近くの公園で焼酎を1合飲んだ。自転車の飲酒運転はいけないと知っていた」

 ⇒昼間に公園で焼酎というのは、アルコール依存症の疑いが濃厚です。

 ※自転車では、8月1日、広島で男性警視(50歳代)が飲んで帰宅途中に歩行者
 に衝突、ケガをさせています(8月4日 読売新聞)。自転車に注意が必要です。

 また、若い教師による飲酒ひき逃げも起きています。
 逮捕されたのは北九州市立小学校の講師(24)。

 ◎小学校講師がひき逃げ、飲酒運転認める(7月31日 読売新聞)

 小学校講師は、7月30日午前3時10分頃、軽乗用車を運転し、自転車を押し
 ながら道路脇を歩いていた新聞配達員をはね、そのまま逃げたのです。
 被害者は腰部の骨を折るなど2ヵ月の重傷を負いました。
 酒が抜けるのを待って出頭した講師は、取り調べを受けて、「友人とバーで
 会い、ビール3杯を飲んで帰宅する途中だった」と供述しています。

 20代の飲酒運転が増えています。
 依存症対策と並んで、若者対策も必要です。


 5)若者の飲酒事故は大きくなる!

 ニュースクリップで繰り返し取り上げていますが、またもや、若者による
 大事故が起きました。

 ●奈良県/2人死亡 加害者:解体作業員(22)(7月20日 毎日新聞)
 7月19日午後6時50分頃、道路脇を歩いていた33歳男性と63歳女性の親子が
 乗用車にはねられ、病院に搬送されたが約1時間後に死亡した。
 車は2人をはねた後、道路左側の民家の駐車場に突っ込み停車した。民家の
 住人にけがはなかった。
 現場は片側1車線の見通しの良い直線道路。加害者は「コンビニで缶ビール
 を買い、運転しながら飲んだ。歩行者には気づかなかった」と供述。

 ⇒年齢は22歳ですが、この飲み方、依存症の疑いがあります。

 ●千葉県/2人死亡 加害者:会社員(26)(8月13日 NHK)
 7月30日の夜、交差点で衝突事故があり、軽自動車の男女2人が死亡した。
 相手のワゴン車から3人が逃走するのが目撃され、警察が運転していた26歳
 の会社員をひき逃げなどの疑いで逮捕したところ、「飲酒運転をしていて
 怖くなった」と供述。
 一緒に逃げた2人も飲酒運転と知りながら車に同乗していたとして逮捕。
 2人は運転していた男の友人で、27歳と21歳。「居酒屋などで一緒に酒を飲み、
 自宅に送ってもらうつもりで車に乗った」と話している。

 ⇒仲間と飲んで、そのまま一緒に車に乗り、死亡事故……若者による事故の
  典型例です。

 一方、熊本県では、7月21日午前3時5分頃、男子高校生(17)が原付バイクを
 飲酒運転し検挙されています(7月22日 読売新聞)。
 飲酒運転の検問を無視して通過し、約2キロ先で転倒したのです。
 呼気0.19mg/lのアルコールが検出。
 「カラオケ店で缶チューハイを飲んだ」と供述しています。

 若者には特別な対策が必要です。
 高校で、自動車学校で、徹底的なアルコール教育を行なうこと。
 海外では、事故車を見せたり、被害者の話を聞かせるなど、怖さを実感させる
 取り組みが行われています。


 6)アジアの国々が対策強化

 アジアの各国が、飲酒運転対策に力を入れています。

 ◎同乗者も車内飲酒禁止、運転者の酒気帯び運転防止 タイ
 (8月9日 バンコク週報)

 タイでは、運転者だけでなく、同乗者にも車内飲酒禁止が適用されることに
 なりました。
 同乗者が飲酒すると、運転者も飲酒する可能性が高まるからです。

 ◎飲酒運転3回で車没収 ソウル警察、月内にも導入(7月14日 産経新聞)

 韓国のソウル地方警察庁は、飲酒運転で3回摘発された運転手からマイカー
 を没収し、競売にかけて売り上げを国庫に納める飲酒運転対策を打ち出し
 ました。
 「犯罪に使われた道具は没収できる」との刑法の規定を適用し、根強い
 “飲酒運転文化”の撲滅を目指すとのことです。

 ◎ソウルで飲酒暴力犯の集中取り締まり、70日で200人検挙=韓国
 (7月18日 サーチナ)

 ソウル地方警察庁は、飲酒運転だけでなく、飲酒による暴力の取り締まりに
 も力を入れています。
 5月10日から捜査専門担当チームを設置し、飲酒暴力犯の集中取り締まりを
 行なって、約70日間で200人を検挙・拘束したのです。
 つかまった人の平均年齢は47.7歳で、40~50代の中高年層が全体の73%。
 99.5%が男性(女性はただ1人だったとのこと)で、10人中8人が無職。
 ほとんどが離婚するなどで単身での生活か、老父母と一緒に暮らしている
 ことがわかりました。
 一方、被害者は、飲食店などを運営する40~50代の女性である場合が多かっ
 たとのことです。

 このような対策がとられている背景には、WHOの「アルコールの有害な使用
 を低減するための世界戦略」があります。

 WHO世界戦略については、アル法ネットのサイトをご覧ください。
  ↓  ↓  ↓
 http://alhonet.jp/who.html

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   4.山さんコラム No.73
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 ASK飲酒運転対策特別委員会委員長
 元・JRバス関東株式会社会長     山村陽一

 ◆豊かさの悲劇?

 しばし、山さんの思い出話におつきあい願いたい。
 1966年5月。さわやかな季節。
 学生時代にあこがれていたが、お金がなく渡れなかった北海道へ、国鉄に
 就職して晴れて赴任。
 なんとラッキーな職業人生のスタートだったのだろう。

 札幌はライラックの花盛り。街を歩けば、あちらこちらでよい香りに出会う。
 空気は乾燥していて実に清々しい。
 そして、この地で初日に飲んだ生ビールの美味さ。
 ああ、これが世界の三船敏郎が傾けたビールだったのかと感激した。
 ビールの本場は、ここ、札幌だ。ここで飲まなければ本当のビールの味は
 分らないのだ。本気でそう思った。
 それに、食べ物がビールにぴったりあう。
 初めて食べた羊肉、ジンギスカン。ビールで、あの臭いが消え、軽い脂肪
 のうまさが際立つ。
 これも生まれて初めてのグリーンアスパラガスのバターいため。シャキ
 シャキとした歯ざわり、みずみずしい味わい、加うるに北海道名産バター
 の香り。これを一口食べ、ビールを一気に豪快に流し込む。
 そう、豪快にだ。
 山さんの飲酒人生出発。酒と料理の探求開始。
 酒と料理の探求は、その後日本各地に及ぶ。

 岩手は南部杜氏の故郷。芳醇だがさらりとした酒は、飲み込んだ後になにも
 残さずすっきり。きれが良い。
 肴は下北からくるホタテ、八戸から入るホヤにイカ、陸中海岸のあわび・
 ウニ。
 初夏、かるく脂ののった三陸のシビマグロ、秋はたっぷり脂ののった戻り
 カツオもみのがせない。
 これらには、南部の酒がぜひ欲しい。

 宮城・松島湾のカキに、淡麗辛口の酒が良い。
 純米吟醸を初めて出したのは塩釜の酒蔵。こんなに高い酒が売れるかと
 当初心配したとの話も伝わる、今ではその倍以上の純米大吟醸も日本各地
 で売られている。ここ40年、豊かになったのは確かだ。
 大震災で奥松島のカキは大打撃をうけた。あのミルキーで大粒なカキは無理
 だろうが、塩釜の魚はうまいし、神社下の酒蔵も無事。

 福島・会津は山国。山菜料理には、濃い目の地酒があう。奥会津には小さな
 好ましい酒蔵が点在している。よく、まあ残っていると感心する。良心的な
 良い酒だ。日本一のそば粉もある。

 福島・中通り、郡山、白河。料理に特徴はないが、常磐沖の魚と会津・阿武
 隈の山の幸を組み合わせた料理は実質的で好ましい。二本松にはお燗酒に
 したら日本一の酒がある。冬になると、これで鍋料理をするのが山さんの
 楽しみ。
 鍋といえば、阿武隈山地で食べたイノシシが忘れられない。普通、イノシシ
 は独特の匂いがするものだが、全くクセがなかった。犬で追い詰め山刀で
 しとめたもので、血抜きをすばやくした特別の肉だからと説明を受けた。
 その名人、翌年には他界。たった一度の美味にありつけたのだが、そのとき
 の日本酒は、この山地のど真ん中の地酒。くせのない淡麗な酒だった。
 もし普通のイノシシだったら、重い酒がよかったろうが、この類まれなる肉
 には、地元の淡麗な酒がよくあった。こういうこともある。

 この先全国をわたれば、コラムではすまない、大変な量になる。今回は震災
 応援で東北までにとどめたい。

 要するに、酒が料理を、料理が酒をうまくし、また酒が料理に、料理が酒に
 あうように発達したのだろう。地酒が好まれ、郷土料理が楽しまれている
 現在、よき伝統が継承されている証だ。

 さてある日、酒類を一切飲まないという趣向で、豆腐と湯葉の懐石料理を
 友人とともに食べた。
 次々に出てくる料理を、始めはノンアルコールビール、次は梅ジュースで
 いただく。
 コースの中ごろで、友人がこう言った。
 「こんなに料理を味わったのは初めてだ」
 「いつもはすぐ酔っぱらって、ろくすっぽ湯葉なぞ味わっていなかった。
 うまいものだな」

 山さんも心当たりがある。
 無制限に飲んでいた酒を、ある時から「酒は多く飲んでも2合まで」に切り
 替えた。
 いかに日本酒が複雑な味をもち、個性豊かな酒であるか、日本料理はいかに
 旬の素材を大切にしているか、そして1切れの沢庵がどんなにからいか、
 はっきりわかった。

 日本の文化、酒と料理を大切したいのなら、清酒やビールを大事に大事に
 味わって飲み、お料理を一口一口大切にいただきたい。
 飲み放題、食べ放題と、酒をガブガブやり、酔った勢いでムシャムシャ食
 らうのは、日本伝統文化の破壊者である。

 山さんは、ノンアルコールビールが発売されてから、それらを全部飲み比
 べ、また、安い発泡酒、さらには国産ビール、外国のビールを各種飲み比
 べてみた。
 その結果、のどが渇いた状態でガブガブ飲むならノンアルコールを飲めば
 よい。
 安い発泡酒はまずいばかりで危険。
 じっくり味わうなら料理にあわせて「生」「ラガー」「黒」「スタウト」
 など本格的なビールがよいと、当たり前ことを、再確認した。

 あこがれの北海道、もっとも良い季節、旬の食材、豊かな自然。それらの
 複合した忘れがたいビールの味、当時、友人と飲んでもせいぜいジョッキ
 で1~2杯。それ以上は金がもたなかった。
 一人で飲む時はサッポロストライクというビール小瓶を、1本10円の
 大女子(おおなご)の燻製をかじりながら、酒屋の店先で、大事に飲ん
 だっけ。
 貧しさが、うまく規制してくれた。

 「毎日、飲んでるよ」という、ある総務部長の言葉を聞いて、危ないな
 と思ったのは28歳ごろ。
 そして、それから10年後、山さんは高度経済の波にのり毎日多量飲酒、
 γ‐GTP100を超える結果になっていた。
 その後については、いつも書いている通り。

 豊かさの悲劇だ。酒やビールがあふれる豊かな今こそ、礼節が必要なのだ。
 「節度ある適度な飲酒」を教える飲酒運転防止インストラクターの活躍が
 期待されるのである。

=============================================================★
  5.ASKの活動ご紹介
==============================================================

 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、
 アルコール問題の予防に取り組む任意団体として1983年に設立、
 2000年にNPO法人になりました。1994年には、出版・研修の事業部
 門が(株)アスク・ヒューマン・ケアとなり、活動と事業の両面から
 予防を推進しています。

 ASKでは、「飲酒運転を防止するためには、アルコール依存症の
 早期発見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との
 認識のもと、2005年に飲酒運転対策特別委員会を発足させました。
 山村陽一委員長と今成知美ASK代表のリーダーシップのもと、被害
 者遺族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から
 本格的な飲酒運転防止対策に取り組んでいます。

 これまでに行なってきた活動は……

 ・被害者遺族による厳罰化署名運動や、生命のメッセージ展に協力
 ・運行管理者用テキストに「一歩踏み込んだ飲酒運転防止対策」執筆
 ・アメリカで酒気帯び運転で検挙された日本人に対して米国裁判所指
  定の教育プログラムを実施
 ・日本損保協会の「飲酒運転防止マニュアル」に執筆協力
  日本損保協会主催のシンポジウムに協賛し、全国各地で講演
 ・バス会社から運転手向けの予防プログラム「セルフケアスクール」
  を委託され、プログラムを開発
 ・「飲酒運転防止<通信スクール>」のプログラム開発
 ・職場の飲酒運転対策メルマガの発行
 ・啓発パンフ「飲酒運転 あなたは大丈夫?」制作
 ・代表今成がアメリカ・カリフォルニア州の飲酒運転再犯防止対策の
  視察、内閣府主催シンポジウムで報告
 ・国土交通省主催のシンポジウムで、山村、今成が発表
 ・今成がオーストラリア・ニューサウスウェルズ州の対策を視察
 ・国の「常習飲酒運転対策推進会議」で今成が海外視察報告
 ・「飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・4・10」をまとめる
 ・研修用DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」製作
 ・〔飲酒運転防止インストラクター養成講座〕を開始
  日本損害保険協会の助成で3年間に1000人の養成を目指す
 ・「飲酒運転 運転代行の落とし穴06・9~08・4」をまとめる
 ・「教職員の飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・10~08・9」をまとめる
 ・山村が警察庁主催シンポジウムで報告
 ・内閣府、常習飲酒運転者対策についてのヒアリングで今成が報告
 ・特設サイト「職場の飲酒運転対策チェック!」を製作
 ・DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」冊子化
 ・厚生労働省シンポジウムで今成が報告
 ・トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」を製作
 ・「警察職員による飲酒運転事例の分析07~11」をまとめる

 ↓詳しくは、ASKのホームページをご覧ください↓
 http://www.ask.or.jp/dontdrivedrunk.html

=====================編集後記 *つぶやき*========================

 オリンピック、お盆休みと、祭りのあとの倦怠感が漂っています。
 そして、むちゃくちゃ暑い!
 こんなときが危険。冷たいビール→近くだから大丈夫、と気のゆるみが
 起きます。
 気を引き締めて、残暑を乗り切りましょう。
 
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

 【職場の飲酒運転対策メルマガ】75号 12.8.16
                  
 発行 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
    飲酒運転対策特別委員会
  
       〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-16-7-7F         
       Tel 03-3249-2551 Fax 03-3249-2553             
       URL http://www.ask.or.jp/ email ask-ddd★(★を@に変えてください)a-h-c.jp

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
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Author:ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
http://www.ask.or.jp/

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