職場の飲酒運転対策メルマガ      バックナンバー

ASK飲酒運転対策特別委員会が無料配信している「職場の飲酒運転対策メルマガ」のバックナンバーです。

69号2012

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     【職場の飲酒運転対策メルマガ】  
                  69号 12.2.17
                   ASK飲酒運転対策特別委員会
                   http://www.ask.or.jp/
    ___________________________☆
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 飲酒運転防止への社会的意識の高まりを受けて、運輸業界をはじめ、
 さまざまな職場で、今、積極的な取組みが模索されています。
 このメルマガでは、ヒントになる事柄、役に立つ情報をお伝えして
 いきたいと思っています。

=================== このメールマガジンは ====================
 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)内に
 設置された飲酒運転対策特別委員会が、情報提供のために発行する
 ものです。
 ASKのホームページ http://www.ask.or.jp/ からご登録いただいた
 方に、月1回、無料で配信します。
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━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    1.インストラクター養成講座NOW!
    2.ASKからのお知らせ
    3.NEKOのニュースCLIP!
    4.山さんコラム No.67
    5.ASKの活動ご紹介
    6.編集後記 *NEKOのつぶやき*

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  奈良漬食べた??
    どこかで聞いた事があるような……

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  1.インストラクター養成講座NOW!
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 ★第5期飲酒運転防止インストラクター養成講座開講!

 損保協会から助成をいただけることが決まり、来年度も養成講座を開催
 することが決まりました!
 ただし第5期は助成額が減るため、自己負担金が増額に。
 
 ■受講料(自己負担分)15,000円 ■定員400名
 ※受講料には通信講座(添削3回含)・スクーリング・教材用DVD・認定
 等の費用すべてが含まれます。

 応募をご希望の方は、ホームページからお申し込みください。
3月10日受付開始です。
   ↓   ↓   ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_instructor.html

 ★上級インストラクター養成にも助成がつきます!
 
 認定インストラクターとしての経験をもとに、アルコール問題についての
 研鑽をさらに積み、研修の実技審査に合格すると上級インストラクターと
 して認定されます。
 今期は、10名限定で、通信講座部分(30,870円)に助成がつきます。
 3月中に、認定インストラクターのうち、条件に該当する人に個別に応募
 書面をお送りしますので、希望者はその書面で応募してください。
 (書類審査があります)

 なお、これまでに認定された上級インストラクターの紹介ページはこちら。
  ↓   ↓   ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_inst_jyoukyuu.html 

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  2.ASKからのお知らせ
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 ★「警察職員による飲酒運転事例の分析」

 なぜ、取り締まる側が飲酒運転をしてしまうのか?
 2007年~11年まで、ネット上のニュースに流れた警察職員による飲酒
 運転事例を分析しました。
 ……依存症の疑いがある人や予備群が7割に上っていました。
 昼と夜の傾向の違いも分析しています。
 詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
   ↓   ↓   ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_case4.html

 ★飲酒運転防止トイレットペーパーのこんな使い方、ご紹介します。

◎イベントで景品として配布

 ――三重県鈴鹿保健福祉事務所・奥村さんのお話
 
 アルコールは、飲酒運転はもちろんのこと、自殺やうつなど、様々な問題
 の引き金になっています。
 来月、鈴鹿市ふれあいホールで開催されるフォーラムの中で、アルコール
 についての相談を受けるブースを作ります。
 トイレットペーパーを景品として配布することで、アルコール問題に関心
 を持ってもらいたいと思っています。

 お近くの方は、ぜひご参加を!
 「いのち☆輝きのフォーラム」3月24日 鈴鹿市ふれあいホール
 → http://www.pref.mie.lg.jp/ZHOKEN/HP/info/inochi-kagayakiforam.htm

 【トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」】
  ↓   ↓   ↓
  http://goo.gl/LhpCS  
 ★社内の飲酒運転防止対策に、こちらもご活用ください。

 ●DVD&ハンドブック
 「知って得する!アルコールの基礎知識」
 http://www.ask.or.jp/ddd_dvd.html#book
 ●体質ごとの飲酒リスクがわかる!
 ASKアルコール体質判定セット「かんたんジェルパッチ」
 http://www.a-h-c.jp/tool_taihan.html
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  3.NEKOのニュースCLIP!
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 2月に入り、随分日が延びたように感じます。
 目覚めた時の外の明るさに、寝坊したのかと勘違いし、飛び起きました。
 規則正しい生活を心がけていても、天気や気候、はやりもののインフル
 エンザや花粉など、外からの刺激の中で万全の体調を維持するのは難しく、
 毎日を元気に過ごすのは大変です。
 具合が悪ければ、事故を起こす可能性も高まります。
 ましてや、脳を麻痺させる酒気帯びはもってのほか。
 体調を万全にして、春を待ちたいものです。

 さて、今号の内容はこちらです。
 お時間の許すかぎり、おつきあいください。

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 1)危険運転をめぐる解釈
 2)アルコール依存症が隠れている
 3)福岡のがんばりにエール
 4)また奈良漬……
 5)飲酒後の頭のけがに注意!

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 1)危険運転をめぐる解釈

 昨年の12月、皆既月食を観測していた小学生の兄弟が、飲酒運転の軽トラッ
 クにはねられて死亡した事件がありました。
 兄弟の両親が、自動車運転過失致死容疑での起訴を、より罰則の重い危険
 運転致死罪に変更するように訴え、同級生の保護者らが支援の会を結成。
 6万人超の署名を地検に提出しました。
 
 ◎危険運転致死罪への訴因変更認める(2月3日 読売新聞) 

 現場は中央線がなく、見通しの良い緩やかな左カーブ。逮捕時に呼気0.4mg/l
 のアルコールを検出。複数の飲食店で飲酒を繰り返していたことも判明。
 地検はその後の捜査で、飲酒の影響で正常な運転が困難だったことなど
 が裏づけられたとして訴因変更の請求に踏み切り、地裁も認めました。
 危険運転致死罪になると、裁判員裁判の対象となります。

 一方、名古屋市北区の大学生死亡事件では、訴因変更を求めた遺族の願いは
 取り上げられませんでした。

 ◎「危険運転致死罪を」死亡事故の遺族、名古屋地検に署名提出 (2月4日 日本経済新聞)

 この事件は、無免許のブラジル国籍の男性が酒気帯びで自転車をはねたもの。
 捜査で、テキーラ6杯、ビール3杯を飲んでいたことがわかっています。
 無免許なだけでなく、無車検、無保険でした。
 父親は、「無免許で酒を飲んで運転し、人をはねて逃げても、『過失』で済む
 のはおかしい」と訴えています。

 危険運転とは何なのか?
 なぜこうも解釈が食い違うのでしょう?
 東名事故の被害者遺族、井上保孝・郁美夫妻が発行する「かな・ちかメール」
No.182にはこうあります。
 ******
 昨年末にやっと06年8月に福岡で起きた3児死亡飲酒運転事件に対する最高裁
 の判決が出て、危険な運転であったかどうかは、事故前の状況、事故当時の
 状況、事故後の状況を総合的に判断しなければならない、という当たり前の
 ことが認められたばかりなのですが、名古屋地方検察庁の見方は「総合的に」
 という視点が欠けているとしか思えません。
 ******


 2)アルコール依存症が隠れている

 厳罰化だけでは防ぎきれない飲酒運転。
 「悪質」と思われる事例の多くに、アルコール依存症が隠れています。
 治療が必要です。
  
 ◎県立高校教諭を懲戒免職 酒飲みながら運転「複数回」(1月20日 岐阜新聞)
 
 1月19日夕方、岐阜県の高校教諭(43)が、学校からの帰宅途中に購入した
 ハイボールを飲みながら車を運転し、脱輪しました。
 脱出しようとアクセルを何度もふかし、摩擦でタイヤから煙が出たため、
 近所の通報で消防が駆けつけて消火。警察が駆けつけ酒気帯びが発覚。
 
 調べに対し、昨年11月以降5、6回にわたって勤務後にハイボールや缶チュー
 ハイを飲みながら帰ったことがあると明かし「自分は運転を誤らないので、
 発覚することはないと思っていた」などと話しています。

 ◎懲りない教諭、飲酒運転2回目処分でクビ(1月19日 共同通信)
 
 1月9日正午頃、和歌山県の高校教諭(55)が、神社でお神酒を1杯飲んだ後、
 車で帰宅する途中に交差点で停車中の車に追突。男女2人に軽いケガを負わせ
 ました。
 教諭は、1987年にも飲酒運転で2ヵ月の懲戒処分を受けています。
 
 ◎上司が母つれて説得 「朝にビールを飲んだ」(1月26日 産経新聞)

 1月6日午後2時51分頃、大阪市交通局の市バス運転手(48)が、マイカーを
 運転中、追突事故を起こしました。
 運転手は事故を上司に報告せず、23日になって警察から事情を聴かれ、隠し
 切れないと判断。職場の上司に電話で報告しました。
 上司が連絡を取ろうとしても応じないため、母親を連れて自宅を訪問した
 ところ、「当日朝にビール飲んだ。運転中、シートに落ちた荷物を取ろう
 として追突した」と説明しました。

 沖縄の琉球新報の社説はこう述べています。
 「もはやアルコール依存症の視野も念頭に入れた対策が必要だ。個人のモラル
 を問うだけでは汚名返上は難しい。依存症を厳罰で治せるとは到底思えない」

 ◎飲酒事故ワースト 取り組むべきは依存症対策(1月30日 琉球新報)
 
 22年連続で飲酒絡みの人身事故件数がワーストの沖縄県。
 琉球病院の調査では、08年の免許停止、取消し処分の両者を調べると、前者
 32%、後者42%でアルコール依存症の疑いがあったということです。
 
 背景にある「アルコール依存症」という病気(ASKのサイト)
 ⇒ http://www.ask.or.jp/ddd_alcoholism.html

 3)福岡のがんばりにエール

 福岡県では、06年の幼児3人の死亡事故後、いったん減少傾向となった飲酒
 運転が、増加に転じました。
 昨年2月にも、飲酒運転の車にはねられ、高校生2人が犠牲になるなど、悲劇が
 続いています。 
 こうした事態を重く受け止め、県議会は、今月22日開会の定例会に提案する
 飲酒運転撲滅条例を固めました。罰則付きは全国初。
 県は、新年度予算に事業費7043万円を盛り込んだとのことです。

 ◎飲酒運転対策:再摘発で受診義務 福岡県議会の条例案(2月10日 毎日新聞)

 議案は37ヵ条。
 摘発された運転者へのアルコール依存症対策は、2段構えになっています。

 ・イエローカード
 「過去5年以内に違反歴がない」場合は、自己評価によるアルコール依存の
 簡易検査を課し、講習・社会奉仕など啓発プログラムへの参加を促す。
 酒を提供した飲食店に指導書の店内掲示を義務づけ、悪質な違反店は店名公表。

 ・レッドカード
 2度目に摘発されれば受診・治療義務が生じる。受診を拒否する違反者には
 5万円以下の過料が科される。
 飲酒運転が通勤通学中だった場合、勤務先や学校に通知する。


 県警もがんばっています。
 20代の飲酒運転が増加していることを受け、運転免許の取得が可能になる
 高校3年生を対象にマンガ冊子「飲酒運転絶対に許さない!」を配布します。

 ◎飲酒運転根絶マンガで訴え (1月26日 西日本新聞)

 小冊子はカラーで6ページで、2万部を作成。
 県警本部交通企画課の警察官が「実際によくあるストーリー」として、高校生
 を主人公に脚本を書いたとのこと。父親が飲酒運転で死亡事故を起こして逮捕
 された後、会社を解雇され、刑務所に服役。家族は賠償金の支払いなどに追わ
 れ、社会的な制裁を受けるという内容だそうです。

 高校生たちも連帯しました!
 福岡都市圏の私立高7校の生徒会役員約30人が、「飲酒運転0(ゼロ)会議」
 の結成を決めたのです。

 ◎「飲酒運転0会議」結成 福岡 7高校の生徒会 (2月5日 西日本新聞)

 昨年2月に、飲酒運転の車にはねられて亡くなった高校生2人が通っていた博多
 高生徒会は、事故後、周辺校に呼び掛け、飲酒運転撲滅を訴えるティッシュ
 配布などをしてきました。「0会議」は、これまで活動に参加した十数校で
 発足。新たに取り組む啓発ポスターの図案を決めたということです。


 4)また奈良漬……

 どこかで聞いたような言い訳です。

 ◎酒気帯び事故:容疑で市職員を逮捕(1月21日 毎日新聞)
 
 1月20日午前10時55分ごろ、岡山県真庭の市臨時職員(45)が、交差点で公用
 の軽トラックを運転し、乗用車に衝突しました。呼気0.2mg/lを検出。
 「奈良漬を食べただけ、飲酒していない」と否認しました。
 
 3年前にも「奈良漬を食べた」として、飲酒を否認した例がありました。
 このときは、検察側が警察と協力し、実際に奈良漬を食べて実験しています。
 さらに、「交通事故総合分析センター」でも同様の実験を行い、奈良漬が
 言い訳であることを検証しています。
 詳しくは、当メルマガのバックナンバーをご覧ください。

  【職場の飲酒運転対策メルマガ】34号 09. 3.17
  NEKOのニュースCLIP!
  3)実際に奈良漬を食べて実験したら…… 
   ↓  ↓  ↓
 http://dontdrivedrunk.blog74.fc2.com/blog-entry-46.html 
 そもそも、呼気0.2mg/lで、奈良漬を食べて運転したなんて、言い訳に無理
 があります。


 5)飲酒後の頭のけがに注意!

 飲酒後に頭にけがをすると、脳がむくみやすくなって死の危険が高まる
 メカニズムを松本博志・札幌医科大教授(法医学)の研究チームが動物
 実験で解明しました。

 ◎<頭部外傷>飲酒後は死の危険高まる 札幌医科大チーム解明(2月5日 毎日新聞)

 飲酒後に転倒や交通事故で頭部外傷を負うと、直後の検査では異常がない
 のに、半日~2日後に急死するケースがあるといいます。
 その理由を特定するため、研究チームは大人の雄のラットを2群に分け、
 それぞれ(1)生理食塩水(2)エタノール(体重1kg当たり3g/酩酊状態
 に相当)を投与。
 1時間後に脳に損傷を与え、MRI(磁気共鳴画像化装置)などで脳の
 変化を調べました。

 すると「飲酒ラット」は、6時間後までは異常がなかったのに、24時間後に
 脳浮腫が確認。脳浮腫の原因の一つとされるたんぱく質「アクアポリン4」
 も大幅に増加し、約半数のラットが死んでしまったということです。
 一方「しらふラット」は24時間たってもほとんど変化がありませんでした。

 もうすぐお花見や送迎会シーズンを迎えます。
 飲酒運転だけでなく、酔ったうえでの歩行事故やホームや階段からの転落
 にも注意しましょう。

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   4.山さんコラム No.67
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 ASK飲酒運転対策特別委員会委員長
 元・JRバス関東株式会社会長     山村陽一

 ◆命名のむずかしさ

 「節度ある適度な飲酒」
 ……いかにも長い。
 何百回、何千回繰り返ししゃべっている山さんですら、そう思う。
 聞くところによれば、「節度ある適度な飲酒」は、公務員の間でも使わ
 れていないどころか、ほとんど知られてもいないという。

 これは厚生労働省の「健康日本21」で提唱された、1日に日本酒換算で
 1合までの飲酒をさす。
 1日に3合以上の「多量飲酒者」を減らすこと、「節度ある適度な飲酒」
 の考え方を普及させることが、政策目標となった。
 ところが、「節度ある適度な飲酒」の用語を、誰も使わない。
 多量飲酒者もなかなか減らない。

 まわりくどい言葉でなく、すっと頭に入る言葉がほしい。
 山さんはずーっと悩んできた。
 なんとかわかりやすく、一言で表現したい。
 単に言葉の問題と思うかもしれないが、これは「飲みすぎ防止」すなわ
 ち飲酒運転防止のための、もっとも重要な課題のひとつである。

 一人で悩んでも解決できない。
 そこで、飲み会に行くたび話題に出し、皆の意見を聞いた。だが、これ
 は見事に失敗。
 「節度ある適度な飲酒」を前提とした飲み会など、どこにもない。
 アルコール関連問題を真剣に学習している連中でも、飲むときは別人と
 化し、飲み放題愛好家になってしまう。
 だから、山さんの問題提起には、いい加減な回答しか返ってこない。
 「1日1合までなんて、そんな飲み方じゃ、飲まない方がまし」との反
 論が来ることも。
 一方、しらふの時の酒飲みは、たいてい頭が回らず、議論にならない。

 体質的に飲めない人や、理由があって飲まない人は、節酒に関係がない
 から、冷たい。
 「そんなにまで苦労して、飲まなきゃいいでしょ」となる。

 「適正飲酒」という言葉を使う人たちもいる。
 適正価格ならあるが、飲酒に関しては適正というのはなんとなく落ち着
 かない。
 「正しい飲み方なんてあるの?」と反論する向きも。
 実のところ、かつては日本酒換算で3合までを「適正飲酒」と呼んでい
 た。
 これではいかにも多すぎる、という反省や、WHOの会議で日本の「適
 正飲酒」の考え方が猛烈な批判を浴びたこともあって、「節度ある適度
 な飲酒」という言葉に修正された経緯がある。

 「適量飲酒」も広く使われるが、人によって適量が違うということもあ
 り、何となく適当な感じ。
 本来、適当ならよいはずだが、適当、いい加減、と連想されると、だん
 だん怪しくなる。
 「適度な飲酒」の方がまだましだろう。

 「節酒・減酒」は、あくまで多量飲酒を減らすイメージで、積極的な意
 味に乏しい。旗振り役の言葉としては不十分。

 ならば「慈酒」というのはどうだ、と道徳家で愛酒家の先生。 
 酒をいつくしむ、いとおしむ、ガブガブ飲まない、という意味。
 説明を聞けば悪くはないが、慈酒だけではピンとこない。

 「品格ある飲酒」
 10年前に名付けたらよかったかもしれないが、この品格なる言葉、その
 後あちこちで乱用されて、すっかり品のない言葉になってしまった。
 アルコールに限らず言葉も乱用は禁物。

 「和み酒」はどうか、とフォークソング愛好家。
 どうやらフォークの名曲、なごり雪からの連想らしい。
 なごむという言葉には、暴飲の逆のイメージがあってよいのだが、ただ
 し、ゆっくりと時間をかけて案外飲みすぎてしまう危惧が残る。

 「味わい酒」
 利き酒のための器は、1合入るかどうかの量で、飲みやすい。
 1口1口味わいながら飲もうとの提唱。山さんも、割合と共感できる。
 味わうなら2合も3合も飲む必要はない。
 でも、いかにも酒好き向けの表現。
 多量飲酒を節度ある適度な飲酒に変えるパワーはなさそうだ。

 いっそ「嗜み酒」としたらどうだ、とお茶の先生。
 ちょっと気どっているものの、節度・適量というイメージはある。
 「酒を飲みますか」「いえ少し嗜む程度です」
 いいと思う。が……講談本で、このように述べた剣豪が酒一升ペロリと
 飲んだというくだりがあるから、チョット問題か。

 「殺生飲酒から養生飲酒・保命飲酒へ」
 漢字に強い先輩は、酒の害を強調した新語「殺生飲酒」を作りだし、つ
 いで貝原益軒由来の「養生」を引き合いに出した。
 江戸時代からある「養命酒」は信州の薬用酒、広告などで全国的に知名
 度が高い。
 「保命酒」も瀬戸内海、鞆の浦の名酒。あのペルリ提督へ食後酒として
 出されたという。
 先輩の苦心はわかるが、ともかく積極的に飲ませようという感じが残っ
 てしまう。

 ……というわけで、適した言葉が見つからない。
 ならば広く公募するのも手である。
 読者諸氏のお知恵を拝借したい。
 それまで山さんは、輪島塗の1合枡をもって出かけ、「良い酒、これ一
 杯だけ」と態度で示すことにしよう。


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  5.ASKの活動ご紹介
==============================================================

 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、
 アルコール問題の予防に取り組む任意団体として1983年に設立、
 2000年にNPO法人になりました。1994年には、出版・研修の事業部
 門が(株)アスク・ヒューマン・ケアとなり、活動と事業の両面から
 予防を推進しています。

 ASKでは、「飲酒運転を防止するためには、アルコール依存症の
 早期発見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との
 認識のもと、2005年に飲酒運転対策特別委員会を発足させました。
 山村陽一委員長と今成知美ASK代表のリーダーシップのもと、被害
 者遺族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から
 本格的な飲酒運転防止対策に取り組んでいます。

 これまでに行なってきた活動は……

 ・被害者遺族による厳罰化署名運動や、生命のメッセージ展に協力
 ・運行管理者用テキストに「一歩踏み込んだ飲酒運転防止対策」執筆
 ・アメリカで酒気帯び運転で検挙された日本人に対して米国裁判所指
  定の教育プログラムを実施
 ・日本損保協会の「飲酒運転防止マニュアル」に執筆協力
  日本損保協会主催のシンポジウムに協賛し、全国各地で講演
 ・バス会社から運転手向けの予防プログラム「セルフケアスクール」
  を委託され、プログラムを開発
 ・「飲酒運転防止<通信スクール>」のプログラム開発
 ・職場の飲酒運転対策メルマガの発行
 ・啓発パンフ「飲酒運転 あなたは大丈夫?」制作
 ・代表今成がアメリカ・カリフォルニア州の飲酒運転再犯防止対策の
  視察、内閣府主催シンポジウムで報告
 ・国土交通省主催のシンポジウムで、山村、今成が発表
 ・今成がオーストラリア・ニューサウスウェルズ州の対策を視察
 ・国の「常習飲酒運転対策推進会議」で今成が海外視察報告
 ・「飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・4・10」をまとめる
 ・研修用DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」製作
 ・〔飲酒運転防止インストラクター養成講座〕を開始
  日本損害保険協会の助成で3年間に1000人の養成を目指す
 ・「飲酒運転 運転代行の落とし穴06・9~08・4」をまとめる
 ・「教職員の飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・10~08・9」をまとめる
 ・山村が警察庁主催シンポジウムで報告
 ・内閣府、常習飲酒運転者対策についてのヒアリングで今成が報告
 ・特設サイト「職場の飲酒運転対策チェック!」を製作
 ・DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」冊子化
 ・厚生労働省シンポジウムで今成が報告
 ・トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」を製作
 ・「警察職員による飲酒運転事例の分析07~11」をまとめる

 ↓詳しくは、ASKのホームページをご覧ください↓
 http://www.ask.or.jp/dontdrivedrunk.html

==============編集後記 *NEKOのつぶやき*===================

 ニュースクリップを担当するようになって、3年が経ちました。
 最初は毎日こんなに飲酒運転があることに驚き、しばらくすると、飲酒
 運転に対する罰則の甘さに驚き、厳罰化が進むと、それでも飲酒運転を
 続けてしまう人がいることに驚きました。
 そして、その背景には、アルコール依存症の問題があることを知りました。
 
 さて、次号からニュースクリップの担当が替わります。
 とはいえ、これからも草の根の一部として、飲酒運転がなくなることを
 願い、注目し続けたいと思います。
 
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

 【職場の飲酒運転対策メルマガ】69号 12.2.17
                  
 発行 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
    飲酒運転対策特別委員会
  
       〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-16-7-7F         
       Tel 03-3249-2551 Fax 03-3249-2553             
       URL http://www.ask.or.jp/ email ask-ddd★(★を@に変えてください)a-h-c.jp

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
プロフィール

ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)

Author:ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
http://www.ask.or.jp/

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