職場の飲酒運転対策メルマガ      バックナンバー

ASK飲酒運転対策特別委員会が無料配信している「職場の飲酒運転対策メルマガ」のバックナンバーです。

60号 2011

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     【職場の飲酒運転対策メルマガ】  
                  60号 11.5.16
                   ASK飲酒運転対策特別委員会
                   http://www.ask.or.jp/
    ___________________________☆
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 飲酒運転防止への社会的意識の高まりを受けて、運輸業界をはじめ、
 さまざまな職場で、今、積極的な取組みが模索されています。
 このメルマガでは、ヒントになる事柄、役に立つ情報をお伝えして
 いきたいと思っています。

=================== このメールマガジンは ====================
 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)内に
 設置された飲酒運転対策特別委員会が、情報提供のために発行する
 ものです。
 ASKのホームページ http://www.ask.or.jp/ からご登録いただいた
 方に、月1回、無料で配信します。
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━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    1.インストラクター養成講座NOW!
    2.ASKからのお知らせ
    3.NEKOのニュースCLIP!
    4.アルコール検知器Q&A
    5.山さんコラム No.57
    6.ASKの活動ご紹介
    7.編集後記 *NEKOのつぶやき*

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 えっ、トイレットペーパーで飲酒運転防止???
      「ASKからのお知らせ」をどうぞ。      

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  1.インストラクター養成講座NOW!
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 2008年に開講した養成講座、3年を経て、
 4月26日現在、1108名がインストラクターに認定!
  ↓   ↓   ↓   ↓   ↓ 
 http://www.ask.or.jp/ddd_instructor.html
 インストラクターが行った初回研修の参加者は、1~3期で3万人を超えてい
 ます。
 その後、継続して行われた研修の人数については、現在調査中。
 近日中に発表予定です。
 
 さて、第4期のお申し込み状況についてです。
 5月16日現在で、●●●名になりました。
 受付ももあとわずかです。お申し込みをお急ぎください。
 →http://www.ask.or.jp/ddd_instructor.html
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  2.ASKからのお知らせ
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 飲酒運転防止の啓発グッズとして、ユニークなトイレットペーパーを製作
 しました。社内啓発や、飲酒運転防止キャンペーンのグッズとして、ぜひ
 活用してください。
 詳しくは、以下のサイトを。
  ↓   ↓   ↓
 http://goo.gl/31mXa
 トイレットペーパーには、飲酒運転によくある「7つの落とし穴」と「予防
 の豆知識」をマンガでプリントしてあります。

 ◎落とし穴1
 ・ちょっとしか飲んでないから、大丈夫……いえいえ!
 
 ◎落とし穴2
 ・目的地が近いから、大丈夫……いえいえ!
  
 ◎落とし穴3
 ・車の中で仮眠するから、大丈夫……いえいえ!
 
 ◎落とし穴4
 ・代行運転を頼んだから、大丈夫……いえいえ!

 ◎落とし穴5
 ・自分は酒に強いから、大丈夫……いえいえ!

 ◎落とし穴6
 ・一晩寝たから、大丈夫……いえいえ!

 ◎落とし穴7
 ・私が車を運転するわけじゃないから、大丈夫……いえいえ!

 こんな例があります。
 先日、社内教育のための講師派遣をご希望の会社の方が、打ち合わせのため、
 ASK事務所を訪問されました。そのとき、トイレットペーパーの見本が
 ちょうど届いたのです。
 お見せしたところ、こんな面白い使い方を思いつかれました。
 「講演前のある日、内緒で、社内のトイレを全て飲酒運転防止トイレットペーパー
 に入れ替える!」
 ストックを積んでおくだけでも視覚的効果があるし、最初にペーパーを使った社員
 が周囲に話し、なんだなんだ、と話題になるだろう。わざわざトイレに見に行く者
 もいるのではないか……。
 研修を前に、社員の関心を高めるのに最高というわけです。
 早速100個パックの予約をいただきました。 
 
 というわけで、
 お店や会社のトイレ、飲酒運転防止イベントのグッズとして使用し、飲酒運転
 防止活動に役立ててください! 
 アイデア次第で使いかたは色々。話題性があり実用的です。

 【販売価格】
 100個入り 9,870円(9,400円+税) 送料無料
 24個入り 3,780円(3,600円+税) 送料無料

 ★「災害と心のケア」ハンドブック重版できました!
 阪神淡路大震災の直後にASKがつくった本が、今、注目を浴びています。
 災害後の心理の変化やケアの方法を、わかりやすくQ&Aで。
 定価735円の手軽なハンドブックです。
 http://goo.gl/WukLO
 アマゾンでも購入できます。
 http://goo.gl/aSqxo
 ★季刊〔ビィ〕Be!103号も、震災ストレスに焦点を当てました。
 被災地以外の人たちに役立つ特集です。
 特集/ストレスをためている人のための自分を手当てする方法
 http://goo.gl/0VC3t

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  3.NEKOのニュースCLIP!
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 今号で飲酒運転メルマガも60号。
 さかのぼってみると、創刊号は2006年の6月。
 毎月毎月、飲酒運転に関するニュースがなくなることはありません。
 もちろん、法律や制度が変わり、飲酒運転に対する罰則や、社会の目は、
 厳しくなっています。
 それでも、同じような事故が繰り返されている。それが現実です。 
 
 残念なことに、私たちは様々なことを忘れていきます。
 だからこそ、繰り返し伝え続ける必要があります。
 月に一度のメルマガではありますが、飲酒運転の危険性を忘れないためにも、
 一つ一つのニュースに目を向けていきたいと思います。
 
 さて、今号の内容はこちらです。
 お時間の許すかぎり、おつきあいください。

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 1)屋根に乗せ、100メートル……
 2)何てばかなことをしたんだ
 3)飲酒運転撲滅を訴えるテレビCM
 4)女性による飲酒運転
 5)相撲の親方……国道のど真ん中で居眠り???
 6)市議のはしご酒

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 1)屋根に乗せ、100メートル……

 今年、高校生が飲酒運転の車にはねられて亡くなる痛ましい事故が続いて
 います。 
 1月に仙台で、2月に福岡で、そして5月に広島でまた起きました。

 5月2日午後9時35分ごろ、広島市安佐南区で、自転車で道路脇を走行して
 いた高校2年生が、軽乗用車にはねられ、亡くなりました。

 ↓高校生はね死なす、運転手逮捕 屋根に乗せ100メートル(5月4日毎日新聞)↓
 http://megalodon.jp/2011-0512-1344-42/mainichi.jp/select/jiken/news/20110504ddm041040020000c.html

 軽自動車はセンターラインを越えて、反対車線の高校生をはね、車の屋根に
 乗せたまま、100メートル走行。
 運転していたトラック運転手は、酒を飲んだと供述。血中からはアルコールが
 検出され、危険運転致死容疑で広島地検に送検されました。
 
 「二度と悲惨な事故が起こらないことを願い、交通安全を積極的に推進する」
 亡くなった高校生が通学していた高校の生徒たちは、事故撲滅に向けて駅前
 での呼びかけに参加しました。
 
 ↓亡き友追悼、交通安全訴え(5月10日中国新聞)↓
 http://megalodon.jp/2011-0512-1523-06/www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201105100019.html
 
 2)何てばかなことをしたんだ

 1月に仙台市太白区で、飲酒運転のワゴン車が高校生の列に突っ込み、1人が
 死亡、2人が負傷した事故の初公判が、5月11日に仙台地裁でありました。
 被告(28)の呼気からは、基準値の約4倍のアルコールが検出。
 検察側は懲役8年を求刑しました。

 ↓被害者・遺族の傷深く 仙台・飲酒暴走初公判(5月12日河北新報)↓
http://megalodon.jp/2011-0514-1451-35/www.kahoku.co.jp/news/2011/05/20110512t13005.htm
 裁判で読み上げられた調書からは、飲酒運転によって人生が一転した被害者
 や遺族、被告の家族、それぞれの苦しみが明らかにされました。

 「まだ亡くなったことが信じられない。家にぽっかりと空間ができている」
 (死亡した高校生の父)
 「負傷した膝の完全回復は難しく、インターハイを断念した。被告を絶対に
 許せない」
 (大けがをした男子高校生)
 「目の前で事故を目撃したショックで、心的外傷後ストレス障害(PTSD)
 のような状態になった」(軽傷だった女子高校生)

 証人として出廷した被告の妻は、悔やみました。
 「事故前に2~3回、飲酒運転して帰宅した。注意したが、事故を防げなかっ
 た。私の説得力が足りなかった」

 被告もこう供述し、起訴内容を認めました。
 「私も一児の親。娘が飲酒運転の車にひかれたら、つらい。
 『何てばかなことをしたんだ』と思う」

 事故が起きてしまったら、取り返しがつかないのです。


 3)飲酒運転撲滅を訴えるテレビCM

 福岡では、2月に飲酒運転の車にはねられて高校生2人が亡くなった事故を
 受けて、遺族や2人の母校の後輩たちが、飲酒運転撲滅を訴えて、CMを
 作成しています。  
 
 ↓2人の死、無駄にしない 飲酒運転撲滅へCM(4月27日西日本新聞)↓
 http://megalodon.jp/2011-0512-1352-59/www.nishinippon.co.jp/nnp/item/239295 
 ↓飲酒運転撲滅を訴えるテレビCMが…(4月23日西日本新聞)↓
 http://megalodon.jp/2011-0512-1804-42/www.nishinippon.co.jp/nnp/item/238564
 CMの監督は塩屋俊さん。悪質な飲酒運転で1人息子を亡くした母親の実話
 を元にした映画「0(ゼロ)からの風」(2007年)で監督をつとめています。
 福岡では、4年前にも飲酒運転撲滅のCMが作られていますが、その時も塩屋
 さんが監督でした。当時のCMには、「0(ゼロ)からの風」に主演し、元
 キャンディーズで女優の田中好子さん(4月21日に乳がんで死去)もボラン
 ティアで出演。
 3児死亡事故が起きた海の中道大橋に立ち、カメラに向かってこう語っていた
 そうです。
 「事故が起きた直後は、誰もが『気を付けよう』と思ったはずなのに」
 「あの子たち(3児)に代わって私が伝えて行かなくちゃと感じています」
 

 4)女性による飲酒運転
 
 女性の飲酒運転が連発しています。

 ●飲食店従業員の女性(23)/大阪(4月19日産経新聞)
 4月19日午前0時10分ごろ、制限速度を上回ってミニバイクで走行。
 停止を求められたが逃走し、約100m南の路上で鉄柱にぶつかって転倒した。
 呼気からは、基準を上回るアルコールが検出。

 ●無職女性(41)/群馬(4月22日産経新聞)
 4月20日午後9時10分ごろ、交通違反の取締り中、蛇行運転し、酒酔い運転
 の容疑で逮捕された。

 ●無職女性(36)/埼玉(4月22日産経新聞)
 4月21日午後6時40分ごろ、JR高崎線と道路の境界のコンクリート柵に衝突。
 呼気0.7mg/lのアルコールが検出された。

 どの事例もかなり酒を飲んだ状態で運転しているようです。

 男性に比べて女性は、体が小さく、体脂肪が多いため水分量や筋肉が少ない
 ので、アルコールの分解に時間がかかります。
 また、女性はアルコール依存症になるまでの年数も男性より早いのです。

 ↓女性の飲酒 同量でも男性より内臓に負担(5月5日朝日新聞)↓
 http://megalodon.jp/2011-0514-1513-18/www.asahi.com/health/tsuushinbo/TKY201105040145.html 
 飲酒運転が危険なのは、男女関係ありません。
 しかし、お酒の飲み方については、女性は男性以上に注意が必要です。
 

 5)相撲の親方……国道のど真ん中で居眠り???

 4月18日午後10時ごろ、大相撲の尾上親方(41)が酒を飲んで車を運転。
 書類送検されました。
 あろうことか、片側3車線の国道の中央で車を止めたまま眠っているところ
 を通行人が発見、110番通報されたとのこと。
 呼気からは0.64mg/lのアルコールが検出されました。

 ↓酒気帯び運転:尾上親方を容疑で書類送検(5月8日毎日新聞)↓
 http://megalodon.jp/2011-0512-1724-33/mainichi.jp/select/jiken/ news/20110510k0000m040024000c.html

 日本相撲協会の事情聴取での親方の弁明は、
 「後援会関係者と新橋でビールと焼酎を飲んでいた」
 「約3時間休憩したが、アルコールが抜けなかった」
 「信号待ちをしている時に居眠りをしてしまった」

 ↓角界また不祥事…尾上親方が酒気帯び運転(4月20日スポーツニッポン)↓
 http://megalodon.jp/pc/get_simple/confirm?url=http%3A%2F%2Fwww.sponichi. co.jp%2Fsports%2Fnews%2F2011%2F04%2F20%2Fkiji%2FK20110420000660460.html

 日本相撲協会は4月20日に臨時理事会を開き、処分を協議。月の名古屋場所
 千秋楽までの謹慎と、親方の階級で最下位の年寄に10年間据え置きの処分
 を決めました。

 ↓尾上親方、酒気帯び運転 温情処分、肝に銘じよ(4月21日 毎日新聞)↓
 http://megalodon.jp/2011-0514-1653-28/mainichi.jp/select/jiken/news/ 20110421ddm035070002000c.html


 6)市議のはしご酒

 5月13日の読売新聞によれば、5月10日の夜、富山市の市議(60)が、飲酒
 運転をしたあげく、ひき逃げ事故を起こしたことがわかりました。

 地元後援会の幹部2名と繁華街の焼肉店に来店。
 午後6時過ぎから午後8時ごろまで、生ビールを飲んだ。
 その後、スナックなどに移動し、11日午前0時ごろ、幹部らと別れた。
 その後、1人でさらに別のスナックに行き、午前2時まで飲酒。
 午前5時過ぎまで自分の車の中で仮眠。
 その30分後、国道で信号待ちの車に衝突。逃走した。
 
 「仮眠を取ったから、大丈夫」
 ここに、飲酒運転につながる落とし穴があるのです。 

 交通手段があまりない地域などでは、酒の席に車で行く、ということがある
 ようです。
 もちろん、酒を口にしなければ、飲酒運転にはなりません。
 しかし、自分が酒を口にするのであれば、ハンドルキーパーを決め、自分は
 ハンドルを握らない。また、代行を呼ぶなど、対策が必要です。
 代行を呼んだら、車庫まで入れてもらうことをお忘れなく。
 
 そして、こんなに飲んだら、翌朝、飲酒運転になることも肝に銘じてくだ
 さい。

 ★ハンドブック「知って得する!アルコールの基礎知識」
  ↓   ↓   ↓
 http://a-h-c.jp/eshopdo/refer/vid1213001.html
 
==============================================================★
  4.アルコール検知器Q&A
=============================================================== 
 
 運輸・運送業向け事故防止コンサルタント
 ASK認定飲酒運転防止上級インストラクター

                       高木 宏昌
 
 【Q5】アルコール検知器には、息を吐きかけるタイプとストローを使う
 タイプがありますが、精度はどう違うのですか?

 【A5】「吹きかけ方式」より「吹き込み方式」のほうが精度が高いです。

 呼気式アルコール検知器には、次の2種類があります。
 1)ハァーっと直接息を吹きかける「吹きかけ方式」
 2)ストロー等で数秒呼気を吹き込む「吹き込み方式」
 どちらの精度が高いでしょうか?
 こう考えてみてください。

 ――正しい測定には、肺の毛細血管に接っしている「肺の中の呼気」を
   サンプリングすることが必要。

 1)と2)をやって比べてみましょう。
 そうです。
 肺の呼気をきちんと取り込めるのは、ストローを使った「吹き込み方式」の
 ほうですね。
 運用上は「吹きかけ方式」のほうが楽ですが、ハァーっと息を吹きかける
 だけでは、吸ったばかりの口の中の空気を(肺を通さずに)吹きかける
 こともできます。つまり、ごまかしがきくのです。
 
 検知器メーカーは半導体式や燃料電池(電気化学)式などセンサーの差異を
 中心に説明していますが、そもそもサンプリングする呼気が正しくなければ、
 正しい測定結果が出ません。
 アルコール検知器は、「吹き込み方式」で運用されることをお勧めします。

 ★質問を募集中です。
 検知器にまつわる質問や悩みがありましたら、メールをお寄せください。
 運用を始めてから気づいた問題点や疑問などもどうぞ!
 → ask-ddd★(★を@に変えてください)a-h-c.jp

 高木宏昌プロフィール
 http://www.ask.or.jp/ddd_inst_jyoukyuu_kanntou.html#takagi
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   5.山さんコラム No.58
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 ASK飲酒運転対策特別委員会委員長
 元・JRバス関東株式会社会長     山村陽一

 ◆オイストラッフの哲学

 ちょっといつもとは毛色の違う話をしてみたい。
 ロシアの高名なチェリスト、ロストロポーヴィッチが若き日に、同じく
 ヴァイオリニストの巨星オイストラッフとともにフィンランドへ演奏旅行
 をした時の逸話である。

 オイストラッフは、こともあろうにシベリウスの目の前で、彼の作曲した
 協奏曲の第3楽章の一部分をとばして演奏してしまった。そのまま演奏は
 続けられ何事も無かったように終了した。
 シベリウスは何も語らず、聴衆も満足して帰った。
 だが、ロストロポーヴィッチは、オイストラッフがさぞ落ち込んでいる
 だろうと、ウオッカを1ビン持って慰めに行った。
 ところがオイストラッフは楽しげに語り、大いに飲み、普段と変らぬ態度
 だった。
 最後にロストロポーヴィッチは「失敗をしたのになんともないのか」と恐る
 恐るたずねた。
 するとオイストラッフは「第1楽章、第2楽章は完璧にできた。第3楽章で
 少しミスしたが、最後まできちんと演奏できたから満足している」と答えた。
 それ以来、ロストロポーヴィッチは、演奏に失敗しても「オイストラッフの
 哲学」を想い出して心を落ち着かせ、落ち込まなくなったという。

 この話を聞いて山さんは、いろいろと思うことがあった。

 まず、世界的な名演奏家でも、とばして演奏することがあるのだと驚いた。
 次に、ミスに動揺せず最後まで演奏できるのが名演奏家だと気づいた。
 それから、完璧に演奏した部分をきちんと評価し満足する大切さも学んだ。
 失敗しても「聴衆は満足」した。名演奏のなせる業だ。そこがすごい。

 どんな天才でも完璧な演奏など一生に1度あるかないかだろう。
 ミス、表現の不満、オーケストラとの不一致、会場や聴衆の悪さなど、
 演奏会で、うまくいかないことはたくさんある。それらにもめげず演奏し、
 聴衆に満足を与え、自からも全力をつくした結果に満足する態度が大切な
 のだ。

 達人は、常に自分の未熟さを意識するという。名人になればなるほど腕を
 磨く。
 それが一生継続できるのは、失敗だけを見て悩むのではなく、うまくいった
 部分をきちんと評価しているからだ。失敗から学び、成功体験を積み上げて
 いき、完璧な演奏に近づいていく。
 あくまで「近づく」のである。
 わずかな失敗やミスは技量が上がるほど気づくから、真に完璧な演奏は目標
 となっても、実現は困難だ。自己の失敗、伴奏との不調和、不慮の事故が
 あっても良い部分に着目し全体の結果を肯定的に受け入れる。失敗を含めた
 人生の真実を全面的に受け入れ、明るくくらす。
 これが「オイストラッフの哲学」。

 この哲学、節酒の実践に使えそう。1度や2度の失敗にめげず、その度に
 節酒に成功した日々を数え、自信をもって再び節酒を開始し継続すめること
 が肝心。
 もし、飲みすぎてしまった日があっても、「節酒など俺には無理」と簡単に
 悲観せず、飲まずにいた日の晴れやかさ、節酒できた日の誇らかさを思い
 おこそう。

 さてこの逸話で、もう一つ気になるのが「慰めのためのウオッカ、1ビン」。
 ロシア人も日本人同様、人を慰めるのにアルコールをよく用いる。世界的な
 芸術家でも同じなのか。

 酒は一時の憂さをはらしても根本解決にはならない。
 お釈迦様が言うように人生は苦に満ちている。
 四苦八苦を酒にたよれば依存症は必定。
 ロシア人がウオッカに溺れ、国家的損失が顕著なのはよく知られている。
 ゴルバチョフ時代、禁酒も試みられたが、苦しい社会状況が変らないから、
 あいかわらずウオッカ害がはびこっているようだ。

 先ごろロシア首脳が牛乳で乾杯している報道があった。
 法がダメなら独裁的権力者のパーフォーマンスで行こうというのは、いかに
 もロシアらしいと、皮肉りたいところだが、このケースは、本気でウオッカ
 害を防止しようとしていると山さんは考える。
 すぐ実行派の山さん。牛乳をためしてみた。
 案外いける。
 さすがに刺身、寿司には合わないが、肉類一般はなかなかいい。
 ボルシチ、ビーフストロノガフには最高。
 節酒を心がけている方、ノマナイデーには牛乳をお試しあれ。
 そしてロシアのお歴々、牛乳で乾杯に加えて、ウオッカ酒害防止には飲酒
 運転防止インストラクターの養成が不可欠と考えてくださればうれしい。
 そうなったら山さん、忙しくなりそう。サンクトペテルスブルグからウラジ
 オストークまで、スクーリングへ行かねばならないかも。


=============================================================★
  6.ASKの活動ご紹介
==============================================================

 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、
 アルコール問題の予防に取り組む任意団体として1983年に設立、
 2000年にNPO法人になりました。1994年には、出版・研修の事業部
 門が(株)アスク・ヒューマン・ケアとなり、活動と事業の両面から
 予防を推進しています。

 ASKでは、「飲酒運転を防止するためには、アルコール依存症の
 早期発見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との
 認識のもと、2005年に飲酒運転対策特別委員会を発足させました。
 山村陽一委員長と今成知美ASK代表のリーダーシップのもと、被害
 者遺族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から
 本格的な飲酒運転防止対策に取り組んでいます。

 これまでに行なってきた活動は……

 ・被害者遺族による厳罰化署名運動や、生命のメッセージ展に協力
 ・運行管理者用テキストに「一歩踏み込んだ飲酒運転防止対策」執筆
 ・アメリカで酒気帯び運転で検挙された日本人に対して米国裁判所指
  定の教育プログラムを実施
 ・日本損保協会の「飲酒運転防止マニュアル」に執筆協力
  日本損保協会主催のシンポジウムに協賛し、全国各地で講演
 ・バス会社から運転手向けの予防プログラム「セルフケアスクール」
  を委託され、プログラムを開発
 ・「飲酒運転防止<通信スクール>」のプログラム開発
 ・職場の飲酒運転対策メルマガの発行
 ・啓発パンフ「飲酒運転 あなたは大丈夫?」制作
 ・代表今成がアメリカ・カリフォルニア州の飲酒運転再犯防止対策の
  視察、内閣府主催シンポジウムで報告
 ・国土交通省主催のシンポジウムで、山村、今成が発表
 ・今成がオーストラリア・ニューサウスウェルズ州の対策を視察
 ・国の「常習飲酒運転対策推進会議」で今成が海外視察報告
 ・「飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・4・10」をまとめる
 ・研修用DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」製作
 ・〔飲酒運転防止インストラクター養成講座〕を開始
  日本損害保険協会の助成で3年間に1000人の養成を目指す
 ・「飲酒運転 運転代行の落とし穴06・9~08・4」をまとめる
 ・「教職員の飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・10~08・9」をまとめる
 ・山村が警察庁主催シンポジウムで報告
 ・内閣府、常習飲酒運転者対策についてのヒアリングで今成が報告
 ・特設サイト「職場の飲酒運転対策チェック!」を製作
 ・DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」冊子化
 ・厚生労働省シンポジウムで今成が報告

 ↓詳しくは、ASKのホームページをご覧ください↓
 http://www.ask.or.jp/dontdrivedrunk.html

==============編集後記 *NEKOのつぶやき*===================
 
 twitterをはじめました。
 アルコール問題だけではなく、メンタルケアについて、アスクオフィスの
 日常などもつぶやいています。
 興味のある方、フォローしてください。
 →http://twitter.com/askhumancare
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

 【職場の飲酒運転対策メルマガ】60号 11.5.16
                  
 発行 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
    飲酒運転対策特別委員会
  
       〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-16-7-7F         
       Tel 03-3249-2551 Fax 03-3249-2553             
       URL http://www.ask.or.jp/ email ask-ddd★(★を@に変えてください)a-h-c.jp

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ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)

Author:ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
http://www.ask.or.jp/

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