職場の飲酒運転対策メルマガ      バックナンバー

ASK飲酒運転対策特別委員会が無料配信している「職場の飲酒運転対策メルマガ」のバックナンバーです。

39号 2009

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 ☆ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     【職場の飲酒運転対策メルマガ】  
                  39号 09. 8.6
                   ASK飲酒運転対策特別委員会
                   http://www.ask.or.jp/
    ___________________________☆
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄★

 飲酒運転防止への社会的意識の高まりを受けて、運輸業界をはじめ、
 さまざまな職場で、今、積極的な取組みが模索されています。
 このメルマガでは、ヒントになる事柄、役に立つ情報をお伝えして
 いきたいと思っています。

=================== このメールマガジンは ====================
 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)内に
 設置された飲酒運転対策特別委員会が、情報提供のために発行する
 ものです。
 ASKのホームページhttp://www.ask.or.jp/からご登録いただいた方
 に、月1回、無料で配信します。
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 夏休み!
   どこに行っても、何をしても、
     飲酒運転をしないという気持ちを忘れない。 
        
━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    1.インストラクター養成講座NOW!
    2.NEKOのニュースCLIP!
    3.山さんコラム No.37
    4.ASKの活動ご紹介
    5.編集後記 *NEKOのつぶやき*
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

==============================================================★
  1.インストラクター養成講座NOW!
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 第2期の報告です──

 8月5日時点で、【ステップ1】通信スクールを修了した方が、442名中
 108名になりました。
 9月から【ステップ2】スクーリングが開始されます。
 まだ通信スクールを修了されていない方、課題の提出を急いでください。

スクーリングの日程は以下のとおり。受講生にはすでに詳細を送りました。
 9月…関東で2回、信越北陸で1回
 10月…関東・関西で2回ずつ、北海道・東海で1回ずつ
 11月…沖縄で2回、東北・東海・関西・中国・四国で1回ずつ
 12月…関東・九州で2回ずつ
 計20回
 今年は、第1期生へのフォローアップ講座も行ないます。
 講師の山さん、全国行脚に向けてスタンバイです。

 インストラクター養成講座(略して「飲トラ」)について、詳しくはこちら
  ↓ ↓ ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_instructor.html

 物流ウィークリーに、「飲トラ」第2期の開始が紹介されました。
 ↓「飲酒運転防止講座」一般への浸透深まる(7月28日 物流ウィークリー)↓
 http://s03.megalodon.jp/2009-0729-1019-01/www.weekly-net.co.jp/
logistics/post-4139.php

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 なお、養成講座とは別に、会社ぐるみで管理職研修を行ないたい、社員向け
 にニーズに合わせた研修を、地域住民向けの講演会に講師派遣を、という
 ご要望が寄せられています。
 お問い合わせは、03-3249-2551まで。お気軽にどうぞ。

 取材のご希望も、上記の電話にご連絡ください。

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  2.NEKOのニュースCLIP!
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 こんにちは、ニュースCLIP担当のNEKOです。
 
 梅雨もあけ、毎日暑い日が続いております。
 全国各地で記録的な豪雨を観測し、災害に遭われた方も
 多くいらっしゃると思います。心からお見舞い申し上げます。

 自然災害をゼロにすることは難しいけれど、
 私たちの努力でゼロにができるはずなのが、飲酒運転です。
 
 今号の内容はこちらです。
 お時間の許すかぎり、お付き合いください。

 ※ニュースのリンクは「ウェブ魚拓http://megalodon.jp/
 を利用しています。リンクが切れて記事が読めなくなるのを防ぐためです。
 まず、記事の日付をクリックしてください。すると、
 「宜しければ上記のリンクをクリックしてください」という表示が出ます
 ので、クリックをお願いします。

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 1)今年上半期の飲酒運転
 2) 自分だけは大丈夫という意識
3)ほんの少しの油断が……
 4)依存症が強く疑われる例がこんなに
 5)各地で飲酒運転防止の活動
 6)中国では死刑判決!
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 1)今年上半期の飲酒運転

 やはり増えていました。

 警察庁がまとめた、今年1月~6月の交通事故の概況によると――
 全体としては、死者数は2220人(前年同期比3.3%減)と過去最少で、上半期
 としては9年連続での減少となったのですが、飲酒運転による死亡事故は
 3年ぶりに14.4%(19件)増加して151件。
 警察庁は、取り締まり強化を全国に指示しました。

 ↓上半期の交通事故死2220人 過去最少、3.3%減(7月23日 共同通信)↓
 http://s04.megalodon.jp/2009-0804-1731-17/www.47news.jp/CN/200907/
CN2009072301000207.html

 2001年以降、飲酒運転に対して、度重なる厳罰化が行われてきました。
   ↓   ↓   ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_topicks.html#20090601
 
 にも関わらず、ここへきて飲酒運転による死亡事故が増えてきた現状を
 重くとらえたいと思います。厳罰化による抑止の限界……。
 これから先は別の対策を重ね合わせないと、むずかしいということなの
 でしょう。
 ニュースの中から、今月も対策のヒントを見つけていきます。

 2) 自分だけは大丈夫という意識

 宮城県警が、飲酒運転で免許停止処分になり、県運転免許センターで開かれた
 「飲酒学級」に参加したドライバー89人を対象にアンケートを実施しました。
 すると、約8割の73人が過去に飲酒運転の経験があり、週3回以上という常習
 違反者も2人いました。

 飲酒運転をした理由についての記述では、
 「自分は大丈夫との認識の甘さがあった」…約6割
 「酒を飲んで気持ちが大きくなってしまった」…約2割
 「運転代行料がもったいないから」…約1割

 県警では、「酒を飲んで運転しても捕まらなかった」という体験が法令順守の
 意識を低下させているとして、徹底した取り締まりと指導を継続するとのこと
 です。

 ↓飲酒運転の処分者の8割 過去にも「やりました」(7月16日 河北新報)↓
 http://s01.megalodon.jp/2009-0716-1051-37/www.kahoku.co.jp/news/
2009/07/20090716t13042.htm
 
 行政処分が強化された6月以降、違反の累積から、酒気帯び運転でも免許取り消し
 になるケースが増え、聴聞に訪れる人が絶えないといいます。
 宮城県では、重い交通違反を犯したドライバーから意見を聞く聴聞は、週3回
 開催されています。違反時の状況を聴聞官が聞き、免許取り消しや停止処分を出す
 県公安委員会に報告するという流れになります。
 聴聞室には、「3時間寝たし、アルコールが残っているなんて深く考えなかった。
 お願いですから免許を取り消さないでください」と哀願する男性の姿が……。
 交通聴聞官は、「免許を取り消されたことで仕事を失い、離婚された人を何人も
 見てきた」「飲酒運転が悲惨な結果と大きなリスクをもたらすことを忘れないで
 ほしい」と言っています。

 ↓飲酒運転事故が増加傾向 甘い認識違反後絶たず(7月28日 河北新報)↓
 http://s03.megalodon.jp/2009-0728-1035-33/www.kahoku.co.jp/news/
2009/07/20090728t13028.htm

 違反者への教育プログラム、日本では「飲酒学級」という形で1日で実施されて
 いますが、欧米では、飲酒運転につながる飲酒習慣の変容などを目的に、長期間
 実施されています。日本でも望まれる対策です。
 アメリカ視察→http://www.ask.or.jp/ddd_california.html
 オーストラリア視察→http://www.ask.or.jp/ddd_sydney.html

 3)ほんの少しの油断が……

 あ~あ、という以下のケースを見てください。

 ●市職員(46) 7月15日 毎日新聞
 7月4日午前1時ごろ、飲酒後にコンビニから自宅まで150m運転。
 呼気0.35mg/lが検出。コンビニまでは代行を利用したが、
 「道が狭いのでコンビニから自分で運転した」

 ☆この市職員は、代行を利用したに関わらず、たった150mの道のりで
  ハンドルを握ってしまいました。
  これは、非常によくあるパターンです。

 <飲酒運転>運転代行の落とし穴
   ↓   ↓   ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_case2.html 

 ●中学教諭 7月17日 毎日新聞
 7月10日7時半ごろ、宴会場でビールをコップに3cmほど飲んだ。
 宴会は10時に終了し、1時間の休憩後、車を運転し、自宅に向かった。
 11時40分ごろ、ガードレールに接触。呼気0.15mg/l以下だったため、
 酒気帯び運転にはならなかったが、教育長から厳重注意を受けた。

 ☆車で行ったのに、なぜ乾杯でひとくち飲んでしまったのか?
  飲むつもりはなかったけれど、断われず、形だけつきあったのでしょうか。
  この日、宴会には中学校の校長や教頭、教員計30人が参加していましたが、
  うち13人が車を運転して来ていたといいます。
  宴会のやり方自体にも問題があるのでは?

 4)依存症が強く疑われる例がこんなに

 依存症が疑われるケースが非常に増えています。
 酩酊度が高く、飲酒状況がふつうではない……このような飲酒運転を
 止めるには、断酒治療が必要です。
 依存症とその予備群は440万人にのぼると言われています。

 ●トラック運転手(34) 7月16日 中国新聞
 7月13日11時20分ごろ、蛇行を繰り返し、呼気0.35mg/lを検出。
 仮眠のために、道路わきで250mlのウイスキーの水割り缶を4本飲み、
 その後、およそ150km以上も走り続けた。
 ☆今後も運転手を続ける可能性がある、と記事には書いてあります。
  実際に免許を取り消しになった後、再度免許を取りなおすと、
  過去の違反の記録は無くなってしまいます。
  つまり、この運転手が免許を取り消されたとしても、一定の期間を
  置けば、また免許を取り直して、車を運転することができるのです。

 ●会社員(48) 7月18日 毎日新聞
 7月16日午後4時20分ごろ、左側が損壊したまま、走行しているのを
 発見され、停止を求められたが約3kmにわたり蛇行運転で逃走。
 酒の匂いがし、呼気からアルコールが検知された。車内には
 缶ビールや瓶入りのウイスキーなどがあったという。

 ●タクシー運転手(57) 7月19日 毎日新聞
 7月18日午後4時ごろ、客を乗せて運転中、バイクと衝突。
 呼気0.5mg/lが検出。「止めたタクシーの中で缶チューハイを飲んだ」

 ●市役所職員(50) 7月20日 毎日新聞
 7月19日午後4時15分ごろ、交通取締りの中、一時停止しなかった
 軽自動車を停止させたところ無免許だった上、呼気0.9mg/lを検出。
 飲酒などの累積で運転免許1年間取り消し処分を受けていた。

 ●自称土木作業員(51) 7月22日 毎日新聞
 7月22日午後4時ごろ、「暴力団に脅されているから、相談に行く」
 と警察署に電話。ろれつが回らず同じ話を繰り返したため、警察官が
 電話口で、「(酒を)飲んでいるなら、車では来ないでください」
 と注意したが4分後、車を運転して登場。
 呼気0.72mg/lを検出。「焼酎をコップ2杯飲んだ」
 
 ●スナック店経営の女性(40)7月23日 神戸新聞
 6月30日午前0時40分ごろ、すし店に突っ込み、通行人の女性や店内に
 いた男性従業員に重軽傷を負わせた。
 酒を飲んだ上、睡眠薬や精神安定剤を多量に服用していた。

 ●中学教諭(52) 7月25日 北海道新聞
 7月24日午後9時40分ごろ、公園駐車場で、他の乗用車に衝突。
 アルコール検知を求められたが、応じなかった。
 逮捕後の検査で、0.55mg/lを検出。

 ●市臨時職員(53)7月28日 RKK
 7月27日午後7時半ごろ、三差路交差点を左折する際に、信号待ちを
 していた車に衝突。呼気0.45mg/lのアルコール分が検出。
 「きのうは、休みで、駐車場などで缶ビール数本を飲んだ」

 ●運転手(33)8月2日 産経新聞
 8月2日午前3時10分ごろ、酒気を帯びた状態で乗用車を運転し、
 道路脇にあった自動販売機に衝突した。近所に住む住民の通報で、
 署員が現場に駆けつけたところ、運転席で眠った状態だったという。 

 ●高速バス運転手 8月4日 RKB
 8月4日午前4時半ごろ、酒を飲んで車を運転し、民家の壁に衝突した。
 警察官の飲酒検査を拒否したが直立できず、ろれつも回らないため、
 酒酔い運転の疑いで現行犯逮捕。酔っており取り調べができない状態。

 ●会社員(28)8月5日 読売新聞
 5日午前3時半ごろ、「軽乗用車が交差点に止まったままになっている」
 との通報で署員が駆けつけたところ、男が運転席で眠っていた。窓を
 ノックすると驚いた様子で目を覚まし車を急発進。しかし約100メートル
 先の歩道の街路樹にぶつかり停車した。飲酒検知で呼気0.55mg/lが検出。

 ●無職の女性(72)7月15日 産経新聞
 7月14日午後9時40分ごろ、酒気を帯びて乗用車を運転、停車中の車に
 追突し、呼気0.4mg/lのアルコールが検出。「家で晩酌をしていたところ、
 娘とけんかになったので、気晴らしで運転していた」などと供述。

 <断酒会アンケート>アルコール依存症と飲酒運転
  ↓   ↓   ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_enquete.html

 アルコール依存症について学びたい方に(本・DVD・通信講座)
  ↓   ↓   ↓
 http://www.a-h-c.jp/addiction-01-s.html

 5)各地で飲酒運転防止の活動

 全国各地で、飲酒運転防止の活動が繰り広げられています。

 「このまま運転して警察人生と家族を棒に振りますか?」
 警察官の飲酒運転が後をたたない中、福岡県警直方署は、自戒の
 メッセージと家族写真入りの「飲酒運転防止カード」を作り、
 マイカーに張ることを署員に義務づけました。(7月28日 西日本新聞)
  ↓   ↓   ↓
 http://s02.megalodon.jp/2009-0804-1549-41/www.nishinippon.co.jp/
nnp/item/111674

 子どもたちの「パトメロ」
 天童警察署は、市内全小学校の児童代表に交通安全や防犯の呼びかけを
 吹き込んでもらい、パトカーが巡回時に流す音楽「パトメロ」の合間に、
 子どもたちの呼びかけを放送しています。(7月29日 山形新聞)
  ↓   ↓   ↓
 http://s03.megalodon.jp/2009-0804-1836-27/yamagata-np.jp/news/
200907/29/kj_2009072900501.php

 トイレでアナウンス
 朝霞、和光両市の鮨(すし)商組合は、加盟13店舗内に飲酒運転防止を
 呼びかける警報機を設置しました。装置は縦12センチ、横6センチ。
 トイレのドアを開けると、センサーが感知して女性の声で「お酒を飲んだら
 運転はしないでください。大切な家族のお願いです」と呼びかけます。
 さらに30秒後、手洗いが終わったころに「お帰りは地元代行車かタクシーの
 ご利用を……」と呼びかけるとか。(8月5日 毎日新聞)
  ↓   ↓   ↓
 http://s03.megalodon.jp/2009-0805-2356-10/mainichi.jp/area/saitama/
news/20090805ddlk11040312000c.html

 6)中国では死刑判決!

 7月24日、四川省の成都市中級人民法院(裁判所)は、無免許で飲酒運転
 をして4人が死亡、1人が重傷を負う事故を起こしたとして起訴された
 被告に対して死刑判決を言い渡したとのことです。
 被告は2008年12月14日、自家用車を運転して、親戚の誕生祝いに出席。
 宴席で大量に飲酒して、再び自動車を運転しました。午後7時ごろ追突
 事故を起こし、そのまま猛スピードで運転して逃走。センターラインを
 オーバーして対向車に衝突。4人が死亡、1人が重傷を負いました。
 
 無免許・飲酒で4人死亡、運転の男に死刑判決―中国(7月24日 Searchina)
   ↓  ↓  ↓
 http://s03.megalodon.jp/2009-0806-0026-52/news.searchina.ne.jp/disp.cgi
?y=2009&d=0724&f=national_0724_026.shtml

 中国では飲酒運転による死亡事故が相次ぎ、加害者を厳罰にする傾向が
 強まっています。
 厳罰化に向かうきっかけは、6月30日に江蘇省南京市で起きた5人死亡、
 4人負傷の事故。運転者が富裕層の不動産会社役員(44)で、死者に妊婦
 が含まれていたことが市民の怒りに拍車をかけました。
 同市は事故をきっかけに、酒酔い運転で事故を起こした場合、運転免許
 を永久に取り消す規定を定めることを決定。弁護士らは全国人民代表大会
 (全人代)に、日本のような「危険運転致死傷罪」の新設を求める動きを
 見せているそうです。

 飲酒運転 中国も厳罰化 「危険運転罪」新設の動きも(7月25日 東京新聞)
   ↓  ↓  ↓ 
 http://s03.megalodon.jp/2009-0806-0019-58/www.tokyo-np.co.jp/article
/world/news/CK2009072502000087.html

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   3.山さんコラム No.37
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 ASK飲酒運転対策特別委員会委員長
 元・JRバス関東株式会社会長     山村陽一

 ◆「節酒」を勧める方法

 「厚労省推薦の飲み方は1日酒1合、ビールなら中ビン1本だそうだ。
 ビール1本で飲むのを止めろとは、酒を飲まない奴のたわごと。だから
 官僚の作文はだめなんだ」
 ある会合で、恰幅の良い紳士が、ビールをグイグイ美味そうに飲みながら
 大声をあげる。
 1単位のアルコールでは飲んだ気がしないというのが多量飲酒者の言い分。
 「1合しか飲めないなら、飲まないほうがマシだ」という飲み仲間も多い。
 この連中も飲酒運転の取り締まりが厳しくなってから、自分なりの節酒
 方法を工夫している。例えば1日の飲酒を焼酎の水割り3杯に限定し、
 早出の前日など飲まない日を作る。ただし、ガマンした分はストレス解消
 と称して、休み前日にプラスしてかため飲みをする。これなら、検知器に
 かからず総飲酒量は減らさないですむ。すなわち多量飲酒習慣は改善して
 いない。だから、そのうち、飲みすぎて検知器にかかる場合がある。

 こんな連中を相手に、どう節酒をすすめたら良いのかとよく質問される。

 まず、節酒できる場合と、断酒が必要な場合があることを、前提として
 知っておいてほしい。
 依存症のラインをこえていたら、節酒は不可能だ。
 治療につなげるための介入については、「ASKアルコール通信講座」
 などにくわしいので、ここでは省略する。むしろ「節酒が可能な範囲の人」
 に対応するノウハウが少ないので、それを書いてみたい。
 少しでも早い段階で飲酒行動を変えることができれば、依存症に片足を
 つっこまずにすむ。

 さて節酒を勧める方法は?

 ★1番入りやすいのが健康管理面からのアプローチ。
 誰もが健康を望むが多量飲酒者も同様だ、特に30代後半以上の年齢の
 「健康にまったく問題がない」と周囲に自慢する酒飲みは、健康に自信を
 もっている反面、人一倍健康を気にかけている。
 何故なら深酒すれば20代と違って体力の衰えをいやでも自覚させられる
 からだ。内心、多量飲酒が体に悪くないか心配している。だから健康面から
 入るのが無理のない方法なのである。

 酒飲みが、健康診断で血圧、血糖値、血中脂肪、肝機能、尿酸値などに
 ついて1つでも要観察と指摘された時がチャンス。メタボリックシンドローム
 検診が始まりチャンスは増えている。メタボ改善には、食事制限に加え、
 禁酒とウォーキングのすすめが最適なはず。
 そこで、各種データが正常になるまで禁酒することをすすめる。
 禁酒1週間で、酒のないよさを実感しはじめ、1ヶ月半くらいで数値改善が
 実現する。これは大きなはげみになる。
 (中には、いつでも禁酒できるという変な自信をもち、多量飲酒へ戻る輩も
 いるから注意)

 禁酒して数値改善後、飲むのならば「1単位飲酒」を継続する。
 家では1単位飲酒を守っていても、会合では、1度や2度、飲みすぎの失敗が
 あろう。しかし、失敗にめげず節酒を続けよう。
 「それが付き合いだ、部下とのノミニケーションだ」と、理由をつけて4単位
 くらい飲むようになったら要注意。節酒習慣が崩れ、昔の習慣に戻った証拠。
 γ-GTPなどの数値はまたたくまに悪化する。

 真面目な人ほど失敗を気に病む。そしてそれを忘れるために、または一種の
 合理化で理由を見つけ出し、量の制限もあいまいにしてしまう。
 だが、あきらめることはない。大事なことは基本に戻ってやり直すこと。
 禁酒は何回してもかまわない。金も場所もいらない。数値改善まで、また禁酒
 を始める。
 何十年の生活習慣を変えるには、それだけ失敗と時間がかかるものだ。

 ★2番目は、酒の上での失敗や小さな事故をきっかけに節酒を勧める方法。
 山さんは、会社内の不祥事を契機に「酒2合のすすめ」を説き始め、東名高速
 道酒酔い運転事件発生で断酒を宣言、自助グループにも参加した。
 その後、飲酒を再開したが原則1単位の飲酒、会合2単位までの節酒は継続
 している。2次会に参加しなかったり、注がれるのを断わったりして不義理は
 するが、交友関係は以前のまま良好。

 節酒に大義名分があると、案外頑張れる。周囲の理解も得られやすい。
 山さんにとっては、飲酒運転防止活動がおおいに役立っている。
 節酒を妨害するのは、アルコールに強い酒飲み仲間。裏切られた気持半分。
 半分は成功した者への嫉妬心。周囲に、応援してくれる人や、節酒仲間を作る
 のが一番だ。

 ★健康にまったく問題なく、きっかけとなるトラブルも見当たらない多量飲酒
 者へ、「ダメもと」で酒量制限を勧めるとっておきの手だてもある。

 減らす理由は何か。
 「健康を維持し、愛する酒を死ぬまで楽しむために」

 酒飲みの理想的な死とは、1杯の美酒を「ああ美味いな」と飲み干し、静かに
 永遠の眠りにつくことではないか。末期の酒、その最高の美酒を味わうために、
 今、無駄酒を減らし、健康を維持しようと説くのだ。
 多量飲酒は一見良い気分にさせてくれ、健康も大丈夫とみえるが、あとから
 つけが回ってくる。酒場のツケと同じ。いつか支払わされる。
 半身不随、意識混濁になってからでは遅い。今日から節酒を宣言・実践したい。

 それには、酒の道の達人として酒とアルコールの知識をしっかり身につけ、
 人に教えるのが一番かもしれない。面子上、酒の上での失態を起こしたり
 酒が原因の病にはなれない。
 こう考えてくると、「健康な多量飲酒者へ節酒をすすめる一番良い方法」は、
 ASKの「飲酒運転防止インストラクター」になれとすすめることかもしれない。

 飲酒運転防止インストラクター養成講座
  ↓ ↓ ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_instructor.html

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  4.ASKの活動ご紹介
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 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、
 アルコール問題の予防に取り組む任意団体として1983年に設立、
 2000年にNPO法人になりました。1994年には、出版・研修の事業部
 門が(株)アスク・ヒューマン・ケアとなり、活動と事業の両面から
 予防を推進しています。

 ASKでは、「飲酒運転を防止するためには、アルコール依存症の
 早期発見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との
 認識のもと、2005年に飲酒運転対策特別委員会を発足させました。
 山村陽一委員長と今成知美ASK代表のリーダーシップのもと、被害
 者遺族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から
 本格的な飲酒運転防止対策に取り組んでいます。

 これまでに行なってきた活動は……

 ・被害者遺族による厳罰化署名運動や、生命のメッセージ展に協力
 ・運行管理者用テキストに「一歩踏み込んだ飲酒運転防止対策」執筆
 ・アメリカで酒気帯び運転で検挙された日本人に対して米国裁判所指
  定の教育プログラムを実施
 ・日本損保協会の「飲酒運転防止マニュアル」に執筆協力
  日本損保協会主催のシンポジウムに協賛し、全国各地で講演
 ・バス会社から運転手向けの予防プログラム「セルフケアスクール」
  を委託され、プログラムを開発
 ・「飲酒運転防止<通信スクール>」のプログラム開発
 ・職場の飲酒運転対策メルマガの発行
 ・啓発パンフ「飲酒運転 あなたは大丈夫?」制作
 ・代表今成がアメリカ・カリフォルニア州の飲酒運転再犯防止対策の
  視察、内閣府主催シンポジウムで報告
 ・国土交通省主催のシンポジウムで、山村、今成が発表
 ・今成がオーストラリア・ニューサウスウェルズ州の対策を視察
 ・国の「常習飲酒運転対策推進会議」で今成が海外視察報告
 ・「飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・4・10」をまとめる
 ・研修用DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」製作
 ・〔飲酒運転防止インストラクター養成講座〕を開始
  日本損害保険協会の助成で3年間に1000人の養成を目指す
 ・「飲酒運転 運転代行の落とし穴06・9~08・4」をまとめる
 ・「教職員の飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・10~08・9」をまとめる
 ・山村が警察庁主催シンポジウムで報告
 ・内閣府、常習飲酒運転者対策についてのヒアリングで今成が報告

 ↓詳しくは、ASKのホームページをご覧ください↓
 http://www.ask.or.jp/dontdrivedrunk.html

==============編集後記 *NEKOのつぶやき*===================

 来週は夏休みという職場もあることから、今号は、発行を早めています。
 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 次号は9月、といえば、秋の交通安全週間です。
 今年は9月21日(月)から30日(水)までの10日間が設定されており、
 重点項目の1つが、もちろん飲酒運転の根絶です。
 http://www8.cao.go.jp/koutu/keihatsu/undou/h21_aki/yoko.html

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 【職場の飲酒運転対策メルマガ】39号 09. 8.6
                  
 発行 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
    飲酒運転対策特別委員会
  
       〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-16-7-7F         
       Tel 03-3249-2551 Fax 03-3249-2553             
       URL http://www.ask.or.jp/ email ask-ddd★a-h-c.jp ※★の部分を@に変えてください。
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
プロフィール

ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)

Author:ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
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