職場の飲酒運転対策メルマガ      バックナンバー

ASK飲酒運転対策特別委員会が無料配信している「職場の飲酒運転対策メルマガ」のバックナンバーです。

135号2017

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     【職場の飲酒運転対策メルマガ】  
                  135号 17.8.23
                   ASK飲酒運転対策特別委員会
                   http://www.ask.or.jp/
    ___________________________☆
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 飲酒運転防止への社会的意識の高まりを受けて、運輸業界をはじめ、
 多くの職場で、今、積極的な取組みが模索されています。このメル
 マガでは、ヒントになる事柄、役に立つ情報をお伝えしていきます。

━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    1.インストラクター養成講座NOW!
    2.ASKからのお知らせ
    3.ニュースCLIP!
    4.山さんコラム No.133
    5.ASKの活動ご紹介
    6.編集後記 *つぶやき*

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  申し込みましたか? 無料公開スクーリング!
       ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
   
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  1.インストラクター養成講座NOW!
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◆来月からスクーリングが始まります

第10期養成講座は、現在、【ステップ1】通信スクールが追い込み。
事務局は、【ステップ2】スクーリングの準備の真っ最中です。

来月から、講師・山さんこと、ASK飲酒運転対策特別委員会委員長の山村
陽一による全国行脚がスタートします。
今年はスクーリングを全国で22回、認定インストラクター対象のスキルアッ
プ研修もあわせると、38回に及ぶ講習を行ないます。

スクーリングのご案内を送付した翌日、FAXが届き始めました。
みなさん、やる気です。
スクーリングの申し込みがまだの方、急いでください!!

★なお、損保協会の助成により、うち10ヵ所は公開スクーリングです。
養成講座を受講していなくても午前中だけ無料で参加できます。
公開スクーリングの日程は下記のとおりです。

09/13 福島市  コラッセふくしま
09/28 静岡市  CSA貸会議室
10/11 広島市  アステールプラザ広島
10/17 大阪市  エル・おおさか
10/19 神戸市  三宮コンベンションセンター
10/25 名古屋市 ウインクあいち
10/31 札幌市  北農健保会館
11/15 福岡市  福岡交通センター博多バスターミナル
11/22 新宿区  東京都トラック会館
12/06 那覇市  沖縄県警察本部

お申込みはホームページからどうぞ。
http://c.bme.jp/13/297/2172/1916


◆スキルアップ研修
認定インストラクター向けのスキルアップ研修のお申し込み受付中です。
今年のプログラムをご紹介すると――

★インストラクターとしてのスキルをアップデートしよう!
 ◇アルコール健康障害対策推進基本計画――いよいよ国から都道府県へ!
 ◇死者も出る 本当はこわい急性カフェイン中毒!?
 ◇ギャンブル、薬物、カフェイン……意外と身近な“依存”問題
   ~依存とハマるの境目は? 現場ではどのような問題が起こっている?~
 ◇グループワーク
   ・節酒と断酒の実践プランの実際(演技と合評)
    ~面接と目標設定→宣言→実行の記録と確認→支援~
   ・事例討議

1~9期の認定インストラクターの方々、お見逃しなく。

…………………………………………
上級インストラクターのお申込みも受付中です。
認定インストラクターの方、どうぞ挑戦してください。
詳しくは以下のサイトを。
 ↓   ↓   ↓
http://c.bme.jp/13/297/2173/1916

 
飲酒運転防止インストラクター養成講座についてはこちらを。
 ↓   ↓   ↓
http://c.bme.jp/13/297/2174/1916
お問い合わせは、事務局へどうぞ。(電話03-3249-2551)


☆予防教育グッズ(職場の飲酒運転対策)はこちらへ
 ↓   ↓   ↓
http://c.bme.jp/13/297/2175/1916


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  2.ASKからのお知らせ
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7月28日、三井ダイレクト損保「ムジコロジー・スマイル基金」から、AS
Kの飲酒運転防止プロジェクトに寄付をいただきました。

寄付金授与式の様子はこちらです。
 ↓ ↓ ↓
http://c.bme.jp/13/297/2176/1916

ムジコロジー・スマイル基金は、ゆずりあい、思いやりの精神に基づく安全
運転により、交通事故を未然に防ごうという「ムジコロジープロジェクト」
の一環として行なわれています。
これまでは当たり前でしかなかった安全運転が、誰かの支援になるという
新しい発想の社会貢献の仕組みです。

具体的には、
・三井ダイレクト損保の自動車保険、バイク保険、ドライバー保険の契約
 者の方々が、応援したい団体に、毎月1回クリック投票する
・年間の投票割合に応じて、同社が各団体に寄付を行なう
(期間中無事故であった方の投票は10倍カウントとするなど、無事故の方の
 声をより強く反映する仕組みです)

ムジコロジー・スマイル基金についてはこちらをご覧ください。
 ↓ ↓ ↓
http://c.bme.jp/13/297/2177/1916

ASKでは、「ムジコロジー・スマイル基金」からいただいた寄付と、東名
高速事故被害者遺族の井上ご夫妻からいただいた寄付を合わせて、各地の
自動車教習所に、アルコールの分解時間などの知識が身につくオリジナル
の飲酒運転防止グッズを贈呈するプロジェクトを進めています。

飲酒も運転も「初心者」の若者たち。
若さ+仲間+アルコール+車の組み合わせは、悲惨な大事故につながる可能
性が高いのです(ニュースクリップをご覧ください)。
免許教習時に、アルコールについてもっと知らせることで、悲惨な事故を
1件でも減らせればと思っています。

このプロジェクトにご協力くださる自動車教習所はどうぞご連絡ください。
ASK:電話03-3249-2551

三井ダイレクト損保に加入されている方は、募金のクリックをASKにお願
いします!


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  3.ニュースCLIP!
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8月に入ってから、梅雨に逆戻りかと思うような長雨が続きました。
今日は、久々の真夏の太陽。ふぅ~、暑いです。

このコーナー、今回は友井・今成の共同作業でお届けします。
お時間の許すかぎり、おつきあいください。

Facebookページ「ASK飲酒運転防止プロジェクト」でも日々、ニュース
のシェアを行なっています。どうぞご覧ください。
  ↓ ↓ ↓
 http://c.bme.jp/13/297/2178/1916

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 1)若者の飲酒運転がつづいています
 2)アルコール依存症の疑い
 3)高濃度者が引き続き多いです
 4)ゴルフ場で飲酒後のカート事故

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1)若者の飲酒運転がつづいています

8月11日午前1時半頃、愛媛県四国中央市で、軽乗用車が道路脇の駐車場に
突っ込み、大型トラックに衝突して横転する事故が起きました。後部座席
の19歳男性が死亡し、運転手の21歳男性は意識不明の重体、他の2人も重
軽傷を負いました。4人は会社の同僚で、居酒屋から帰る途中でした。

◎居酒屋帰り…駐車場に突っ込み横転 同僚4人死傷(8月11日 ANN)

記事では、運転手が飲酒していたのではないか、警察が捜査中となってい
ます。
若者によく見られる、一緒に飲んだ仲間を乗せる「コンパ乗り」の可能性
が高いです。
8月4日にも大阪で18歳の少年が同乗者を死なせる事故を起こしています。
そのほかにも、若者の飲酒運転には特徴があります。それは――
「未明」と「逃走」です。

●26歳 男性プロボクサー 追突 未明/大阪府(8月4日 スポーツ報知)
7月12日午前2時頃、大阪市中央区でワゴン車を運転し、ぶつかったタク
シーの運転手と歩行者の計2人に捻挫や打撲などの軽傷を負わせた。
「焼き鳥屋など2軒で生ビールやワインを飲み、帰宅する途中だった」と
容疑を認めた。

●21歳 女性無職 物損・逃走 未明/山口県(7月16日 産経新聞)
7月16日午前2時頃、岩国市麻里布町をパトカーで巡回していた警察官が、
駐車場の精算機に車が突っ込む事故を目撃。職務質問しようとすると、車
は逃走。約2キロ先の信号で停止し、呼気検査で基準を超えるアルコール
が検出された。

●28歳 男性会社員 ひき逃げ死亡 未明/静岡県(7月23日 静岡新聞)
7月22日午前4時半頃、浜松市の交差点で、酒気帯びで軽ワゴン車を運転し、
女性のミニバイクに出合い頭に衝突後、そのまま逃走した。女性は全身を
強く打ち死亡した。

●17歳 男子高校生 酒気帯び逮捕 未明/沖縄県(7月24日 沖縄タイムス)
7月24日午前2時半頃、那覇市首里久場川町で、パトロール中の警察官が低
速で走行しているバイクを不審に思い職務質問。酒気帯びが発覚した。

●21歳 男性会社員 接触 未明/兵庫県(7月29日 神戸新聞)
7月29日午前2時半頃、神戸市垂水区で、車線変更しようとした別の車に接
触された。「もらい事故」での飲酒運転発覚に、「俺悪ないのに」と主張
したが、酒を飲んで運転したことは認めた。

●23歳 男性海上自衛官 自損 朝/京都府(8月2日 時事通信社)
8月2日午前8時55分頃、京都府舞鶴市浜で自損事故を起こし、酒気帯び運転
が発覚。2日午前1時頃まで飲酒していて、事故時は私的な用事で出掛ける
途中だった。

●18歳 無職少年 電柱に衝突 同乗者死亡/大阪府(8月22日 産経新聞)
8月4日午前5時15分頃、大阪府大阪狭山市で、アルコールの影響で正常な運
転が困難な状態で乗用車を運転。右カーブを曲がりきれず電柱に衝突し、
助手席の男子生徒を死亡させた。
2人は同日午前0時頃から約5時間、堺市や大阪狭山市内のバーで飲酒。
「2軒目のバーを出た後の記憶がない」と供述。

●28歳 女性パート ひき逃げ 夜/福井県(8月14日 福井新聞)
8月12日午後10時20分頃、敦賀市で、酒気帯びで乗用車を運転し、信号待ち
の軽自動車に追突。運転していた女性と同乗の女性の首などに軽いけがを
負わせ、逃走した。

●18歳 男性会社員 ひき逃げ 深夜/愛知県(8月22日 東海テレビ)
8月17日深夜、南知多町で、酒を飲んで車を運転し自転車の大学生をはねて、
そのまま逃げた。

●22歳 男性消防士 ひき逃げ 未明/群馬県(8月20日 産経新聞)
8月20日未明、伊勢崎市で乗用車を酒気帯び運転し、信号待ちの車に追突後
に走り去った。追突された車がはずみで前の車にぶつかり、4人が軽傷を
負った。

●22歳 男性アルバイト 酒気帯び逃走 早朝/福岡県(8月21日 九州朝日放送)
8月21日午前5時すぎ、福岡市でふらつく乗用車をパトカーの警察官が発見。
停車を求めたが車はUターンして700メートルほど走り、止まった。基準値の
4倍のアルコールが検出された。

●22歳 男性消防士 ひき逃げ? 未明/埼玉県(8月20日 テレビ朝日)
伊勢崎市で信号待ちの車に追突し、追突された車が前の車にぶつかり4人が
軽傷、追突した車が走り去るひき逃げ事件があった。通報を受けた警察官が
8月20日午前0時50分頃、現場付近で左前部が破損した車を見つけた。呼気を
調べたところ、基準超のアルコールが検出。状況からひき逃げに関与した
疑いがあるとみて調査中。

免許をとって間もないと思われる年齢も多く見られます。
ASKでは、自動車教習所に、アルコールの分解時間などの知識が身につ
くオリジナルの飲酒運転防止グッズを贈呈するプロジェクトを実施中。
「2.ASKからのお知らせ」をご覧ください。


2)アルコール依存症の疑い

7月13日午前11時50分頃、三重県職員(43)が酒気帯び運転で現行犯逮捕さ
れました。接触事故を起こし、相手の運転手が110番しました。
車内にはチューハイの空き缶がありました。
「朝から自宅で飲んでいた」と供述しています。

◎飲酒運転疑いで三重県職員逮捕、車内に空き缶…(7月13日 産経新聞)

朝から飲酒/車内にチューハイの空き缶/昼の時間帯の酒気帯び、これだけ
揃ったら、依存症を疑わざるをえないでしょう。
アルコール依存症は、飲酒に関するコントロールを喪失する病気です。
三重県には条例がありますから、違反者には依存症の受診義務が課せられま
す。治療につながるよう願います。

福岡県でも、8月5日夜、県職員(44)が、自宅近くのコンビニ駐車場で接
触事故を起こし、呼気から基準値の5倍のアルコールが検出されました。
「自宅でビールを飲んだ後、買い物に来た」と供述しています。
この高濃度、依存症の疑いがあります。
福岡にも条例がありますから、依存症の受診義務が課せられます。

アルコール依存症が背景にある場合、病気の治療をしないと飲酒運転は防げ
ません。体験者のアンケートをお読みください。

☆<断酒会アンケート>アルコール依存症と飲酒運転
 http://c.bme.jp/13/297/2179/1916

☆アルコール依存症の進行プロセスと予防
 http://c.bme.jp/13/297/2180/1916

★ASKアルコール通信講座
 飲酒運転の背景となる「依存症」への対応が学べます
 ↓ ↓ ↓
 http://c.bme.jp/13/297/2181/1916


3)高濃度者が引き続き多いです

福岡県職員から基準値の5倍のアルコール濃度が検出されたという記事を
ご紹介しましたが、その他にも高濃度者の検挙がありました。

警察庁は、呼気0.25mg/l以上、もしくは呼気濃度はそれ以下でも酒酔い運
転で検挙された者を、統計上「高濃度者」と分類しています。
「高濃度者」が飲酒全事故に占める割合は66%、飲酒死亡事故では73%に
ものぼります。

●0.4mg/l 食品販売業 男性(42)/埼玉県(8月18日 埼玉新聞)
8月18日午前0時頃、路肩に停車中のトラックに追突。「酒を飲んで事故を
起こしたのは間違いない」と認めている。

●0.6mg/l 新聞配達員(39)/福岡県(7月20日 テレビ朝日)
7月20日午前4時前、原付バイクで交番に新聞を配達し発覚。「居酒屋で0時
すぎまで、ビールとチューハイを中ジョッキでそれぞれ5杯ほど飲んだ」と
供述。

●0.25mg/l 愛媛県職員(50代)/愛媛県(7月20日 南海放送)
7月19日午後10時50分頃、ミニバイクを酒気帯び運転して検挙。「飲食店で
午後8時半頃から焼酎4杯を飲んだ。途中まで押して帰っていたが人通りの
ない道路にさしかかり運転してしまった」と述べた。

●0.7mg/l 会社員(45)/佐賀県(8月14日 佐賀新聞)
8月13日午前8時25分頃、信号で止まっていた軽ワゴン車に追突。

●0.45mg/l 自称プロゴルファー(71)/福岡県(8月12日 日刊スポーツ)
8月12日午前4時半頃、信号待ちしていた車に追突。

●0.67mg/l 職業不明(42)/佐賀県(8月21日 佐賀新聞)
8月18日午後4時10分頃、停車していた軽乗用車に追突し、乗っていた2人の
首や腰にけがを負わせ、逃走。

高濃度者の中には、アルコール依存症者が多く含まれていると思われます。


4)ゴルフ場で飲酒後のカート事故

大阪高裁が、ゴルフ場での飲酒後のカート事故について、ゴルフ場の酒類
提供を過失と認める判決を言い渡していたことがわかりました。
私有地内ですから、道路交通法は適用されません。
原告代理人は、「ドアやシートベルトの義務付けがないカートは利用者の
命を奪う危険があり、司法が責任を認めた意義は大きい」と述べています。

◎カート転落 ゴルフ場の酒提供「過失」 大阪高裁判決、賠償は否定
(8月17日 東京新聞)

事故は2009年9月、兵庫県篠山市で起きました。
金融機関のゴルフコンペで、男性が坂道の急な右カーブでハンドルを右に
切り過ぎ、ブレーキも踏まなかったため4人が乗ったカートが斜面を転落。
助手席の男性が頸髄を損傷し、重い身体障害を負ったのです。

4人は事故の約30分前に生ビールを中ジョッキで2杯飲んでいました。
負傷者への賠償金を支払った共済組合が2014年、「事故は飲酒が原因でほう
助した責任がある」と経営会社に賠償金の一部負担を求めて提訴しました。

昨年11月の一審判決は、ゴルフ場利用者は飲酒の危険を社会常識として認
識しており、ゴルフ場側が酒の注文を断る義務はないと請求を退けました。

しかし高裁は、事故には飲酒が影響し、ゴルフ場側がほう助したと指摘。
「生ビールの注文時に、(キャディーを伴わない)セルフプレーの4人の誰
かが運転し、事故を起こすことを予見できたのに漫然と酒を提供した」と
して過失を認めました。
一方、飲酒を勧誘しておらず事故自体には関与していないと賠償は認めず。
共済組合側は判決を不服として上告しています。


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   4.山さんコラム No.133
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ASK飲酒運転対策特別委員会委員長
元・JRバス関東株式会社会長     山村陽一

◆ああ、もったいない

7月中旬、暑い東京を逃げ出し、氷河から爽やかな風の吹くスイスの小さな
町へ行った。
同行した仲間は、このスイス・トレッキングへ3回以上つきあってくれ、
節度ある飲酒をすすめる山さんの「良き弟子」である。

まずは、好天と幸運に恵まれた素晴らしい日々の一端をご紹介しよう。

1日目。
ロープウエイで、アイガー・メンヒ・ユングフラウのベルナー三山を見ら
れる展望所へ。
山頂は晴。だが、肝腎のベルナー三山は雲におおわれている。
メンリッヘンのゴンドラ駅付近は一面のガス。登山道を示す標識も見えな
い。そして、大粒の雨が10分間ほど降った。
が、すぐ雲が切れ、太陽がさす。
ユングフラウの雲が流れて、うすぎぬを脱ぐように頂上が顔をだす。
おもわず一同歓声をあげる。
ただしアイガーは、なお雲の中だ。
その北壁に向かって歩くこと1時間。展望所へ到着したが、まだ雲は切れ
ない。
ベンチに座り、水を飲む。
そしてふと見れば「雲の峰割れ忽然と大岩壁」という運のよさ。

2日目には、ゴンドラでマッターホルン直下のシュバルツゼーへ。初々しい
緑に黄色、紫、ピンク、色とりどりの高山植物咲きみだれた小径をくだる。
大気は軽く冷たく乾燥して爽やかだ。
3日目も快晴。築500年になる古城、世界遺産シオン城の窓からレマン湖を
みおろす。
4日目。晴。地元の人にすすめられた場所を目指すが、バスは2時間も待た
ねばならない。ロープウエイと高原列車で行けるミューレンへ行先を変更。
紺青の空に、「歩きたい」との声で列車を途中下車。メンヒ、ユングフラ
ウを正面に、アイガーの横顔が迫力十分に展望できるレストランを発見し
た。「本日のスープ」も申し分なし。
5日目、晴。地下ケーブル、ロープウエイを2段乗ってロートホルンに。
ここからがマッターホルンは一番美しく見えるのだ。
だが尖峰の半分が雲。強い南風が独立峰にぶつかり雲になるのだから仕方
がない。
歩いて下り、一息入れていると、雲が切れてマッターホルンが全容を現わ
した。
足下にエーデルワイスの群落を発見したのは、今回がスイス卒業旅行と言っ
ていたH夫人。
若緑の斜面に一面に咲く憧れの花に出会い、興奮気味。
最終日はエシネン湖へ。快晴の空を映したエメラルドブルーの湖、残雪を
頂いた峰々、アルプの緑と花々。この上なく見事だった。

さて、節度ある飲酒の話である。
昼に入った山上レストラン。生ビールを手にする人々を横目に、ガス入り
ミネラルウオーターで乾杯。本日のスープとパンの昼食をとる。
宿の夕食では、まずビール党は生ビール、その他は水で、一日の無事を祝
う。
その日のメイン料理に合わせ、赤、白ワインのどちらか1本だけ選ぶ。全員
で分けて飲むので、多い人でも1単位から1.5単位までだ。
帰国前日、ホテルのレストランは休み。
帰国のための荷造りがあるので、外出は避け、手作りパーテイをするため、
COOP(生協)へ買い物に行く。
ビールは500ml缶しかない。ビール好きが3本選びカゴへ入れる。ワイン党
は、ヴァリス州の最高級ワインを赤白1本ずつカゴへ。
山さんは暗算する。ビールが3単位。ワイン7.5単位。人数は6人。
最後の晩餐だから、1人2単位以内にはおさまっているので大目にみて「ま
あ、いいだろう」。

テーブルに並ぶのは、スイスの名産品である。
サラダ2種類、グリエールを筆頭にチーズ3種類、エンメンタール産のサラ
ミ、スイス風ドライビーフ、スパイシーローストチキン4本、フランスパン
長大1本、スイス産ブラックチェリーにブルーベリー。

7日間の習慣は素晴らしい。なんと2時間半に及ぶ大宴会終了後、ビールが
半本残り、後から開けた赤ワインが300mlほど残った。
このワイン、ローヌ谷からツェルマットへ入る渓谷に沿った段々畑のブド
ウで醸された逸品だ。天にも続くかと思われる急斜面にある段々畑へは、
機械が入らない。勤勉なスイス人の手摘みのブドウで作られるのだ。

まことに貴重なワインだから、このまま残すのはもったいない。
山さんは部屋へもって帰る。
しかし、寝酒はまずい。そのように何年も教えてきた。
思案のあげく、翌日に飲もうとペットトボトルに詰め替えた。

翌朝8時3分の列車で出発。10時16分空港駅到着。
ここで残したワインで乾杯といきたかったが、大混雑のチューリッヒ空港
だ。怪しげな人物も散見される。
気を引き締め、早々と手荷物検査場へ。
ペットボトルは持ち込み厳禁。
あの段々畑の手摘みのブドウで作られた、このうえなく貴重なワイン。
このまま捨てるに忍びない。
一口だけ飲んで、ポイ。
豊潤な香りと味が口に残る。
「ああ、もったいない」

しかし、ここまで記して考えなおす。
残ったワインを見て、列車内でも、空港でも、誰も飲もうと言わなかった。
15年前の山さんの仲間だったら考えられない潔さ。
貴重なワインだからこそ、飲みすぎて失態をおかして酒を悪者にするのは
「もったいない」ではないか。
本当の意味で酒を大切にする仲間が育ったのだ。


===================================================★
  5.ASKの活動ご紹介
===================================================

特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、アル
コール問題の予防に取り組む任意団体として1983年設立、2000年にNPO
法人になりました。1994年には、出版・研修の事業部門が(株)アスク・
ヒューマン・ケアとなり、活動と事業の両面から予防を推進しています。

ASKでは、「飲酒運転を防止するためには、アルコール依存症の早期発
見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との認識のもと、
2005年に飲酒運転対策特別委員会を発足させました。
山村陽一委員長と今成知美ASK代表のリーダーシップのもと、被害者遺
族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から本格的な
飲酒運転防止対策に取り組んでいます。

↓くわしくは、ASKのホームページをご覧ください↓
 http://c.bme.jp/13/297/2182/1916


=================編集後記 *つぶやき*=================

夏休みが終わり、ASKにとって一番忙しい、飲酒運転防止インストラク
ター養成講座のスクーリング全国行脚の季節に突入です。
みなさまも、どこかの公開スクーリングに、ぜひ足をお運びください。

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

 【職場の飲酒運転対策メルマガ】135号 17.8.23
                  
 発行 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
    飲酒運転対策特別委員会
  
       〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-16-7-7F         
       Tel 03-3249-2551 Fax 03-3249-2553             
       URL http://www.ask.or.jp/ email ask-ddd★(★を@に変えてください)a-h-c.jp

=================== このメールマガジンは ====================
 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)内に
 設置された飲酒運転対策特別委員会が、情報提供のために発行する
 ものです。ASKのホームページ http://www.ask.or.jp/ からご登
 録いただいた方に、月1回、無料で配信します。
===========================================================
プロフィール

ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)

Author:ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
http://www.ask.or.jp/

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