職場の飲酒運転対策メルマガ      バックナンバー

ASK飲酒運転対策特別委員会が無料配信している「職場の飲酒運転対策メルマガ」のバックナンバーです。

119号2016

★__________________________
 ☆ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     【職場の飲酒運転対策メルマガ】  
                  119号 16.4.18
                   ASK飲酒運転対策特別委員会
                   http://www.ask.or.jp/
    ___________________________☆
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄★

 飲酒運転防止への社会的意識の高まりを受けて、運輸業界をはじめ、
 多くの職場で、今、積極的な取組みが模索されています。このメル
 マガでは、ヒントになる事柄、役に立つ情報をお伝えしていきます。

━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    1.被災地支援に行かれる方へ
    2.インストラクター養成講座NOW!
    3.ASKからのお知らせ
    4.ニュースCLIP!
    5.山さんコラム No.117
    6.ASKの活動ご紹介
    7.編集後記 *つぶやき*

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


      熊本・大分の地震で直接被災された方々
     甚大な影響を受けている九州全域の方々に
        心よりお見舞い申し上げます


==============================================================★
  1.被災地支援に行かれる方へ
===============================================================

 19万人以上の方々が公共施設などに避難している状況にあり、今後、支援
活動が活発になるでしょう。
 以下は、3.11のときに、自殺予防総合対策センターが出した支援者への
 メッセージです。ぜひ広く知らせてください。

 ――被災地支援に行かれる方へ

 ●避難所への支援物資にアルコールを入れないで!

 東北関東大震災から1ヶ月がすぎました。交通機関の回復とともに、支援物
 資を携えて被災地入りの準備を進めている方も少なくないでしょう。しかし
 被災地に出発する前にもう一度だけ、支援物資の内容を見直して欲しいの
 です。支援物資のなかに、アルコール飲料は含まれていないでしょうか?
 平成7年の阪神淡路大震災の際、全国から避難所に届けられた救援物資のな
 かには、相当量のアルコール飲料が含まれていたといわれています。確かに
 日本人の感覚では、お見舞いのための「一升瓶」は、ごく自然な発想かも
 しれません。

 しかしその結果、震災後1ヶ月以降より、避難所の被災者のあいだでは、酩
 酊での口論や暴力といった人間関係のトラブルが目立つようになり、さらに
 時間が経過すると、アルコール性の内科疾患やアルコール依存症が増えて
 いきました。また、震災後、孤独死した高齢者の多くが、生前、避難所で
 増えた飲酒量が減らないまま、仮設住宅にこもってアルコールで寂しさを
 紛らわせていた方であったといわれています。

 私たちは、阪神淡路大震災の教訓を無駄にしてはならないと思います。
 現在、避難所にいる被災者の方々もまた、まちがいなく、不安と喪失感を
 抱えながら我慢の多い生活を強いられているはずです。疲労も限界に達して
 いることでしょう。このような状況での飲酒はとても危険です。
 ふだんよりも飲酒量が多くなりがちですし、比較的少量でも悪酔いし、人間
 関係のトラブルを引き起すことがあります。避難所は静かで落ち着いている
 ように見えたとしても、それぞれの方がストレスをかかえて過ごしている
 場所です。そのような環境では、アルコールが思わぬ「爆発」を引き起しか
 ねない危険物となりうることを忘れてはなりません。

 私たちは決して、「被災者はアルコールを飲むな」といっているのではあり
 ません。ただ、これから支援に行かれる方にお願いしたいのです。
 「避難所への支援物資にアルコールを入れないで下さい」

 自殺予防総合対策センター

 ※より詳しい文書を以下でダウンロードできます。

 「被災時の飲酒問題」(国立精神・神経医療研究センター)
 http://c.bme.jp/13/297/1429/1916

 ※本メルマガのあとがきにも同様の情報があります。


==============================================================★
  2.インストラクター養成講座NOW!
===============================================================

 ★第9期飲酒運転防止インストラクター養成講座、受付中です。

 詳しくは、ホームページを。お申し込みもこちらから。
   ↓ ↓ ↓ 
 http://c.bme.jp/13/297/1430/1916

 日々、続々と申し込みが届き、すでに200名を超えています。
 どうぞお急ぎください。

 今期申し込まれた方たちの、受講動機をご紹介します。

 ・飲酒しても「一晩寝ればOK」など安易に考えている人が多いので、正し
  い知識を知ってもらい、飲酒運転事故撲滅に向けた行動を起こしていきた
  い。(自動車教習所)

 ・点呼時に飲酒検知を行なっているが、検知される人は決まって二度、三度
  となるため、なぜそうなるのかこの講座を通して学び、指導していきたい。
  (トラック)

 ・運行管理者の講習を受けた際にこの講座を知り、仕事に活かすため、また
  自分のスキルにするため応募しようと思いました。(バス)

 ・昨年公開スクーリングを受講し、社内で受講の必要性を報告したところ、
  決裁がおりました!(バス)

 ・50名ほどのドライバーに運転代行業の大切さを説くとともに、飲酒運転を
  減らす一端を担う人材教育を行ない、県内の飲酒運転をゼロにしたいと
  考えています。(運転代行)

 ・アルコール依存症の治療に関わり、飲酒運転との関連性が強いことを実感。
  飲酒運転防止と依存症予備軍に早期介入し治療に結びつけたい。
  (医療機関)

 ・会員事業者に対し、飲酒運転撲滅の啓発、指導を行なう必要があるため。
  (地域団体)

 ・現職で生徒、職員に安全講習の一環として役立てたい。(学校)

 
 ■受講料(自己負担分)18,500円 ■定員300名

 上記の受講料には、通信講座(教材と添削3回含)・スクーリング参加費・
 研修に使えるDVD・認定等の費用すべてが含まれます。
 日本損害保険協会の助成と、検知器メーカーの企業協賛があるため割安なの
 です。

  ★上級インストラクターについてはこちらへ
  http://c.bme.jp/13/297/1431/1916

  これまでに認定された上級インストラクターの紹介ページはこちらです。  
  http://c.bme.jp/13/297/1432/1916


==============================================================★
  3.ASKからのお知らせ
=============================================================== 
 
 ●第24回イッキ飲み・アルハラ防止キャンペーン開催中です

 都内で今春、花見で酒を飲み、急性アルコール中毒の症状で救急搬送された
 人が16日間で計104人にのぼると、東京消防庁が注意喚起しています。
 搬送された人のうち、18人は入院が必要とされる状態だったとのこと。
 年代別では20代が40人と最も多く、10代も2人いました。

 引き続き、歓送迎など飲み会が多いシーズンです。
 気づかずにアルコール・ハラスメント(アルハラ)をしていませんか?
   ↓ ↓ ↓
 セルフチェックはこちら 
 http://c.bme.jp/13/297/1433/1916

 イッキ飲み・アルハラ防止キャンペーンサイトはこちら
 http://c.bme.jp/13/297/1434/1916


 ●「酒くらい自由に飲ませてくれよ」とぼやいていた社員が…

 ASKアルコール体質判定セット「かんたんジェルパッチ」と「アルコー
 ルの1単位カード」を購入された製造販売業の方に伺いました。

 ――目的を教えてください。

 車で通勤する社員を対象に、毎年安全運転講習会を開くのですが、「飲酒
 運転はだめ」と言うだけでなく、アルコール問題をより身近なものとして
 受けとめてもらうために購入しました。

 ――パッチテストの反響は?

 「俺は酒に強い!」が口癖だった男性社員が、パッチテストをした後にパン
 フレットを読んで、「強いから依存症になりやすいのか…考えたこともな
 かった」と、驚いたように言っていました。

 ――1単位カードはどうでしたか?

 「酒くらい自由に飲ませてくれよ」とぼやいていた社員がカードを見ながら、
 「え? 分解にこんなに時間がかかるのか…気をつけなきゃいけないな」
 と言いながら、大事そうに財布にしまっていました。

 飲酒運転防止だけでなく、お酒とのかかわり方を知ってもらう、いいきっか
 けになったと思います。

 ★ASKアルコール体質判定セット「かんたんジェルパッチ」
  自分の体質と、体質ごとのアドバイスを知ろう!
  http://c.bme.jp/13/297/1435/1916

 ★アルコールの1単位カード
  これだけは知ってほしい情報を、名刺サイズで!
  http://c.bme.jp/13/297/1436/1916


 ★その他、職場の飲酒運転対策に最適の教材・予防ツール

 ◆DVD&ハンドブック「知って得する!アルコールの基礎知識」
  定番中の定番。これを知らないと飲酒運転は防げません!
  http://c.bme.jp/13/297/1437/1916

 ◆トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」
  マンガで予防知識を!
  http://c.bme.jp/13/297/1438/1916
 
 ◆トイレットペーパー「危険ドラッグにNO!」
  薬物乱用防止について伝えたい6つのこと!
  http://c.bme.jp/13/297/1439/1916

 ●ASKリバーシブル予防パンフ
  知恵と工夫が詰まったカラフルなパンフ、4種類
  http://c.bme.jp/13/297/1440/1916

 ●飲酒運転防止研修<e-ラーニング>
  「15分で学べる必須のアルコール知識」
  *ANAとJTにカスタマイズ版が採用されています!*
  http://c.bme.jp/13/297/1441/1916 

 ●ASKアルコール通信講座
  依存症への対応がしっかり学べます
  http://c.bme.jp/13/297/1442/1916


==============================================================★
  4.ニュースCLIP!
===============================================================  
 
 このコーナーは、友井と今成の共同作業でお届けしています。
 お時間の許すかぎり、おつきあいください。

 Facebookページ「ASK飲酒運転防止プロジェクト」でも日々、ニュース
 のシェアを行なっています。どうぞご覧ください。
  ↓ ↓ ↓
 http://c.bme.jp/13/297/1443/1916

--------------------------------------------------------------

 1)パトカー→〔若さ+酒+車〕→暴走→事故
 2)「酔いが醒めた」と思っているのは?
 3)「事故後に飲んだ」は通用しません
 4)霊安室でボランティア……タイの話

--------------------------------------------------------------

 1)パトカー→〔若さ+酒+車〕→暴走→事故

 3月23日午前1時40分頃、世田谷区の国道246号線で、パトカーの追跡を逃れ
 ようとした車が時速160キロで暴走。3台に衝突して4人を死傷させるという、
 とんでもない事故がありました。

 ◎世田谷の4人死傷事故、飲酒運転の20歳男を起訴(4月13日 TBS)

 危険運転致死傷などの罪で起訴されたのは、無職の20歳。2時間以上にわたり
 飲食店で酒を飲み、呼気から基準値の2倍近いアルコールが検出されました。
 そして、直前まで一緒に飲んでいた2人の少年を同乗させていました。
 
 「パトカーが見えたのでまずいと思い、速度を上げた」「信号機に気づかな
 かった」と供述しており、極めて悪質な運転だったため、裁判員裁判となる
 見通しです。
 
 この他に、飲酒運転の末に警察から逃れようとして事故を起こしたケースが
 今月は5例もあり、そのどれもが若者でした。
 〔若さ+酒+車〕は、危険な暴走を招くのです。

 ●22歳女性 自称派遣社員 福岡(3月18日 テレビ西日本)
 3月18日午前2時50分頃、福岡市博多区の路上で警察が信号で停止中の無灯火
 の軽乗用車を発見し、声をかけたところ、車は突然発進、道路脇の縁石に乗
 り上げ横転。呼気から基準値の4倍のアルコールが検出されたため逮捕。

 ●27歳男性 職業不詳 北海道(3月19日 産経新聞)
 3月19日午前5時半頃、JR苫小牧駅付近で飲酒運転の疑いで男に停止を求め
 たが逃走。パトカーが緊急走行で約1.5キロ追跡した地点で軽乗用車と出合
 い頭に衝突し、双方が骨折などの重傷を負った。基準値を上回るアルコール
 が検出。

 ●23歳男性 会社員 東京(3月29日 日本経済新聞)
 3月27日午後11時55分頃、警察官が職務質問しようとしたところ、急発進で
 逃走。その後、交差点でバイクや軽乗用車など3台に追突し、4人に軽傷を負
 わせたうえ車を乗り捨て逃げた疑い。基準値の5倍近いアルコールが検出。

 ●22歳男性 無職 東京(3月31日 FNN)
 3月29日に警察官から職務質問を受け、車を降りるよう求められたが、車を
 急発進させて、警察官に軽傷を負わせ、公務執行妨害などの現行犯で逮捕。
 事件前に別の場所で、接触事故を起こして逃走中だった。車から酒の臭いが
 していたことから、酒気帯び運転の疑いも視野に捜査を進めている。

 ●30歳男性 福岡(4月7日 RESPONSE)
 4月3日午前2時頃、筑後市で警察官の前方で蛇行運転し、停止を命じられた
 ところ逃走、直後に路外へ逸脱し道路左側の歩道に乗り上げ、街路樹に衝突
 した。酒気帯び相当量のアルコール分を検出。

 ☆若者の飲酒運転事例の分析(ASK)
 http://c.bme.jp/13/297/1444/1916


 2)「酔いが醒めた」と思っているのは?

 飲酒運転防止には、アルコールの基礎知識が欠かせない――
 その根拠となる事例をご紹介します。

 ●刀匠(59)岐阜(3月18日 産経新聞)
 4月5日午後5時頃、関市の国道248号で、信号待ちをしていた軽乗用車に追突
 する事故を起こし、基準値以上のアルコールが検出。
 「酔いがさめたと思って運転した」と容疑を否認している。

 ――「酔いが醒めた」と認識している脳みそが、アルコールの影響下にある
 ことをお忘れなく…。

 ●トレーラー運転手(56)奈良(4月5日 毎日新聞)
 3月17日午前9時20分頃、大和郡山市の国道24号交差点で、大型トレーラー同
 士が出合い頭に衝突。南進していた車の運転手から基準を超えるアルコール
 が検出された。「昨日の午後6時頃から8時頃までに缶ビールを3~4本飲んで
 いた。それ以降は飲んでいない」と話している。

 ――アルコールの分解は、思った以上に時間がかかります。
 個人差はありますが、ビール中瓶1本(あるいは日本酒1合、焼酎100ml)を
 飲むと、男性でおよそ4時間、女性で5時間。
 睡眠中は分解時間が遅くなります。
 この目安を知らせることが、飲酒運転防止には必須です。

 ★アルコールの1単位カード(名刺サイズ) 
 すべての人に、せめてこの目安だけは知ってほしい!
  ↓ ↓ ↓  
 http://c.bme.jp/13/297/1445/1916

 ★DVD&ハンドブック「知って得する!アルコールの基礎知識」
 定番中の定番。社内研修に!
  ↓ ↓ ↓
 http://c.bme.jp/13/297/1446/1916


 3)「事故後に飲んだ」は通用しません

 「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱」という罪を知っていますか?
 飲酒運転の発覚を免れるためのひき逃げや重ね飲みなど「逃げ得」を生じさ
 せないために、2013年に新設されました。
 12年以下の懲役。道路交通法の「救護義務違反」との併合罪だと、18年以下
 の懲役となります。

 けれども、いまだにこういう人々が後を絶ちません。

 ◎ひき逃げ弁護士 同行時にアルコール検出「事故後飲んだ」
 (3月17日 毎日新聞)

 愛知県警東署は3月17日、乗用車で原付きバイクの男性をひき逃げし重傷を
 負わせたとして、弁護士(32)を自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交
 法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕しました。前夜、赤信号で止まっていた
 原付きバイクに追突し、あばら骨を折るけがをさせ、逃走した容疑です。
 約1時間半後、自宅にいた弁護士に任意同行を求めたところ、酒に酔ってお
 り、呼気から基準値の数倍のアルコールが検出。
 しかし、「事故後に家で酒を飲んだ」と供述しているとのことです。

 ◎酒は事故後に飲んだ…酒酔い運転で民家に衝突 容疑の男逮捕/熊谷署
 (3月20日 埼玉新聞)

 埼玉県警熊谷署は3月19日、道交法違反(酒酔い運転)の疑いで、職業不詳の
 男(63)を逮捕しました。同日午後2時15分頃、男は軽トラックで道路左側
 の民家に衝突、外壁や郵便受けなどを壊す事故を起こしました。
 呼気から0.7mg/lのアルコールが検出され、車内には缶酎ハイの空き缶が数本
 残されていましたが、「事故は起こしたけど、酒は事故後に飲んだ」と容疑
 を否認しています。

 ☆自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
  http://c.bme.jp/13/297/1447/1916


 4)霊安室でボランティア……タイの話

 タイで、飲酒運転の刑罰の一環として、霊安室でのボランティアを義務づけ
 る方向というニュースが流れました。

 ◎飲酒運転したら霊安室で…、タイ政府が奇抜な対策―仏メディア
 (4月13日 Record China)

 ニュースのタイトルには「奇抜」とありますが、実はアメリカでは10数年以
 上前から行なわれている方法です。

 2006年に、カリフォルニア州の飲酒運転裁判を傍聴したときのこと。
 罰金に加えて、以下の再犯防止プログラムが、裁判官の判断で「処方」され
 ていました。
  A 教育プログラム(初犯で1回3時間×週1×3か月)
  B アルコール依存症の自助グループAAへの参加
  C 霊安室の清掃ボランティア
  D 被害者の話を聞く会に出ること

 Aの「教育プログラム」はすべての飲酒運転事犯に義務づけられ、これを
 受けないと、免許の再取得ができません。逮捕時のアルコール濃度が高かっ
 たり、再犯だったり、子どもを同乗させていたりすると、期間が延びます。
 Bの「AAへの参加」も最低6回は組み込まれているようでした。

 あとは裁判官のさじ加減です。

 若者にはC「霊安室の清掃ボランティア」とD「被害者の話を聞く会に出る
 こと」を実施して感想文を提出するよう言い渡します。
 アルコール依存症の疑いが濃厚の場合には、B「AA参加」の回数を増やし
 ていました。
 加えて、罰金を支払う能力がない場合は、それに見合う時間の「道路清掃」
 を命じていました。

 まるで、症状に合わせて医師が処方するかのようでした。

 「飲酒運転の半分は若さゆえ、半分は依存症とその予備軍」という認識が
 あるのです。
 また、保護観察期間を設けて、裁判所が上記の実行を見守ります。
 日本でも、取り入れてほしいですね。

 なおタイでは、裁判官の判断ではなく、法律で義務づける方向を模索して
 いるようです。


=============================================================★
   5.山さんコラム No.117
==============================================================

 ASK飲酒運転対策特別委員会委員長
 元・JRバス関東株式会社会長     山村陽一

 ◆本当の人生――清原元選手の逮捕に思う

 プロ野球の清原和博元選手が覚醒剤所持の疑いで逮捕された。
 朝日新聞2月4日の天声人語は、このことに触れて次のように書いていた。
 「道を踏みはずす前には、いくら悔やんでも戻れない」
 山さんは、初めこの文章を読んで、「悔い改めれば、元の道に戻れる」と書
 くべきではないか、と思った。犯罪から更生したら、それを認め、尊重する
 世の中であってほしいからだ。
 しかし、しばらくして、考えを変えた。

 元の道とは、野球で大活躍し、栄光の道を歩んで獲得した華々しい人生だ。
 その人生の陰に覚醒剤が忍びこんでいた。
 華々しさゆえに引退して虚しさを感じ、大酒を飲み、生活が荒み、覚醒剤に
 おぼれ、ついに逮捕された人生だ。
 だから悔やんだ後には、元の道でなく、本来のあるべき道を歩き出さねばな
 らない。

 彼はプロ野球で「少し失敗をしても1発ホームランを打てば帳消しになる」
 という人生訓を得た。
 これが間違いではないか。
 引退後は失敗しても、ホームランで逆転する機会を失った。
 もし、野球人生で失敗をしたりスランプに陥ったりした時、失敗・スランプ
 を直視し、それに絶望した中から、失敗を生かす道を見出していたら、引退
 後も素晴らしい生活があったのではないか。
 ホームランの喝采で、失敗をごまかしていたのが、今回の事件の遠因だと山
 さんは考える。

 高校生のときから人々の注目を浴びるほど、恵まれた才能と努力の持ち主だ。
 この事件を契機に自分の人生をしっかり見直し、有名になる前の、地道に努
 力を重ねたころの実践を取り戻してほしい。そして10年後、その実践記録
 を発表したら、酒害や薬害に悩む人へ大いに勇気と希望を与えるにちがいな
 い。

 人の一生というものは、「大失敗のあとからむしろ本物の人生が始まる」の
 だと山さんは考えている。
 そう思うようになったのは、2003年、JRバス関東の運転手が東名高速道路
 で酒気帯び運転し逮捕された事件のあとである。
 誰でも生きているかぎり失敗はあり、失敗から学ぶことは多く、失敗は成長
 の糧となるが、ここでいう大失敗はそれとは別だ。
 自分の今までの努力や経験が無駄になったという思いに襲われる、自分の自
 信・誇り・実績や評価がすべて失われたと感じる、そんな大失敗である。
 この瞬間、自己の無力さがはっきりわかり、自分のすべてをなくしたと思い
 こみ、目の前が真っ暗になる。虚無感におそわれる。
 この時こそ、本物の人生の始まりだ。
 その虚無感を酒や薬やギャンブルなどでごまかさず、大失敗を直視し反省す
 る。すると毀誉褒貶にまみれていない、あるがままの本来の自己が見える。
 そして本来のなすべき道が現れる。

 山さんは、もともと運転事故防止、すなわち安全確保を研究、実施する要員
 として、旧国鉄に採用された。色々の事情で研究部門でなく、企業経営部門
 で仕事をすることになったが、人一倍、安全管理には心を配り、勉強もして
 いた。
 旧国鉄でも飲酒運転事件が多数あり、その対策にも従事した。
 バス会社においても飲酒運転事故対策について意欲的に取り組んでいた。
 2002年7月のJR東海バス中央高速道飲酒運転事故のあと、日本バス協会が
 飲酒運転マニュアルを作成したが、JRバス関東ではそのほとんどの対策を
 数年前から実施ズミであった。
 だから先輩には「飲酒運転がもっとも起きない会社」と評価されていたし、
 山さん自身も内心、日本のバス会社の社長の中で、飲酒運転防止対策につい
 て一番くわしい知識をもち、経験も豊富だと自負していた。

 東名高速道の事故が発生したとき、初めは誤報だと思った。
 事実が明らかになったときには、信じられなかった。
 それが事実だとはっきり認めた途端、今までの職業人生が、すべて無駄だっ
 たと感じた。
 仕事への努力、職責への献身、それなりの業績・評価など、ことごとく「無」
 に帰した、との思いにいたった。まさに奈落の底へ突き落とされ、眼の前が
 真っ暗になった。

 呆然とした一日がすぎたとき、ふと気づいたのは、これほどマスコミにとり
 あげられ、ひどく批判されながらも、8月の最盛期であるため、依然として
 お客様は超満員の状況が続いていたこと。
 人々の信頼を裏切らないために、2度と飲酒運転を起こしてはならない、と
 いう思いであった。

 それまでの対策に何が欠けていたのか、自分の何が悪かったのかと、白紙の
 状態から反省したとき、はっきり見えてきた。アルコール教育をしなかった
 こと、酒に寛容な職場風土と、それを助長した山さんの大酒が原因だった
 のだ。
 そこで、この事故に関して申し入れを行なっていたASKへ出かけていき、
 アルコール問題について改めて学ぶため通信講座を申し込み、社員らととも
 に研修も受けた。また、自らの飲酒習慣を是正すべく禁酒を始めた。断酒会
 やAAにも足を運んだ。

 その後、飲酒運転防止インストラクターの養成や「正しいアルコール知識教
 育と節酒実践指導の必要性」の講演活動を行なうことになった。山さんは、
 今までの人生、その失敗のすべてが、現在の活動に役立っていると感じてい
 る。
 そして、これが山さんの「本当の、やるべき人生」であり、以前は、そのた
 めの準備期間だったと、しみじみ思うのである。


=============================================================★
  6.ASKの活動ご紹介
==============================================================

 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、アル
 コール問題の予防に取り組む任意団体として1983年設立、2000年にNPO
 法人になりました。1994年には、出版・研修の事業部門が(株)アスク・
 ヒューマン・ケアとなり、活動と事業の両面から予防を推進しています。

 ASKでは、「飲酒運転を防止するためには、アルコール依存症の早期発
 見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との認識のもと、
 2005年に飲酒運転対策特別委員会を発足させました。
 山村陽一委員長と今成知美ASK代表のリーダーシップのもと、被害者遺
 族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から本格的な
 飲酒運転防止対策に取り組んでいます。

 これまでに行なってきた活動は……

 ・被害者遺族による厳罰化署名運動や、生命のメッセージ展に協力
 ・運行管理者用テキストに「一歩踏み込んだ飲酒運転防止対策」執筆
 ・アメリカで酒気帯び運転で検挙された日本人に対して米国裁判所指定の
  教育プログラムを実施
 ・日本損保協会の「飲酒運転防止マニュアル」に執筆協力
  日本損保協会主催のシンポジウムに協賛し、全国各地で講演
 ・バス会社から運転手向け予防プログラム「セルフケアスクール」を委託
 ・「飲酒運転防止<通信スクール>」のプログラム開発
 ・職場の飲酒運転対策メルマガの発行
 ・啓発パンフ「飲酒運転 あなたは大丈夫?」制作
 ・代表今成がアメリカ・カリフォルニア州の飲酒運転再犯防止対策の視察、
  内閣府主催シンポジウムで報告
 ・国土交通省主催のシンポジウムで、山村、今成が発表
 ・今成がオーストラリア・ニューサウスウェルズ州の対策を視察
 ・国の「常習飲酒運転対策推進会議」で今成が海外視察報告
 ・「飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・4・10」をまとめる
 ・研修用DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」製作
 ・日本損害保険協会助成で〔飲酒運転防止インストラクター養成講座〕開始
 ・「飲酒運転 運転代行の落とし穴06・9~08・4」をまとめる
 ・「教職員の飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・10~08・9」をまとめる
 ・山村が警察庁主催シンポジウムで報告
 ・内閣府、常習飲酒運転者対策についてのヒアリングで今成が報告
 ・特設サイト「職場の飲酒運転対策チェック!」を製作
 ・DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」冊子化
 ・厚生労働省シンポジウムで今成が報告
 ・トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」を製作
 ・「警察職員による飲酒運転事例の分析07~11」をまとめる
 ・<e-ラーニング>「15分で学べる必須のアルコール知識」を製作
 ・ASKリバーシブル予防パンフを製作
 ・警察庁に「普通免許学科教習における飲酒運転防止教育の強化について
  の要望書」を提出
 ・「若者と女性の飲酒運転事例分析 12・4~13・3」をまとめる
 ・自動車工業会のシンポジウムで、今成が飲酒運転防止インストラクター
  養成講座について報告
 ・アルコール健康障害対策基本法が成立(2013.12.7)、施行(2014.6.1)
 ・今成が、アルコール健康障害対策関係者会議の委員に(2014.10~2016.10)
  教育・誘引防止・飲酒運転等ワーキンググループ座長を務める(2015.3~8)
 ・アルコールの1単位カード、啓発用バナーやパネルを製作(2015.9)

 ↓詳しくは、ASKのホームページをご覧ください↓
 http://c.bme.jp/13/297/1448/1916


=====================編集後記 *つぶやき*========================

 防衛医科大学校・精神看護学講座の高橋聡美教授が、Facebookで以下のよう
 に呼びかけています。

  *余震が続くと眠れなくなります。休める時は休んでください。
  *余震が続くと揺れていないのに揺れているような錯覚に陥ることがよく
   あります。
   これを地震酔いといいます。
   リラックスして深呼吸してください。
   コップの水など眺めて実際の揺れを視覚で確認してください。
   酔いの酷いときは乗り物の酔い止め薬が効きます。
  *お酒は控えてください。
   逃げられないし、家族を守れなくなります。
  *避難所にお酒を差し入れしないでください。
   トラブルが生じやすくなり、避難所の安全をたもてなくなります。

 災害ストレス→不眠→飲酒は、よくあるパターンなのです。
 くれぐれも、お見舞いにお酒はやめましょう。

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

 【職場の飲酒運転対策メルマガ】119号 16.4.18
                  
 発行 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
    飲酒運転対策特別委員会
  
       〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-16-7-7F         
       Tel 03-3249-2551 Fax 03-3249-2553             
       URL http://www.ask.or.jp/ email ask-ddd★(★を@に変えてください)a-h-c.jp

 =================== このメールマガジンは ====================
  特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)内に
  設置された飲酒運転対策特別委員会が、情報提供のために発行する
  ものです。ASKのホームページ http://www.ask.or.jp/ からご登
  録いただいた方に、月1回、無料で配信します。
 ===========================================================
プロフィール

ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)

Author:ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
http://www.ask.or.jp/

最近の記事
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
リンク