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職場の飲酒運転対策メルマガ      バックナンバー

ASK飲酒運転対策特別委員会が無料配信している「職場の飲酒運転対策メルマガ」のバックナンバーです。

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117号2016

★__________________________
 ☆ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     【職場の飲酒運転対策メルマガ】  
                  117号 16.2.15
                   ASK飲酒運転対策特別委員会
                   http://www.ask.or.jp/
    ___________________________☆
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄★

 飲酒運転防止への社会的意識の高まりを受けて、運輸業界をはじめ、
 多くの職場で、今、積極的な取組みが模索されています。このメル
 マガでは、ヒントになる事柄、役に立つ情報をお伝えしていきます。

━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    1.インストラクター養成講座NOW!
    2.ASKからのお知らせ
    3.ニュースCLIP!
    4.山さんコラム No.115
    5.ASKの活動ご紹介
    6.編集後記 *つぶやき*

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


   第1期アルコール健康障害対策推進基本計画案まとまる!
   ASKからのお知らせをどうぞ


==============================================================★
  1.インストラクター養成講座NOW!
===============================================================

 第8期インストラクター養成講座、実践報告シートが続々と届いています。
 認定者の数を第1期から合計すると、全国で2697人になりました。

 インストラクターになった人たちが口々に言うのは、 「この養成講座を受
 けたことで、自分自身の飲酒習慣を見直すことができた」という言葉です。

 第8期のアンケートから、生の言葉をどうぞ聞いてください。

 ・職場などでの飲み会行事以外では酒を飲まなくなりました。(バス)
 ・自分自身はどうなのかと見直すことができた。(バス)
 ・休肝日を作ったら、体の調子がよくなった感じがする。(バス)
 ・アルコールの量を減らすことができた。(刑務所)
 ・飲み会では量を減らすため、途中からお茶やウーロン茶を飲むようにし
  ている。(バス)
 ・自分自身も飲酒するため、今後の生活習慣病対策にも役立った。
  (トラック)
 ・5単位から3単位に減らした。始めはつらかったが、だんだんと慣れて
  いって体調もよくなった。(トラック)
 ・休肝日をつくり、酒を減らすため代わりにお茶を飲んでいるが、朝の目
  覚めがよくなったと思います。(バス)
 ・飲酒しない方が体調もいいので、ほとんど飲まなくなりました。(バス)
 ・今まではなんとなく飲酒することが多かったが、考えて飲酒するように
  なった。(バス)

 飲酒運転防止インストラクター養成講座の公式サイトです。
 認定者の人数など、随時更新しています。
   ↓   ↓   ↓
 http://c.bme.jp/13/297/1278/


 ★第9期飲酒運転防止インストラクター養成講座

 開講が決定しましたら、メルマガ号外でお知らせいたします。
 もうしばらくお待ちください。
 ホームページでもお知らせします。


==============================================================★
  2.ASKからのお知らせ
=============================================================== 

 ●2月10日、関係者会議で「第1期基本計画案」まとまる!

 本会議14回、ワーキンググループ12回の討議を経て、第1期アルコール健康
 障害対策推進基本計画案がようやくまとまりました。
 全貌はこちらからダウンロードできます。
 http://c.bme.jp/13/297/1279/

 今後は、この案をもとに省庁間での最終調整が行なわれ、パブリックコメ
 ントの募集。そして5月末までに閣議決定と、国会への報告が行なわれる
 予定です。

 飲酒運転に関係するところをご紹介しましょう。
 「職場教育の推進」の項には、以下の記述があります。

 ○交通労働災害の防止の観点から講習等の機会を活用し、飲酒に伴うリスク
  のより一層の周知を事業者に促す。
 ○自動車運送事業における運転者の飲酒運転の防止のため、講習・セミナー
  等を通じ、運行管理者・運転者に対してアルコールに関する基礎知識や
  飲酒運転の禁止等について周知・指導を行う。また、点呼時のアルコール
  検知器の使用と目視等での酒気帯びの有無の確認について、更なる徹底を
  図る。

 つまり、飲酒運転防止を切り口に、飲酒に伴うリスク、アルコールの基礎
 知識を伝えること――ASK飲酒運転防止インストラクター養成は、まさに
 これを目的としています。

 また「自動車教習所における周知」には以下の記述が。

 ○飲酒開始年齢に近い世代の運転免許取得者に対し、自動車教習所で実施し
  ている飲酒運転防止に係るカリキュラムの確実な履行を徹底する。

 若者に、飲酒運転防止とからめてアルコールの知識を伝える場として、教習
 所が期待されているのです。

 飲酒運転違反者に対しては、以下のような連携が重視されています。

 ○飲酒運転をした者について、アルコール依存症等が疑われる場合には、
  地域の実情又は必要に応じ、精神保健福祉センター・保健所等を中心とし
  て地域の関係機関が連携し、当該飲酒運転をした者を、アルコール関連問
  題の相談や自助グループ等の行う節酒・断酒に向けた支援、専門医療機関
  等における治療につなぐための取組を推進する。
  飲酒運転をした者の家族については、その求めに応じ同様の取組を推進
  する。

 ○飲酒運転をした者に対する取消処分者講習において、地域の相談・治療
  機関リストの提供や、自助グループの活用等により、アルコール依存症の
  おそれのある者が、相談や治療を受けにいくきっかけとなるよう更なる
  取組を行う。

 ○飲酒運転事犯者に対しては、刑務所や保護観察所における指導等を行う際
  に、社会内での相談機関の紹介や自助グループ等の支援活動、医療機関等
  の専門治療につなげる取組を推進する。

 ○地域における連携の推進に資するため、先進的な取組事例を収集し、周知
  する。


 ●「アルコールの1単位カード」で「0・1・2・3運動」!

 カードを購入してくださった愛知県の医師にお話を伺いました。

 ――講演で「1単位カード」をご活用いただいているとのことですが?

 先週の日曜日、340人ほど集まった市民公開講座でアルコールの講演をした
 際に、使いました。まず、カードの表で「アルコールの1単位」を覚えて
 もらい、裏返して「0・1・2・3運動」の説明をするんです。

 ――「0・1・2・3運動」?

 カードの裏面にあるでしょう?
 0単位→ゼロリスク
 1単位→低リスク
 2単位→ハイリスク(日々飲むと生活習慣病のリスクが上昇)
 3単位以上→超ハイリスク(翌日にアルコールが残り飲酒運転に)

 ――これを「0・1・2・3運動」と名づけたんですね!

 そうです。
 保健所の援助者向けセミナーでも配りました。
 主催者には受講人数よりかなり多めの枚数を渡してあったのですが、受講者
 が気に入って、余ったカードもほしいと全部持って行ってしまったそうです。

 ――名刺大にして、配布しやすく、もらう側も携帯しやすいようにしたの
 ですが、実際にこうやって活用していただけると、とてもうれしいです。

 ★アルコールの1単位カード 
  すべての人に、せめてこの目安だけは知ってほしい!
 「アルコールの1単位」がイラストで表示された名刺サイズのカードです。
  ↓ ↓ ↓  
  http://c.bme.jp/13/297/1280/


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  マンガで予防知識を!
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  ※3月末までの期間限定で、上記を割引しています。
   それぞれ、100個入り(定価10,152円)が9,644円(税・送料込)に。
 
  以下のメールフォームからお申し込みください。
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  定番中の定番。これを知らないと飲酒運転は防げません!
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  ※上記DVDを3月末までに購入すると、DVDの中身をまとめたハンドブック
   が無料でついてきます。この機会にぜひどうぞ!


 【その他、職場の飲酒運転対策に最適の教材・予防ツール】

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 ●社内研修<e-ラーニング>
  「15分で学べる必須のアルコール知識」
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 ●ASKアルコール通信講座
  6回講座で依存症への対応が学べます!
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==============================================================★
  3.ニュースCLIP!
===============================================================  
 
 昨日は、関東、北陸、中国、東海地方で「春一番」が吹いたと、気象庁
 が発表しました。「春一番」というより、暴風でした。
 しかし、今日はまた冬の寒さに逆戻り。
 このところの気候の極端さにはまいりますね。
 
 さて、このコーナーは、友井と今成の共同作業でお届けしています。
 お時間の許すかぎり、おつきあいください。

 Facebookページ「ASK飲酒運転防止プロジェクト」でも日々、ニュース
 のシェアを行なっています。どうぞご覧ください。
  ↓ ↓ ↓
 http://c.bme.jp/13/297/1288/

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 1)薄い酒かどうかは関係ありません
 2)飲んだ仲間が同乗――若者の飲酒事故
 3)警察がコンビニに協力要請!――福岡
 4)飲酒運転をネットで告発――佐賀
 5)飲酒問題、パソコンやスマホで簡単に自己診断

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 1)薄い酒かどうかは関係ありません

 1月22日深夜、松本市内で酒気を帯びた状態で車を運転したとして、長野県
 池田町の町長(69)が検挙されました。

 ◎勝山・池田町長 酒気帯び運転容疑「薄い酒は大丈夫と」辞職の意向
 (1月27日 毎日新聞)

 町長は謝罪会見でこんなことを言っていました。

 「酒は薄めで水も飲んでおり、大丈夫と思った」
 「酒を飲んだのは突発的な判断だった」
 「酔わないつもりだった。酒に強い方と認識していた」

 道路交通法では「何人も酒気を帯びて車両等を運転してはならない」とし
 ています。
 酒気を帯びるとは、酔っていると認識しているかどうかではなく、体内に
 アルコールがある状態のことをいいます。

 アルコールの正しい知識を身につけることが必要です。


 ★DVD&ハンドブック「知って得する!アルコールの基礎知識」
  定番中の定番。これを知らないと飲酒運転は防げません!
  http://c.bme.jp/13/297/1289/


 2)飲んだ仲間が同乗――若者の飲酒事故

 若者の飲酒運転は、慣れない飲酒+慣れない運転の組み合わせのせいで、
 とんでもない悲劇を起こすことがあります。しかも、その多くが、一緒に
 飲んだ仲間を同乗させています。

 1月2日に、室蘭市で20代男性3人が死亡した悲惨な自損事故。車を運転して
 いたのは死亡した自営業男性(22)で、遺体の血液から、酒気帯び基準値
 の7倍近いアルコールが検出されました。

 ◎室欄3人死亡事故、飲酒運転か 容疑の22歳、書類送検へ
 (1月22日 北海道新聞)

 現場のタイヤ痕や車体の破損状況などを鑑定した結果、乗用車が当時、法
 定速度60キロを大幅に超える時速140キロ程度で走行していたことも判明。
 猛スピードでカーブを曲がりきれず、信号機の支柱に衝突したものとみら
 れます。
 男性は事故前、友人2人と室蘭市内の飲食店で飲酒しており、その後、3人
 は男性の運転する乗用車で移動したようです。


 法律によって飲酒が許されていないはずの高校生の飲酒運転も、立て続け
 にありました。そのどちらにも同乗者が。

 ●ひき逃げ・酒気帯び運転 男子高校生(18)大阪(1月18日 産経新聞)
 1月17日午前7時50分頃、羽曳野市で、私立高校2年の18歳の少年が運転する
 軽自動車が、自転車をはねて逃走。現場で警戒中だった警官に追跡され
 現行犯逮捕された。
 少年の呼気からアルコールが検出された。軽乗用車には少年の友人とみら
 れる別の少年2人が乗っており、酒気帯び運転同乗の容疑で捜査している。

 ●酒気帯び運転 男子高校生(18)千葉(1月27日 千葉日報)
 1月26日午前2時半頃、富里市で、酒を飲んだ状態で乗用車を運転した疑い
 で、私立高校3年の少年を補導した。車は縁石に衝突した勢いで近くのコン
 ビニ駐車場に突っ込み、止まっていた乗用車2台にぶつかって再び路上に
 戻ったとみられる。署は同乗していた知人の少女(18)からも事情を聴いて
 いる。


 ☆若者の飲酒運転事例の分析(ASK)
 http://c.bme.jp/13/297/1290/


 3)警察がコンビニに協力要請!――福岡

 福岡東署が、管内に107店あるコンビニに、飲酒運転に関する情報提供を
 呼びかけるポスターを配布しました。
 来店したドライバーから酒のにおいがするなど、飲酒運転の疑いがある
 場合は110番通報するように求めています。

 ◎「飲酒運転者の情報提供を」福岡東署 コンビニに協力要請
 (2月3日 西日本新聞)

 ニュースクリップをまとめていても、飲み足りなくてコンビニに買いに行
 き事故を起こすケースや、駐車場で飲んだり、ブレーキとアクセルを間違
 えてお店に突っ込むなどのケースなどを、よく目にします。
 コンビニに働きかける、というのはとても効果的なアイデアだと思います。


 4)飲酒運転をネットで告発――佐賀

 佐賀県では、飲酒運転や無免許運転などを通報する情報提供欄「飲酒・無
 免許運転アイポスト」を県警ホームページに開設しました。

 ◎飲酒運転、ネットで告発 佐賀県警、匿名でもOK
 (2月2日 西日本新聞)

 アルコール依存症の場合、本人や周囲が注意しても飲酒運転を繰り返して
 しまうケースがあり、警察が関与することで改善の転機になる例も。県警
 交通指導課は「小さなことでもいいので情報を提供してほしい」と呼び掛
 けています。


 5)飲酒問題、パソコンやスマホで簡単に自己診断

 岡山県精神科医療センターなどが、お酒の飲み方に問題がないか、パソコ
 ンやスマホで簡単に自己診断できるプログラムを開発しました。

 ◎あなたのお酒、大丈夫? 自己診断ソフト開発
 (2月4日 朝日新聞)

 プログラムは「SNAPPY(スナッピー)」という名で、飲酒行動を評
 価するスナッピーCATと、飲んだ量に応じてそれが体内で分解される
 時間を教えてくれるスナッピーPANDAの2種類が公開されています。
  ↓ ↓ ↓
 http://c.bme.jp/13/297/1291/

 スナッピーCATは、飲酒チェックと知識編に分かれています。
 飲酒チェックはWHOのAUDITを元にしており、年代・性別によって、100
 人のうち多いほうから何番目と表示されるのがユニークです。もちろん、
 AUDITの得点とアドバイスも出ます。
 依存症の疑いがある人には、専門医療・相談機関リストなどのリンクも
 表示されるようになっています。
 
 スナッピーPANDAは「飲酒運転防止ソフト」。いろいろな酒を、チャ
 ンポン飲みした場合のアルコール摂取量を計算してくれます。
 総アルコール量と、体内で分解するのに必要な時間の目安(純アルコール
 20g=5時間で計算)が出ます。

 ぜひ、やってみてください。


=============================================================★
   4.山さんコラム No.115
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 ASK飲酒運転対策特別委員会委員長
 元・JRバス関東株式会社会長     山村陽一

 ◆物をなくす

 早くも2月、駆け足で日が過ぎていく。
 ふと、山さんが酒の失敗を語れば、千夜一夜語れると気づいた。
 『名作 千夜一夜物語 酒編』出版を考えたが、流行作家になり原稿書き
 に追われ、大量飲酒に舞い戻る姿が脳裏に浮かび、やめた。
 などという戯言はともかく、節酒には、失敗をしっかり認識することが大
 切である。
 山さんの失敗を振り返ってみたい。

 酔うと注意力が落ちる。行動が大雑把になる。だから物をなくしやすい。
 生涯で、2度、時計をなくした。
 1つ目は、就職祝いに買ってもらったもの。
 無くした現場は、札幌のすすきの交差点、横断歩道。
 一次会で飲んだ後、黄色信号を見て駆け出した。かなりの積雪があり、車
 の轍で、歩くのも容易でない状態。ズデンドウと勢いよくすっころんだ。
 抱えていたバッグが5mほど、ふっ飛んだ。信号が赤に変わる。車が走って
 くる。アワテテ立ち上がり、バッグをひっつかんで、元の歩道へ引き返す。
 ほっと一息ついて、身体が無事なのを確認、バッグも確認。ああよかった。
 ただ、左手首が痛む。すこし擦り傷がある。ハッとした。時計がない! 
 バッグにひっかかってはずれたのだ。
 信号が青に変るたびに、横断歩道へ出て探す。雪の轍が何本もできている
 から発見できず。車が何台も通過しているから、もう踏み潰されているか
 もしれない。諦めて帰った。
 今から思うと、命があったことが拾いもの。
 雪の横断歩道で、ウロウロと物を探せば車に轢かれかねない。
 酒に酔っていたから、こんな危険な行動をとったのだ。

 2つ目の紛失は、この事件のあと自分の給料で買った時計だ。
 現場は、岩手県北部、金田一温泉旅館の浴場。
 気のおけない現場の仲間と飲んだあと、誰もいない温泉につかり、声を
 はりあげ何曲も歌った。それから、しばらく、ぼーっと、ぬるめの湯に
 手足を伸ばし浮かんでいた。
 (当時は知らなかったが、酔っての入浴は心臓発作や溺死の危険がある。
 厳禁である)
 ゆったりした気分で、満足して布団に入った。
 翌朝、時間を見ようとしたが、枕もとに時計がない。棚にもない。縁側の
 テーブルにもない。
 ようやく浴場の籠を思い出す。すっ飛んで行く。どの籠にもない。フロン
 トにも届いていない。
 今から45年前、まだ腕時計が貴重品だった時代だから、盗まれても当然、
 置き忘れた時計が出てくるはずがない。それ以来、宿へ着いたら時計を
 はずし、絶対に浴場へは持っていかない習慣ができた。

 パスを落としたことも、3回あった。
 全国の国鉄(JR)路線全線乗車可能のパスだ。

 1回目、三陸海岸の山の中。
 前夜、三陸の海の幸をうまい、うまいと次々注文しながら飲み過ぎ、朝は
 二日酔い。
 しかし出発前のせっかくの時間、旅館の下駄ばきで山や海岸の小道を1時間
 半も歩いた。
 その後、パスがない、と気づく。
 これがなければ帰京できないだけでなく、紛失すれば始末書を書き、処分
 もされる大切な身分証明書である。
 乗車予定列車の出発時刻は1時間後にせまり、その急行に乗らなければ、
 当日中に上野へ着けない。もう一度下駄のまま同じコースを探し回る時間
 はない。
 たまたまキャンプに来ていた大学生が3人いた。わけを話して、3方向に分
 かれて探してもらうことにした。彼らは気持ちよくうけあってくれ、30分
 後に集まる約束で各コースへ散った。30分後、息を切らして戻ってきたが、
 どこにもないという。
 残り20分。ふと、歩き始めてすぐの暗い斜面で、滑って尻餅をついたのを
 思い出した。運動靴を借りて、その場へ急行。懸命に探す。小暗い小道の
 くぼみに黒いケースがあった。
 うれしさのあまり、なけなしの千円を気前よく大学生へプレゼントした。
 おかげで、陸中山田駅から上野まで、飲まず食わず。前の席の岩手大学教
 授が、小牛田駅で買った鰻弁当をうまそうに食っていたのが、今でも忘れ
 られない。

 2回目は東京電力木造宿舎玄関前。
 家への帰り道である。
 公園を抜け、この宿舎の私道を通れば近い。車も来ない。酔っぱらった時
 は、車の通る区道を避けて、この私道を通っていた。
 さて、この私道には、塀から柿の枝が伸び、大きな実をつけていた。この
 柿の実、朝は、昇る陽を浴び美しく耀き、夜は街灯に照らされて魅力的に
 見えた。
 したたかに酔ったある夜、2度、3度とジャンプしてもぎとろうとした。
 すこし実に触れたがつかむまでは飛べない。残念、無念とあきらめた。
 翌朝、出勤準備をしながら、パスの紛失に気づいた。
 飯田橋駅を出たのだから、そこまではあったはず。
 神楽坂を登り、横丁の小料理屋に寄った。日本酒を飲み、カウンターで
 亭主としゃべって、最後にトイレ。このあたりが怪しいかと、よく回らぬ
 はずの頭が回転する。朝、訪ねれば、運良く見つかるかもしれない。ある
 いは女将から連絡が・・・。
 すると出がけに電話が鳴った。連絡をくれたのは女将ではなく、東電社員。
 「朝、玄関を開けたら黒いケースが落ちていました。大事なものらしいの
 で中を見ましたら、電話番号を書いたメモがみつかりました・・・」
 丁重にお礼を述べ、走って受け取りに行った。柿泥棒未遂のうしろめたい
 気持ちを隠して。

 3回目。宿舎群入り口の門付近。
 これも二日酔い気味の朝。電話が鳴った。嫌な予感がする。早朝の電話で
 良い知らせを受けたことはない。
 いや、一度だけはある。長女誕生の朝だ(いや、実際は前夜遅くに生まれ
 たが山さんは送別会で午前様だった)。
 閑話休題。
 電話の主は?
 「こちら牛込警察署です。9時にご本人が出頭してください。本人確認の
 ための運転免許証と印鑑も忘れずに」
 なんだろうと思ったが、とりあえず警察署の呼び出しだからと朝食も、
 そこそこに出かける。
 運転免許証を出し、本人確認が終ると、係官は袋から見覚えのある黒い
 ケースを取り出した。
 「早朝、巡回中の警察官が拾得しました。警察手帳のように大事なもので
 しょう?」
 山さんは顔を真っ赤にし、書類を急いで書き、判を押し、頭を何度も下げ、
 逃げるように署の玄関を出た。
 「あっ、また規子ちゃんのお父さんだ」と近所の子どもに評判になってい
 ると、妻がよく愚痴っていた。宿舎群の入り口までの急な下り坂。そこを
 酔った勢いで、軽く飛び跳ねながら歌を歌って帰るのが、いつものこと
 だった。そして、最後に大きくジャンプして終了。静かに門に入る。
 まさか、アパート中に聞こえているとは思っていない。
 妻の愚痴をオーバーだと思っていたが、毎晩のようにご機嫌だったあの
 ころ、カラオケなどなかったから「黒猫のタンゴ」でも歌って、飛びはね
 て帰っていたのだろう。
 そして、最後のジャンプで、胸のパスが飛び出したという、お粗末な事件。

 酒に強い人は、ビンジドリンキング(3単位以上=日本酒換算で3合以上の
 深酒)で、少なからずこのような失敗をしているはずである。
 一度、生涯を振り返り、書き出してみてはいかが?


=============================================================★
  5.ASKの活動ご紹介
==============================================================

 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、アル
 コール問題の予防に取り組む任意団体として1983年設立、2000年にNPO
 法人になりました。1994年には、出版・研修の事業部門が(株)アスク・
 ヒューマン・ケアとなり、活動と事業の両面から予防を推進しています。

 ASKでは、「飲酒運転を防止するためには、アルコール依存症の早期発
 見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との認識のもと、
 2005年に飲酒運転対策特別委員会を発足させました。
 山村陽一委員長と今成知美ASK代表のリーダーシップのもと、被害者遺
 族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から本格的な
 飲酒運転防止対策に取り組んでいます。

 これまでに行なってきた活動は……

 ・被害者遺族による厳罰化署名運動や、生命のメッセージ展に協力
 ・運行管理者用テキストに「一歩踏み込んだ飲酒運転防止対策」執筆
 ・アメリカで酒気帯び運転で検挙された日本人に対して米国裁判所指定の
  教育プログラムを実施
 ・日本損保協会の「飲酒運転防止マニュアル」に執筆協力
  日本損保協会主催のシンポジウムに協賛し、全国各地で講演
 ・バス会社から運転手向け予防プログラム「セルフケアスクール」を委託
 ・「飲酒運転防止<通信スクール>」のプログラム開発
 ・職場の飲酒運転対策メルマガの発行
 ・啓発パンフ「飲酒運転 あなたは大丈夫?」制作
 ・代表今成がアメリカ・カリフォルニア州の飲酒運転再犯防止対策の視察、
  内閣府主催シンポジウムで報告
 ・国土交通省主催のシンポジウムで、山村、今成が発表
 ・今成がオーストラリア・ニューサウスウェルズ州の対策を視察
 ・国の「常習飲酒運転対策推進会議」で今成が海外視察報告
 ・「飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・4・10」をまとめる
 ・研修用DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」製作
 ・日本損害保険協会助成で〔飲酒運転防止インストラクター養成講座〕開始
 ・「飲酒運転 運転代行の落とし穴06・9~08・4」をまとめる
 ・「教職員の飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・10~08・9」をまとめる
 ・山村が警察庁主催シンポジウムで報告
 ・内閣府、常習飲酒運転者対策についてのヒアリングで今成が報告
 ・特設サイト「職場の飲酒運転対策チェック!」を製作
 ・DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」冊子化
 ・厚生労働省シンポジウムで今成が報告
 ・トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」を製作
 ・「警察職員による飲酒運転事例の分析07~11」をまとめる
 ・<e-ラーニング>「15分で学べる必須のアルコール知識」を製作
 ・ASKリバーシブル予防パンフを製作
 ・警察庁に「普通免許学科教習における飲酒運転防止教育の強化について
  の要望書」を提出
 ・「若者と女性の飲酒運転事例分析 12・4~13・3」をまとめる
 ・自動車工業会のシンポジウムで、今成が飲酒運転防止インストラクター
  養成講座について報告
 ・アルコール健康障害対策基本法が成立(2013.12.7)、施行(2014.6.1)
 ・今成が、アルコール健康障害対策関係者会議の委員に(2014.10~)
  教育・誘引防止・飲酒運転等ワーキンググループ座長を務める(2015.3~8)
 ・アルコールの1単位カード、啓発用バナーやパネルを製作(2015.9)

 ↓詳しくは、ASKのホームページをご覧ください↓
 http://c.bme.jp/13/297/1292/


=====================編集後記 *つぶやき*========================

 「アルコール健康障害対策推進基本計画」のキーワードは「連携」です。
 省庁間の連携、関係団体との連携、医療間の連携、地域連携……
 数えたら、連携という言葉が、63回も出てきます。

 地域連携を実現するためには、都道府県の計画が欠かせません。
 基本計画案では、第1期の5年間に、すべての都道府県で計画が立てられる
 ことを目標にしています。
 いよいよ計画策定の舞台は、都道府県に移ります。(今成)

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

 【職場の飲酒運転対策メルマガ】117号 16.2.15
                  
 発行 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
    飲酒運転対策特別委員会
  
       〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-16-7-7F         
       Tel 03-3249-2551 Fax 03-3249-2553             
       URL http://www.ask.or.jp/ email ask-ddd★(★を@に変えてください)a-h-c.jp

 =================== このメールマガジンは ====================
  特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)内に
  設置された飲酒運転対策特別委員会が、情報提供のために発行する
  ものです。ASKのホームページ http://www.ask.or.jp/ からご登
  録いただいた方に、月1回、無料で配信します。
 ===========================================================
プロフィール

ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)

Author:ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
http://www.ask.or.jp/

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