職場の飲酒運転対策メルマガ      バックナンバー

ASK飲酒運転対策特別委員会が無料配信している「職場の飲酒運転対策メルマガ」のバックナンバーです。

115号2015

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 ☆ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     【職場の飲酒運転対策メルマガ】  
                  115号 15.12.17
                   ASK飲酒運転対策特別委員会
                   http://www.ask.or.jp/
    ___________________________☆
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 飲酒運転防止への社会的意識の高まりを受けて、運輸業界をはじめ、
 多くの職場で、今、積極的な取組みが模索されています。このメル
 マガでは、ヒントになる事柄、役に立つ情報をお伝えしていきます。

━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    1.インストラクター養成講座NOW!
    2.ASKからのお知らせ
    3.ニュースCLIP!
    4.山さんコラム No.113
    5.ASKの活動ご紹介
    6.編集後記 *つぶやき*

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   酒は抜けていると思った……
   悔んでも悔やみきれない事態を回避するために
   必要な知識とは?


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  1.インストラクター養成講座NOW!
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 ◆スクーリング、すべて終了!!
 
 9月から始まったスクーリング。山さんの全国行脚もすべて終了しました。
 スクーリングのアンケートの一部をご紹介します。

 ・ユーモアを交えながらの講話でたいへんよかったです。話に引き込まれま
  した。(警察)

 ・ポイントがわかりやすくてよかった。講師は声がとても聴きやすく頭に入
  りやすかった。輪島塗のマスと巾着がステキでした。(学校)

 ・通信スクールの内容をもう一度復習できたのでよかった。講師の体験談も
  よかったし、質問にもしっかり答えてもらった。(教習所)

 ・体系的に学ぶことができてよかったです。講師は具体的な実例を話してく
  れたので、勉強になりました。(トラック)

 ・質問方式やケーススタディがよかったです。講師は理論的でとてもわかり
  やすかった。(教習所)

 ・講座1~4の構成がわかりやすかった。通信スクールの中では不明だった
  部分も理解できた。(バス)

 ・時間が短く感じるほど充実していた。講師は非常にわかりやすく、今後の
  インストラクターとして実践するための要点を教えてもらった。(バス)

 ・飲酒を禁止ではなく、いかに抑えるかという点が意外であったが、学び
  となった。(教習所)
 
 感想からは、飲酒運転防止に情熱を持って参加しているようすが伝わってき
 ます。
 「輪島塗のマスと巾着ってなに?」と思った方は、ぜひ来年の養成講座に応
 募してください。

 一方、スキルアップ研修では、基本法の最新の動きや、自転車の取り締まり
 と罰則強化、若者の飲酒運転の特徴についての警察庁の驚きのデータなど
 最新の知識を学びました。
 また、わかりやすい啓発標語「0・1・2・3」の説明用として「アルコー
 ル1単位カード」を作ったところ大好評で、後日多くの企業や団体が購入、
 すでに5万枚出ています。

 ★アルコールの1単位カード 
 すべての人に、せめてこの目安だけは知ってほしい!
 「アルコールの1単位」がイラストで表示された名刺サイズのカードです。
  ↓ ↓ ↓  
  http://c.bme.jp/13/297/1166/1916

 ◆これまでのインストラクター認定者数は現時点で2597人になりました。
  随時更新しています。
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  http://c.bme.jp/13/297/1167/1916


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  2.ASKからのお知らせ
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 ●かなちゃんからの寄付

1999年の東名高速飲酒事故の被害者遺族・井上ご夫妻から、ASKに寄付を
 いただきました。
 この寄付は、今年から命日ごとに支払われる「定期金賠償」からのものです。
 「出所しても事件を忘れず、一生かけて償ってほしい」と、夫妻は元運転手
 などに対し、2人の娘の賠償金の一部を一括ではなく、それぞれが18歳になる
 年から命日ごとに15年間支払うよう求めました。
 その初回の支払い(長女のかなちゃんの分)が、今年からはじまったのです。
 「娘が納得する使い道を」と、ご夫妻はその一部をASKの飲酒運転防止活動に
 託してくださいました。
 飲酒運転防止インストラクターによる地域啓発活動に、心して使わせていた
 だきたいと思っています。

 ●関係者会議が大詰め

 第12回アルコール健康障害対策関係者会議が、12月25日(金)に開催され
 ます。傍聴の受付は18日までです。数値目標が主なテーマになります。
 
 申し込みはこちらから
 http://c.bme.jp/13/297/1168/1916

 ●安全運転研修でDVDを上映!

 社内の安全運転研修で「(DVD)知って得する!アルコールの基礎知識」を上映
 した運送会社の担当者さんにお話を聞きました。

 ――購入の動機を教えてください。

 社員への安全運転研修の一部として、飲酒運転防止教育を取り入れたいと思
 い購入しました。

 ―― DVDを見た社員の方の反応はいかがでしたか?

 「飲酒運転がダメ」ということは皆わかっていたのですが、具体的に「どの
 くらい飲むとどうなる」という知識はなかったようです。
 「休みの前だからって飲みすぎたら、翌日酒気帯びになる」という事実に
 衝撃を受けた社員が多くいました。
 特に、眠れないと寝酒をしていた社員がいたようで「このままだと飲酒運転
 だけでなく、依存症になる可能性もあるのでやめるようにする」と言って
 いたのが印象的でした。

 このDVDは、飲酒運転防止だけでなく、健康の側面からお酒とのつきあい方を
 見直すきっかけにもなります。

 ★DVD&ハンドブック「知って得する!アルコールの基礎知識」
  定番中の定番。これを知らないと飲酒運転は防げません!
  http://c.bme.jp/13/297/1169/1916

 現在、「年度末キャンペーン」実施中。
 来年3月末までにDVDを購入すると、DVDの中身をまとめたハンドブック
 「知って得する!アルコールの基礎知識」が無料でついてきます。
 このチャンスに、購入をご検討ください!

 ★その他、職場の飲酒運転対策に最適の教材・予防ツール

 ●アルコールの1単位カード(名刺サイズ) 
  すべての人に、せめてこの目安だけは知ってほしい!
  http://c.bme.jp/13/297/1170/1916

 ●トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」
  マンガで予防知識を!
  http://c.bme.jp/13/297/1171/1916
 
 ●トイレットペーパー「危険ドラッグにNO!」
  薬物乱用防止について伝えたい6つのこと!
  http://c.bme.jp/13/297/1172/1916

 ●ASKリバーシブル予防パンフ
  知恵と工夫が詰まったカラフルなパンフ、4種類
  http://c.bme.jp/13/297/1173/1916

 ●ASKアルコール体質判定セット「かんたんジェルパッチ」
  自分の体質と、体質ごとのアドバイスを知ろう!
  http://c.bme.jp/13/297/1174/1916

 ●飲酒運転防止研修<e-ラーニング>
  「15分で学べる必須のアルコール知識」
  ※ANAとJTに採用されています!
  http://c.bme.jp/13/297/1175/1916 

 ●ASKアルコール通信講座
  依存症への対応が学べます
  http://c.bme.jp/13/297/1176/1916


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  3.ニュースCLIP!
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 忘年会そして新年会と、飲酒シーズンに突入しました。
 みなさまの職場の、飲酒運転対策は万全でしょうか。
 自転車対策も忘れないでくださいね。
  
 このコーナーは、友井と今成の共同作業でお届けしています。
 お時間の許すかぎり、おつきあいください。

 Facebookページ「ASK飲酒運転防止プロジェクト」でも日々、ニュース
 のシェアを行なっています。どうぞご覧ください。
  ↓ ↓ ↓
 http://c.bme.jp/13/297/1177/1916

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 1)自転車も車両です
 2)酔いはさめたと……
 3)一緒に飲んで車を貸したら、死亡事故
 4)検知器に電動ポンプ!?――貸切バスで検知不正
 5)北海道と砂川市で条例可決

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 1)自転車も車両です

 忘年会シーズンを控え、大阪府警自転車対策室と住吉署は、市営地下鉄我孫
 子駅周辺で自転車の飲酒検問をしました。

 ◎自転車飲酒検問9人に指導カード 住吉/大阪(12月4日 毎日新聞)

 午後7時から2時間、飲食店が並び、自転車の通行量が多い6ヵ所で検問した
 ところ、9人が警告に当たる自転車安全指導カードの交付を受けたとのこと。
 このうち飲酒運転は4人でした。
 そのときのようすを、記者はこう書いています。
 
 ――缶ビール片手に自転車に乗ったとして警告された50代男性。「二度とし
 ません」と謝ったものの、検問から離れると再び自転車にまたがり、走り
 去った。

 京都では、府警捜査1課の男性警部補(41)が9月下旬に、泥酔状態で自転車
 を運転し、書類送検されていたことがわかりました。道路脇で自転車ととも
 に倒れて寝ているのを通行人が発見し110番。病院に搬送されたといいます。

 ◎<道交法違反>泥酔し自転車運転 京都府警警部補を書類送検
  (11月20日 毎日新聞)

 道路交通法第65条第1項には「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはなら
 ない」と明記されています。この「車両」には「自転車」も含まれています。
 酒酔い運転については、自動車と同じ罰則が適用されます。また自動車の
 運転免許をもっている場合には免停にもつながります。
 今年6月の改正道交法施行により、自転車での酒酔い運転などは危険行為と
 規定され、3年間で2回以上の摘発で、安全運転講習が義務づけられるなど、
 罰則が強化されました。

 お酒に接することの多くなるシーズン、酒宴の席からの帰りに地元の駅から
 自転車で……という方もいるかと思いますが、絶対にやめてください。


 2)酔いはさめたと……

 アルコールの分解時間を知らないと、一発で、地位や仕事を失うような事態
 になります。

 ●飲酒から10時間以上――議会事務局長(58)茨城(12月4日 毎日新聞)
 11月29日午前5時25分頃、市役所近くで酒気帯び検挙。前日午後4~7時頃、
 友人宅でウイスキーをロックで3杯飲酒した。
 「市内で泊まるつもりだったが、体調が悪く車内で寝た。飲酒から10時間以
 上たったので大丈夫と思った」

 ●車中で休憩後――市理事兼部長(57)兵庫(11月19日 朝日新聞)
 11月19日午前1時20分頃、乗用車の動きを不審に思ったパトカーが停止を求
 め、署員が飲酒検知したところ、呼気0.15mg/lのアルコールが検出された。
 18日夜、市長の呼びかけで幹部慰労会があり、約2時間飲酒。近くの親戚宅
 に車をとめており、「親戚宅で眠ってから帰る」と話していた。
 「親戚宅に止めた車で休み、酔いが覚めたと思って運転した」

 ●飲酒の翌朝――市主査(44)富山(12月10日 読売新聞)
 11月30日午前6時55分頃、署員に停止を求められた際、呼気0.25mg/lのアル
 コール分が検出。29日午後9時ごろから30日午前1時ごろ間で、飲食店で焼酎
 の水割りを10杯ほど飲んだ後、代行運転で帰宅して就寝。30日朝は、朝食を
 とるため乗用車で食堂に向かおうとしていた。
 「酒は抜けていたと思ったが、多少ふらついていたかもしれない」と供述。

 ●飲酒の翌朝――教諭(55)熊本(12月4日 読売テレビ)
 12月3日午前7時40分頃、横断歩道を渡っていた通学中の小学3年の男児の左足
 を車でひき、そのまま逃走。警察が目撃者の情報から車のナンバーを割り出
 し、勤務先の学校で身柄を確保した。調べに対し、「怖くなって逃げた」と
 容疑を認めている。呼気からは基準値を超えるアルコール分が検出され、
 「前日の夜、酒を飲んだ」と話している。

 ●車中で2時間仮眠――新聞記者(40)熊本(12月6日 産経新聞)
 12月4日午後8時~0時頃、飲食店2店でビールやワインを飲んだ。その後、社
 員用駐車場に止めた自分の車で約2時間仮眠。5日午前2時40分頃、帰宅する
 途中に飲酒検問で基準値を超えるアルコールが検出された。

 ●飲酒から4時間以上――町長(55)奈良(12月6日 毎日新聞)
 12月5日、同窓会に出席しようと車で外出し、午後6時30分頃に歩道の縁石に
 乗り上げる事故を起こした。午前の公務を終えた後に帰宅、午後1~2時に缶
 入り酎ハイ(350ml)と焼酎のお湯割りコップ1杯を自宅で飲酒。
 「酒を飲んでから4時間以上たっていたので、大丈夫だと思った」

 ●飲酒の翌朝――国会議員公設秘書(54)静岡(12月16日 TBS)
 12月16日午前8時すぎ、追突事故を起こし、駆けつけた警察官が飲酒検査を
 したところ、基準値を超えるアルコールが検出され逮捕。
 「深夜1時頃まで酒を飲んでいた」

 アルコールの分解には、思いのほか時間がかかります。
 ビール中瓶1本(あるいは日本酒1合、焼酎100ml)を飲むと、個人差はあり
 ますが、男性でおよそ4時間、女性で5時間。睡眠中はさらに分解時間が遅く
 なります。
 この目安を知らせることが、飲酒運転防止には必須です。

 ★アルコールの1単位カード 
 上記の「アルコールの1単位」がイラストで表示された名刺サイズのカード。
 すべての人に、せめてこの目安だけは知ってほしいです。
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  http://c.bme.jp/13/297/1178/1916

 ★DVD&ハンドブック「知って得する!アルコールの基礎知識」
  定番中の定番。社内研修に!
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  http://c.bme.jp/13/297/1179/1916


 3)一緒に飲んで車を貸したら、死亡事故

 埼玉県で起きた死亡ひき逃げ事件の容疑者に、飲酒していたことを知りなが
 ら車を貸したとして、23歳の建設業の男性が逮捕されました。
 2人は中学時代の同級生で、男性は足場設置業を営み、容疑者を雇っていまし
 た。2人は飲食店2軒に立ち寄り、一緒に酒を飲んでいたとのことです。

 ◎飲酒の男に車を貸したら…直後に死亡ひき逃げ事故 提供した容疑で23歳
  男を逮捕(12月5日 産経新聞)

 道路交通法には周辺者への罰が以下のように規定されています。
 周囲から飲酒運転を止めましょう!

 【周辺者への罰則】
 *車両の提供
  運転者が酒酔い…5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
  運転者が酒気帯び…3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

 *酒類の提供と同乗
  運転者が酒酔い…3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
  運転者が酒気帯び…2年以下の懲役又は30万円以下の罰金


 4)検知器に電動ポンプ!?――貸切バスで検知不正

 11月20日、伊予鉄道は、松山室町営業所の男性バス運転手(48)ら4人が乗
 務前の飲酒検査で不正を行なっていたと発表しました。

 ◎宿泊先で飲み過ぎ?バスガイドら飲酒検査で不正(11月21日 読売新聞)

 運転手は2011年3月から宿泊を伴う貸し切りバスの運行目的地で飲酒。
 朝の飲酒検査では本来、検知器に通したストローから呼気を吹き込み、検査
 の様子とデータを携帯端末で撮影して会社へ送る決まりになっていますが、
 運転手は、検知器に電動ポンプをつけて空気を入れてデータをごまかしてい
 ました。
 同社の内規では、宿泊を伴う勤務の時には、運転手だけでなくバスガイドに
 も飲酒を禁じていましたが、同営業所の女性バスガイド(38)と、派遣の女
 性バスガイド2人も同様の手口で不正を行なっていたといいます。
 運転手は「10回くらい不正をした」と話しており、「酒を勧められ、断わり
 切れなかった。万一、アルコールが出ると、運転できないので困ると思った」
 と釈明しています。

 2013年に西鉄観光バスで同様の集団不正がありました。
 背景には、手の込んだすり抜けをしてでも飲みたいという心理があります。
 そして不正は伝染します。
 管理の強化だけでなく、アルコールの基礎知識と飲酒習慣の見直しを行なう
 研修が必要です。

 ★ASK飲酒運転防止インストラクター養成講座
  http://c.bme.jp/13/297/1180/1916


 5)北海道と砂川市で条例可決

 悲惨な飲酒運転事故が続いている北海道で、道と市、2つの条例が制定され
 ました。

 ◎北海道議会、飲酒運転根絶条例を全会一致で可決
 (11月27日 日本経済新聞)

 北海道議会は、11月26日、議員提出による飲酒運転根絶条例案を全会一致で
 可決。12月1日に施行されました。
 条例は行政や道民、事業者などが担う責務を明確にし、罰則規定は設けてい
 ませんが、道民は飲酒運転を制止する努力義務を負います。
 また、道は7月13日の「飲酒運転根絶の日」に、啓発イベントなどを実施する
 ことになります。
 さらに、義務にはなっていませんが、飲酒運転検挙者は、保健所で飲酒に関
 する保健指導を受けるよう警察から促されます。

 ★北海道飲酒運転根絶条例
  www.gikai.pref.hokkaido.lg.jp/file.jsp?id=852684


 ◎砂川市議会 飲酒運転根絶へ条例可決(12月8日 読売新聞)

 砂川市議会は12月7日、飲酒運転の根絶を目指す「市飲酒運転撲滅条例」を
 全会一致で可決しました。
 飲酒運転の車が衝突して一家5人が死傷した事故が発生した「6月6日」を、
 同市の「飲酒運転撲滅の日」と定めています。条例は7日施行されました。
 市や議会、市民、事業者の役割を定め、議員の倫理規定も設定。
 市民や酒類を提供する事業者が、飲酒運転の疑いがある人を見つけた場合、
 警察に通報することを努力規定として盛り込んでいます。

 ★砂川市飲酒運転撲滅条例
  http://c.bme.jp/13/297/1181/1916


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   4.山さんコラム No.113
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 ASK飲酒運転対策特別委員会委員長
 元・JRバス関東株式会社会長     山村陽一

 ◆「酒の抜き方」に正解はあるか?

 早いもので、師走。
 毎年、山さんが全国行脚をしている「飲酒運転防止インストラクター養成講
 座」のスクーリングは、すべての行程を終えた。
 今回のコラムは、忘年会、新年会の季節を意識して書いてみた。
 若き日を振り返ると、なんとまあ危険な酒の抜き方をしてきたことか。
 というわけで「山さんの酒人生」11回目である。

 「山ちゃんの酒が強いのは、コレが秘訣だったのか」
 気持よく水風呂につかっていた山さんの頭上から、親しげな先輩の声がか
 かった。
 この夜、したたか飲んだ山さん、帰宅する前に、飯田橋のTサウナに入ってい
 た。30代の頃のこと。
 90度以上もある乾燥した室内に10分ほど入る。額から、胸から汗がしたたり
 落ちる。腕に噴き出す汗の玉を反対の手の平でしごく。すぐ玉の汗。また、
 しごく。ギリギリまで熱さに耐え、早鐘のごとき心臓の鼓動をガマンして、
 わざとゆっくりサウナ室をでる。そして水風呂へ。体中が、スーとする。
 最後に頭の芯まで、スーとしたら完成だ。
 これを3回ほど繰り返し、体を洗ってあがる。眠気がでないうちに、15分ほど
 歩いて帰宅。家族はすでに眠っている。自分の部屋へそっと行き、バタン
 キューと眠る。しかし時に、玄関で眠ることも・・・。
 翌朝、サウナで酒は抜け、体が軽くなったと信じながら、「ジョギング」を
 する。
 少々頭が痛くても、ゆっくりジョグするうちに、痛みはとれる。胃に不快感
 があっても、ジョグ終了後は、スッキリする。胃腸薬などいらない。
 「1日の酒は1日で完璧に処理している」と自慢の気分だった。
 無知とは、なんと恐ろしいことか。

 もう一つ危険な行為が、飲んだあとの入浴だ。
 独身だった課長時代、宿舎は4階建てアパートの一戸で、2LDK風呂付だっ
 た。
 多量飲酒して帰宅した、ある晩、ガス風呂に火をつけ、コタツで新聞を読み 
 ながら沸くのを待った。いつの間にか眠りこんだ。ゴトゴトという音で目覚
 める。
 はじめは貨物列車の通過する音だと思った。が、いつまでもゴトゴト。
 「そうだ、風呂だ」
 あわてて浴室へかけつけ、サッシの戸を勢いよく開ける。とたんに白い熱風
 が吹き出し、部屋中に白い雲がかかった。やがて、その雲が消えると、畳が
 びっしょり濡れていた。雨が降ったと同じ状態。風呂桶では、湯が煮えくり
 返って、ボコボコ、湯は半分以下に減っていた。
 それで反省した。
 多量に飲んだ後は、必ず仲間を連れて社宅へ戻り、風呂が沸くまで、ともに
 酒を飲む。沸いたら帰ってもらうということに。
 でも、これも危険なことがわかった。単身赴任の同僚が、入浴中、眠りこん
 で死亡したとの情報が入った。
 それからは、風呂が沸いたら仲間に火を消してもらい、入浴し、出て身体を
 拭き、着替えをすませてから帰っていただく、ということにした。
 以上でわかるように、飲み助の反省は、自己中心的で、かつ中途半端だ。

 若い頃から、飲酒したあとで、ぬるめの温泉に長く入るのも好きだった。
 旅行での宴会後は、皆、酔っぱらってすぐ眠ってしまう。大きな風呂や露天
 風呂を独占して、酔いにまかせて唄えば、実に気分爽快。ストレス解消にもっ
 てこいと考えていた。
 飲んだ夜は風呂やサウナに入らないと決め、実行したのは、体力に少し不安
 を感じ始めた50代のころだろうか。なんと危険な行為を20年以上もつづけ
 ていたことになる。

 冷水をあびせられる事件が発生した。
 定年退職後、わずか1年足らず。温泉での元同僚の溺死事件。
 彼は、故郷の温泉宿でひらかれた小学校のクラス会へ出席し、好きな酒を楽
 しく飲んだ。深夜、一人だけで、温泉に入ったらしい。翌朝、温泉に入った
 まま溺死しているのを発見された。
 自分が無知だったことを、本当に残念に思う。
 今ならキチンと、飲酒後の入浴の危険を教えられたのに・・・。

 大酒飲みによる、間違った教えが蔓延している。
 若き山さんも、それを真にうけ、信じた。
 その代表的なものを挙げ、間違いを指摘しておこう。

 間違いその1
 「酒を飲む際、水を同じ量飲み、尿に出せば、悪酔いせず、酒は抜ける」
 水を飲むのはよいことだが、アルコール分のうち尿や汗から出るのは5~10%
 にすぎず、あとは肝臓での分解を待つしかない。そして、1単位(日本酒1合
 分)のアルコールを分解するのには、およそ4時間もかかる。

 間違いその2
 「酒を飲んだあと、風呂やサウナなどで汗をかけば、悪酔いせず、酒は抜け
 る」

 繰り返すが、尿や汗から出るのは5~10%だけ。さらに飲酒後の入浴は、死
 の危険がある。心臓に大きな負担をかけるのと同時に、酔いによって三半
 規管が麻痺してバランス感覚がなくなり、たとえ水深50センチでも溺死する
 ことがあるのだ。

 間違いその3
 「ジョギングや体操で筋肉を活動させれば、アルコールの分解が促進される」
 これも根拠なし。さらに、血中にアルコールが残った状態での運動は身体に
 大きな負担をかける。また、認知・判断・操作能力も落ちているので、事故
 やケガをしやすい危険な行為だ。

 間違いその4
 「少し眠れば、酔いが醒める」
 1単位の分解に4時間かかるが、睡眠中はこれがさらに遅くなる。にもかか
 わらず、飲酒運転者の多くが「仮眠して酔いが醒めた」と信じてハンドルを
 握っているのだ。人の感覚がいかにあてにならないかを示している。

 間違いその5
 「カキや干し柿は酔いを醒ます」「○○エキスを飲むと肝臓の機能が高まる」
 これも根拠なし。
 コマーシャルを鵜呑みにしてウコン、しじみエキスなどを飲み、アルコール
 分解を促進しようとする多量飲酒者もいるが、医学的根拠はない。
 「飲みすぎに○○胃腸薬」とのコマーシャルも、忘年会シーズンに目立つ。
 二日酔いのむかつき、胃の不快感の軽減に役立つかもしれないが、アルコー
 ル分解促進効果はない。
 今のところ飲食物、健康食品、家庭薬で、アルコールの分解を促進するもの
 はない。

 養成講座のスクーリングで参加者と一緒にDVDを見るたび、若き日の自分
 の無茶な行為を思い出し、内心、赤面するとともに、ちょっとしたケガは
 体験しても大病には至らなかった自分の幸運を思う。
 「効率的な酒の抜き方」は存在せず、酒飲みが信じる方法の多くは危険でも
 ある。
 翌日に酒を残さないためには、「飲みすぎない」のが唯一の方法なのだ。
 具体的にはどのぐらいの量なのか?
 日常は1単位まで(女性は半分)。これを徹底したい。
 宴会などで多くなっても2単位が限度。
 3単位飲むと、コントロール不能になり無制限となる恐れ。ご注意を。


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  5.ASKの活動ご紹介
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 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、アル
 コール問題の予防に取り組む任意団体として1983年設立、2000年にNPO
 法人になりました。1994年には、出版・研修の事業部門が(株)アスク・
 ヒューマン・ケアとなり、活動と事業の両面から予防を推進しています。

 ASKでは、「飲酒運転を防止するためには、アルコール依存症の早期発
 見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との認識のもと、
 2005年に飲酒運転対策特別委員会を発足させました。
 山村陽一委員長と今成知美ASK代表のリーダーシップのもと、被害者遺
 族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から本格的な
 飲酒運転防止対策に取り組んでいます。

 これまでに行なってきた活動は……

 ・被害者遺族による厳罰化署名運動や、生命のメッセージ展に協力
 ・運行管理者用テキストに「一歩踏み込んだ飲酒運転防止対策」執筆
 ・アメリカで酒気帯び運転で検挙された日本人に対して米国裁判所指定の
  教育プログラムを実施
 ・日本損保協会の「飲酒運転防止マニュアル」に執筆協力
  日本損保協会主催のシンポジウムに協賛し、全国各地で講演
 ・バス会社から運転手向け予防プログラム「セルフケアスクール」を委託
 ・「飲酒運転防止<通信スクール>」のプログラム開発
 ・職場の飲酒運転対策メルマガの発行
 ・啓発パンフ「飲酒運転 あなたは大丈夫?」制作
 ・代表今成がアメリカ・カリフォルニア州の飲酒運転再犯防止対策の視察、
  内閣府主催シンポジウムで報告
 ・国土交通省主催のシンポジウムで、山村、今成が発表
 ・今成がオーストラリア・ニューサウスウェルズ州の対策を視察
 ・国の「常習飲酒運転対策推進会議」で今成が海外視察報告
 ・「飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・4・10」をまとめる
 ・研修用DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」製作
 ・日本損害保険協会助成で〔飲酒運転防止インストラクター養成講座〕開始
 ・「飲酒運転 運転代行の落とし穴06・9~08・4」をまとめる
 ・「教職員の飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・10~08・9」をまとめる
 ・山村が警察庁主催シンポジウムで報告
 ・内閣府、常習飲酒運転者対策についてのヒアリングで今成が報告
 ・特設サイト「職場の飲酒運転対策チェック!」を製作
 ・DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」冊子化
 ・厚生労働省シンポジウムで今成が報告
 ・トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」を製作
 ・「警察職員による飲酒運転事例の分析07~11」をまとめる
 ・<e-ラーニング>「15分で学べる必須のアルコール知識」を製作
 ・ASKリバーシブル予防パンフを製作
 ・警察庁に「普通免許学科教習における飲酒運転防止教育の強化についての
  要望書」を提出
 ・「若者と女性の飲酒運転事例分析 12・4~13・3」をまとめる
 ・自動車工業会のシンポジウムで、今成が飲酒運転防止インストラクター
  養成講座について報告
 ・アルコール健康障害対策基本法が成立(2013.12.7)、施行(2014.6.1)
 ・今成が、アルコール健康障害対策関係者会議の委員に(2014.10~)
  教育・誘引防止・飲酒運転等ワーキンググループ座長を務める(2015.3~8)
 ・アルコールの1単位カード、啓発用バナーやパネルを製作(2015.9)

 ↓詳しくは、ASKのホームページをご覧ください↓
 http://c.bme.jp/13/297/1182/1916


=====================編集後記 *つぶやき*========================

 東名高速飲酒事故の被害者遺族・井上ご夫妻は、かなちゃんの定期金賠償
 を6つの団体に手渡して回りました。
 これは、かなちゃんの社会貢献だと。
 その思いを有効に使わせていただこうと、深く誓いました。

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 【職場の飲酒運転対策メルマガ】115号 15.12.17
                  
 発行 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
    飲酒運転対策特別委員会
  
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  設置された飲酒運転対策特別委員会が、情報提供のために発行する
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  録いただいた方に、月1回、無料で配信します。
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