職場の飲酒運転対策メルマガ      バックナンバー

ASK飲酒運転対策特別委員会が無料配信している「職場の飲酒運転対策メルマガ」のバックナンバーです。

87号2013

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     【職場の飲酒運転対策メルマガ】  
                  87号 13.8.9
                   ASK飲酒運転対策特別委員会
                   http://www.ask.or.jp/
    ___________________________☆
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 飲酒運転防止への社会的意識の高まりを受けて、運輸業界をはじめ、
 さまざまな職場で、今、積極的な取組みが模索されています。
 このメルマガでは、ヒントになる事柄、役に立つ情報をお伝えして
 いきたいと思っています。

=================== このメールマガジンは ====================
 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)内に
 設置された飲酒運転対策特別委員会が、情報提供のために発行する
 ものです。
 ASKのホームページ http://www.ask.or.jp/ からご登録いただいた
 方に、月1回、無料で配信します。
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━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    1.インストラクター養成講座NOW!
    2.ASKからのお知らせ
    3.ニュースCLIP!
    4.山さんコラム No.85
    5.ASKの活動ご紹介
    6.編集後記 *つぶやき*

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  職員の飲酒運転――対策はどうすべき?
 
      自らの失敗を振り返り、対策を熱く語る山さん!
       
              (4.山さんコラムをどうぞ)

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  1.インストラクター養成講座NOW!
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 ◆スクーリング
 職場や地域でアルコールの基礎知識を広める「飲酒運転防止インストラク
 ター」の養成。
 第6期養成講座は、【ステップ1】通信スクールが追い込み。事務局は、
 【ステップ2】スクーリングの準備でおおわらわです。
  ↓  ↓  ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_inst_schooling.html

 来月から、講師・山さんの全国行脚がスタートします。
 今年はスクーリングを全国15ヵ所、認定インストラクター対象のスキル
 アップ研修もあわせると、33回に及ぶ講習を行ないます。

 スクーリングのご案内を送付した翌日、ASKにFAXが届き始めました。
 みなさん、やる気です。
 ということで、スクーリングの申し込みがまだの方、急いでください!!


 ◆スキルアップ研修
 認定インストラクター向けのスキルアップ研修の申し込み受付は、20日まで。
 今年のプログラムをご紹介すると――

 ・グループワーク
  ★アルコール知識教育の落とし穴
       ex)1単位4時間を教えたところ、ぎりぎりまで飲む
         1日1単位を伝えたところ、休日前にドカ飲みする
         飲めない人へは…
  ★アルコール検知された人を、その後どうしているか(各社の取り組み)

 ・発展する「飲酒運転防止インストラクター」
 ・注目! 若者・女性の飲酒運転の特徴はこれだ!
 ・「アルコール健康障害対策基本法」はどんな法律?

 1~5期の認定インストラクターの方々、お見逃しなく。

 ◆上級インストラクターの活躍
 さて、富山県の上級インストラクター、孫田文夫さんが8月5日付の読売新聞
 に載りました。
 県警OBでもある孫田さんは、高岡市庁舎で開かれた交通安全講習会で、
 「正しいアルコールの知識と運転行動」について講演。副市長ら幹部、中堅
 職員ら約90人が受講しました。

 全国に33名になった上級インストラクター、紹介ページはこちらです。
      ↓  ↓  ↓
 http://www.ask.or.jp/ddd_inst_jyoukyuu.html

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  2.ASKからのお知らせ
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 ★アル法ネット「第2回 基本法制定を願う集い」

 「アルコール健康障害対策基本法」の制定を推進するアル法ネット(事務局
 ASK)が地域団体と共催で行なう、大イベント。
 1回目の名古屋に続き、2回目は大阪で開催です!

 講演:基本法はアルコール対策を変える(猪野亜朗)
 各領域からのメッセージ:国会から、自殺予防から、虐待予防から、断酒会
 から、断酒会家族から、他関連機関から

 1500人結集! ぜひ会場においでください。

 日時:9月1日12:00-14:00
 会場:大阪 堺市ビッグ・アイ(国際障害者交流センター)
 参加費:無料(申込不要)
 問い合わせ:大阪府断酒会(TEL: 072-949-1229 )

 チラシは、アル法ネットのサイトからダウンロードできます。
  ↓ ↓ ↓
 http://alhonet.jp/


 ★ASKリバーシブル予防パンフ、名入れOK!

 「名入れができないか」とのお問い合わせが相次ぎました。
 そこで、ご要望にお応えし、1種類で1000部以上まとまれば、名入れをする
 ことにしました。料金等はホームページをご覧ください。

 リバーシブル予防パンフ、通称リバパンには以下の4種類があります。

 No.1「妊娠とアルコール/女性とアルコール」
 No.2「アルコールと生活習慣病/アルコールとストレス」
 No.3「飲酒運転をゼロに!/おいしく賢く飲みたい人へ」 
 No.4「あなたの飲酒をチェック/アルコール依存症かも!?」

 用途に合わせて使えます。

 たとえば、飲酒運転をテーマにイベントや職場で配布するなら、
 No.3「飲酒運転をゼロに!/おいしく賢く飲みたい人へ」がピッタリ。

 保健所等では、No.2「アルコールと生活習慣病/アルコールとストレス」
 とNo.4「あなたの飲酒をチェック/アルコール依存症かも!?」のセットが
 人気です。

 No.2とNo.4を1000部ずつご購入いただいた市役所の保健予防課にお聞き
 したところ――

 届いたパンフレットは早速、市内に7ヵ所ある保健所へ配布しました。
 アルコールのことで保健所に相談に来られた住民へお渡ししています。
 また、保健所では講座や講演を開催していて、その中でも配る予定です。

 アルコール関連問題の予防に30年間専心してきた、ASKの知恵と工夫が
 詰まったカラフルなパンフ。どうぞご活用ください。 
   ↓ ↓ ↓
  http://goo.gl/NLjZ6F

 
 ★その他、職場の飲酒運転対策に最適の教材・予防ツール

 ●DVD&ハンドブック
 「知って得する!アルコールの基礎知識」
  http://goo.gl/yKAqH

 ●トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」
  http://goo.gl/Aegqt

 ●ASKアルコール体質判定セット「かんたんジェルパッチ」
  http://goo.gl/7Xu8M

 ●飲酒運転防止研修<e-ラーニング>
 「15分で学べる必須のアルコール知識」
  http://goo.gl/6dWpA 

 ●ASKアルコール通信講座
  ――依存症への対応が学べます
  http://goo.gl/gYL1L

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  3.ニュースCLIP!
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 各地で35度超え。暑いです。
 しかも、突然の雷や豪雨が。
 大きな被害が出ないよう祈ります。

 さて、記事集めは金田、執筆は今成でお届けしています。
 お時間の許すかぎり、おつきあいください。

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 1)若狭の消防士、3人目
 2)緊急事態の熊本市
 3)熊本市と、広島市の対策
 4)おとといの酒が残っていたかも……
 5)ビール1杯の命運
 6)海水浴場付近で真昼の検問

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 1)若狭の消防士、3人目

 福井県の若狭消防組合が困っています。
 昨年6月以降、3人目の飲酒運転が出てしまったためです。
 3人中2人が20代です。

 ●消防士長(53)(7月26日 福井新聞)→停職12ヵ月
 7月22日午後7時頃、自宅で焼酎お湯割りをマグカップで2杯飲み、8時40分
 頃、軽トラックを運転しているところを警察官に発見された。呼気0.19mg/l
 のアルコールを検出。近くの漁港にボートの修理に行った帰りだった。
 「飲酒後に修理を思い出して、つい車に乗った」

 ――自宅で飲んでいて、近所に出かけたパターンです。飲酒習慣があり、車
 やバイクが足になっている人は要注意。

 ●消防士(27)(6月15日 毎日新聞)→停職1ヵ月
 6月4日夕、海水浴場で友人らと会った際にテキーラを20ccほど飲み、約3時
 間後に車を運転中、助手席の携帯電話を取ろうとして民家のブロック塀に
 衝突。破片で駐車中の軽乗用車を損傷するなどした。警察の飲酒検査で基準
 値以下の呼気0.04mg/lのアルコールが検出。

 ――ちょっとしか飲んでいない? テキーラはアルコール分35~55%です。

 ●消防副士長(28)(2012年6月28日 読売新聞)→懲戒免職
 勤務後の6月22日午後6時半頃から、同僚3人と居酒屋など2店でジョッキの
 ビールとハイボール各4杯を飲んだ。代行運転を依頼したが、待ち時間中に
 体調が悪くなり、23日午前0時40分頃コンビニに行く途中で検問を受け、
 呼気0.35mg/lが検出。

 ――代行を頼んだのに運転してしまった、よくあるパターン。
 次項をどうぞ。

 さてこのような事態が起きると、自治体がまずとる対策は誓約書のようです。
 でも……
 「7月上旬に全職員に飲酒運転をしない誓約書を出させたが、効果はなかっ
 た」(若狭市)

 今度は、再発防止策として、以下の対策を講じるとのことです。
 ・全職員122人に対し、2ヵ月間、自宅外の飲酒を禁止する
 ・飲酒運転防止のため、全職員の家族に協力依頼文を送付する
 ・全職員に飲酒運転の根絶方法提案書を提出させる
 ・出勤時、退庁時に飲酒運転をしないと宣誓させる


 佐賀県唐津市でも、消防士が酒気帯びで物損事故を起こし、市は以下の対策
 を講じています。
 ・全消防職員に22日から1ヵ月間、自宅外での飲酒を自粛するように通達
 ・すべての市職員に、翌日に業務がある場合、午後10時以降の飲酒を自粛
 ・すべての市職員に、アルコール検知器の購入を求める

 どちらにも、飲酒量の指標を提示する対策はないようです。


 2)緊急事態の熊本市

 熊本市は、相当困っていると思います。
 昨年4月の政令市移行後、職員による6件の飲酒運転が出ているためです。
 過去のデータにあたり、6ケースを調べたところ、こちらは40代後半~50代
 に集中。多量飲酒や高い酩酊度が目につきました。

 ●まちづくり交流室長(52)(7月28日 読売新聞)
 7月26日午後11時40分頃、ふらつきながら走行している車を署員が見つけ、
 飲酒検知したところ、基準値の4倍を超えるアルコール分を検出。その日は
 勤務後、午後6時~10時半頃まで、区長や同僚ら計4人で、市内の居酒屋で
 飲食。「ビールをジョッキ3杯と日本酒1合を飲んだ」と供述。店を出て、
 同僚と2人で代行運転の車に乗ったが、同僚は途中で降り、室長のその後の
 行動はわからない。
 <ビールをジョッキ3杯と日本酒1合/代行運転で帰ったはず/基準値の4倍>

 ●会計課主管(46)(2月9日 毎日新聞)→停職6ヵ月
 2012年11月10日、スポーツ大会の打ち上げに参加し、午後6時半ごろから約2
 時間半、居酒屋で生ビール2杯と焼酎水割りを5、6杯飲んだ。宿泊先でいっ
 たん休んだ後、11日午前3時15分頃に検挙された。「実家の手伝いがあるた
 め早く帰ろうと思った。意識もしっかりしており大丈夫だと思った」
 <生ビール2杯と焼酎水割り5、6杯/宿泊先で休み6時間後に検挙>

 ●上下水道局主任主事(45)(2012年9月8日 読売新聞)→停職6ヵ月
 2012年8月31日午後4時頃から、同僚2人と有給休暇を取り、居酒屋で飲酒。
 6時頃、近くの飲食店へ代行運転で移動し、所属課の送別会(10人)に合流
 しさらに飲酒。9時半頃、別の同僚に代行運転を呼ぶよう依頼。業者を待っ
 ている間に、同店の駐車場に止めていた自分の乗用車を運転、後進する際に
 駐車中の乗用車にぶつけた。代行運転を呼んだ同僚が駆けつけた時、主任主
 事は助手席に倒れこんで寝ており、泥酔状態。同僚は警察に連絡せず、その
 まま代行運転で主任主事を帰宅させ、しばらくして現れた被害者に謝罪。
 被害者が警察に連絡した。主任主事は「当時の記憶があいまいで、なぜハン
 ドルを握ったのかわからない」と話している。
 <代行を呼んでいたのに/泥酔/駐車場で追突>

 ●国保年金課係長(45)(2012年7月25日 朝日新聞)→懲戒免職
 2012年7月6日夕から7日未明にかけ、飲食店4軒で旧職場の同僚らと飲酒し、
 代行運転で帰宅。7日午前9時頃に職場に行く途中で追突事故を起こし、道交
 法違反容疑で現行犯逮捕された。休日にたまっていた仕事を処理するため、
 自主的に出勤する途中だった。
 <深夜まで飲んで代行で帰宅/翌朝事故>

 ●市立小学校教諭(50)(2012年6月27日 毎日新聞)→懲戒免職
 2012年6月9日、部活動の練習試合に顧問として児童を引率。試合後の午後3~
 6時、児童や保護者と焼き肉店で飲食した際にビール中ジョッキを5杯、焼酎
 の水割りを5杯飲んだ。いったん代行運転で市内の両親の家に戻ったが、約
 20分後に1人で飲み直すため車を運転し、軽乗用車に追突した。呼気0.55mg/l
 のアルコールが検知され現行犯逮捕。「当時、外はまだ明るかったので飲み
 たかった。個人的な悩みもあった」と話したという。
 <ビール中ジョッキ5杯、焼酎水割り5杯/代行で帰宅/1人で飲み直しに行く
 途中追突/0.55mg/l>

 ●都市建設局副主任(49)(2012年5月2日 読売新聞)→懲戒免職
 2012年4月13日夜の職場の歓送迎会などで焼酎10杯以上を飲んだ。約7時間睡
 眠を取り、翌14日午後に車を運転。呼気0.57mg/lのアルコール分が検出。
 <焼酎10杯以上/7時間睡眠/翌日午後0.57mg/l>

 気がつきましたか?
 6件中4件が代行運転で帰宅したり、呼んだりしています。それなのに飲酒運
 転が起きているのです。
 代行で帰ると思うと、安心して飲みすぎ、意外な落とし穴にはまります。
 ASKの調査を参照してください。

 また、3件は、宿泊先で6時間休んだり、翌朝、翌日午後という時間を置いた
 事例です。

 つまり、この人々は飲酒運転に気をつけようとはしているけれど、知識不足
 で、中途半端な対策に終わっているのです。
 アルコールの基礎知識を持ち、飲酒習慣を見直さないと、気づかずに飲酒運
 転が起きてしまいます。
 ASKがインストラクター養成事業を始めたのはそのためです。


 ★〈飲酒運転〉運転代行の落とし穴(ASKのサイト)
   ↓ ↓ ↓
  http://goo.gl/Uyfup5


 ★ASK飲酒運転防止インストラクター養成講座
   ↓ ↓ ↓
  http://www.ask.or.jp/ddd_instructor.html


 3)熊本市と、広島市の対策

 昨年から今年にかけて、熊本市がどんな対策をとったか、報道から見ていき
 ましょう。
 まずは、昨年8月22日の熊本日日新聞に掲載されていた、市の発表です。

 ■飲酒運転撲滅宣言(全職員を対象にした4項目の宣言文)
 (1)絶対に飲酒運転しない
 (2)少しでも酒が残っていると感じたら、絶対に運転しない
 (3)飲酒後少なくとも8時間は運転しない
 (4)周囲の人にも気を配り、飲酒運転を許さない

 ■終礼と庁内放送
 休日前の夕方は、各部署で飲酒運転しないことを確認し合う終礼を実施。
 毎夕、飲酒運転への注意を促す庁内放送も始める。

 ■飲酒時の行動やアルコールの知識に関する無記名アンケート(全職員対象)
 無記名アンケートの結果から、各自、飲酒傾向を確認する。
 アンケート結果を、今後の研修内容に生かす。

 ――「飲酒運転撲滅宣言」は市長が指示したルールという位置づけで、違反
 があれば、程度や頻度により懲戒処分などの対象になるとのこと。各部署が
 独自のルールを設けているからと、具体的な飲酒量、時間の制限などはあえ
 て設けませんでした。
 しかし、この9日後に、飲酒運転による停職者が出てしまいます。

 そして、2012年10月11日付の読売新聞によると、こんなことに。

 ■市長、副市長の給与カット
 飲酒運転など熊本市職員の不祥事が相次いだのを受け、10月分の給与につい
 て市長は全額(113万2000円)、副市長は88万3000円の3割(26万4900円)を
 カットして責任を取ると発表。

 ――6件目の飲酒運転は、管理職によるもの。市は今、対策の抜本的見直しを
 迫られています。

 一方、消防士長や中学校長が飲酒運転で事故を起こした広島市は、7月30日、
 約1万1千人の全職員を対象にした個別面談に打って出ました。
 上司が面談を実施することによって、飲酒運転厳禁の認識を徹底させるのが
 狙いです。

 ◎職員の飲酒面談開始 広島市(7月31日 中国新聞)
 ◎広島市が全職員に飲酒面談(6月5日 中国新聞)

 人事課がつくった面談用テキストはA4判、25ページ。2009年度以降に摘発
 された職員10人の状況も記しているとのこと。
 日ごろの酒量や頻度、酔った時の様子、二日酔いでもハンドルを握るかどう
 かなど飲酒運転に関する認識も尋ねます。
 アルコール依存傾向がある職員については、職場や家族の協力も得て防止策
 を話し合い、日常的に公用車を使う職場からの配置替えを検討するそうです。

 思いきった踏み込みです。
 でも、引っ掛かるのは、上司に本当のことを言うだろうかという懸念。
 依存症への偏見を強めそうな点も気になります。
 「4.山さんコラム」を、ぜひお読みください。


 4)おとといの酒が残っていたかも……

 7月12日午前0時55分頃、車が電柱に衝突し、田んぼに落ちました。
 携帯電話のメールを見ながら運転していたという福岡県筑前町職員(32)の
 呼気検査をすると――

 ◎酒気帯び運転:32歳公務員を逮捕 福岡(7月19日 毎日新聞)
 ◎筑前町職員が飲酒運転で逮捕(7月19日 福岡放送)

 0.65mg/lのアルコールが検出。しかし職員は容疑を一部否認します。
 いわく、「おとといの酒が残っていたかもしれないが、運転の前には飲んで
 いない」。

 飲酒したのは10日夜から11日早朝まで、事故を起こしたのが12日午前0時55
 分頃。微妙に日付をまたいではいますが、飲み終わってから事故まで24時間
 経っていません。
 ビール中瓶3本の分解に半日かかるのですから、大量に飲めば相当量のアル
 コールが体内に残っているはずです。


 以下に必要な知識が詰まっています。

 ★DVD&ハンドブック
 「知って得する!アルコールの基礎知識」
   ↓ ↓ ↓
  http://goo.gl/yKAqH


 5)ビール1杯の命運

 会合で飲んだビール1杯によって、大きな代償を払うことになった2人。

 ●小学校の男性教諭(43)長野(8月9日 朝日新聞)→停職3ヵ月
 今年3月、学校の送別会でビールを1杯程度飲んで車で帰り、追突事故を起こ
 し2人にけがを負わせた。微量のアルコールが検出、酒気帯び運転では検挙さ
 れなかった。県教委の処分指針の「飲酒運転」には当たらないが、「教育公
 務員としてあるまじき行為」として懲戒処分に。

 ●消防士(当時19)千葉(8月8日 産経新聞)→戒告
 今年5月31日、消防組合の職員らの会合が行われた飲食店でビール1杯飲酒し
 た後、自分の車を運転して帰宅したとして懲戒処分に。消防士は今春採用。

 乾杯の1杯だったのでしょうか。
 これは、会合の主催者・幹事の責任も大きいです。
 というのは、会合でのさしつさされつを断るのはけっこうむずかしいため。
 ときに、乾杯時にテーブルにあるのはビールだけ、などという席もあります。
 以下の配慮をお忘れなく。

 ・未成年や車で来ている人を特定(受付で服にシールなどを貼るとよい)、
  「お酒を勧めないように」と会の始めにアナウンスする
 ・乾杯の際、必ずソフトドリンクを準備する


 6)海水浴場付近で真昼の検問

 夏です。海水浴のシーズンです。

 ◎海水浴場付近で真昼の飲酒検問 愛知県警(7月19日 中京テレビ)

 今年に入り、愛知県では飲酒運転による人身事故が134件起きており、そのう
 ち31件が朝と昼の時間帯に発生しているとのこと。
 特に夏は、海水浴場などで、昼間から飲酒する人が多くいます。
 そこで、7月19日、愛知県知多市の海水浴場近くで真昼の飲酒検問が行われた
 とのことです。

 飲酒しての水泳や、ボートの操縦も非常に危険です!
 事故のない夏休みを楽しんでください。

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   4.山さんコラム No.84
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 ASK飲酒運転対策特別委員会委員長
 元・JRバス関東株式会社会長     山村陽一

 ◆熱心さのあまりの落とし穴

 まず、この報道を読んでほしい。
 「広島市は30日、職員による飲酒運転の根絶に向け、約1万1千人の全職員を
 対象にした個別面談を始めた。8月末までに終え、アルコール依存度が高いと
 確認された職員には職場や家族ぐるみで対策を進める。
 (中略)
 面談で、過去の飲酒運転を認めた職員には強く戒め、理由を詳しく聞き取っ
 たうえで、職場や家族の協力を得て防止策を話し合う。
 所属長が用いる面談用テキストはA4判、25ページ。2009年度以降に摘発され
 た職員10人の状況を記し、職員に二日酔いにも注意するよう促す。」
 (7月31日 中国新聞)

 飲酒運転防止を熱心にしようと全組織をあげて取り組む姿勢が良くわかる。
 何度、注意を喚起しても飲酒運転があとをたたないと、徹底的に事故発生の
 危険の芽をつぶしたくなる。
 事故惹起者の多くが多量飲酒者である。また、アルコール依存症者は酒気帯
 び状態でいることが多いから、運転すればほぼ必ず飲酒運転になってしまう。
 ……こうした知識を得ると、「このタイプの人間を選び出し、十分な対策を
 行えば、飲酒運転の絶滅がはかれる」と、熱心な人ほど思うのは自然だ。
 しかし、山さんは広島市のすすめている全員面接には、危惧の念をいだく。
 私と同じ失敗をしないかと。
 私は、現在、その失敗を反省し、活動している。
 私の失敗をみてみよう。

 1984年(昭和59年)、山陽本線西明石駅構内で寝台特急列車がホームに激突、
 列車の片側が全面的に破壊される大事故が発生した。機関士が酒に酔い制限
 速度を大幅にオーバーして運転したことが原因。
 当時、事故再発防止の事務的な取りまとめ担当だった私は、運転区の立会い、
 宿泊施設の抜き打ち検査、点呼場の改善、検知器の設置などの各種防止策を
 徹底するとともに、抜本的対策として全国の運転区所へ「重篤な問題飲酒者
 調査」を指示した。
 内容は、全運転業務従事者に対して、上司が個人面談をし、飲酒運転の危険
 を再度注意喚起するとともに普段の飲酒状況をつかむため、久里浜式アルコ
 ール依存症スクリーニング検査(KAST)を実施して「重篤な問題飲酒者」
 を把握し、本社へ報告させるというものだった。

 山さんは、その前年、職場不適応対策として、鉄道病院、保険管理所、鉄道
 労働科学研究所の協力のもとに「転勤に伴う職場不適応対策」をまとめ、全国
 的に展開していた。
 それにならって問題飲酒者をつかみ、職場の上司と産業医が相談すれば、飲酒
 運転の根絶につながると考えたのである。

 結果はどうか。
 800人くらいの機関区で「重篤な問題飲酒者」は3人程度。
 現場の管理者が十分、チェックできる人数である。
 もともと国鉄は健康な人間集団であり、健康管理体制も全国に多数の鉄道病
 院、保健管理センターを設置、自前で健康診断から医療へ結ぶことができる
 システムを擁していた。
 調査結果によれば依存症の者は、ほとんどいない。やや大酒飲みがいて、これ
 さえ注意すれば飲酒運転の再発はないと想定した。つまり、飲酒運転をする
 危険のある特定の個人さえ抜き出せば良いという考え方であった。
 再発防止策を運輸省に自信をもって説明したその3ヵ月後、名古屋機関区で酒
 酔い機関車が壁に激突。また飲酒事件が発生。運輸省にどう説明すべきか頭を
 抱えた。
 ただ、この機関士が問題飲酒者のリストにあったのが、唯一の救いと当時は
 思った。問題飲酒者対策をしっかりすすめれば、再発防止可能だと。
 しかし、その後も飲酒運転事故は発生したから、この対策は間違っていたの
 である。

 どこに落とし穴があったのか。

 1.本社から運転関係業務指揮命令系統を使って「問題飲酒者」を把握報告
   させたこと
   現場長は、できるだけ良い職員がいることを望み、それを敏感につかむ
   直接上司は、本人共々問題飲酒者のレッテルをはられるのを拒む。逆に
   いえば、問題飲酒者を隠すか、目に余れば排除しようとする心理が働い
   て真実はつかめない。

 2.特定個人の問題であり、一般の飲酒者には関係がないとの誤解が生まれる
   リストにあがらない者の飲酒行動については、全く不問となり、多量飲酒
   習慣、勤務前の少量飲酒習慣、宿泊所での飲酒など全く改善されなかった。  
   それどころか、「酒気帯びで事故を起こすのは、運転技術が未熟」「酒で
   問題を起こす者は酒に未熟」「アル中は特別な資質の者」との誤解が維
   持された。

 3.KASTの誤った使われ方へ誘導
   KASTを職員管理の手段として使ったために、できるだけよく見せよ
   うとの意図が働き、多量飲酒者の正しい判定はできなかったばかりか、
   本来問題を持っている者へも、問題なしの自覚をもたせてしまった。

 4.事故再発防止対策のみに焦点があたり、健康管理問題とされないこと
   職場不適応対策の場合は、人事担当者・産業医・職場巡廻保健婦との連
   携を深める体制づくり、メンタルヘルス知識の関係者への啓蒙など、幅
   広い対策を講じた。しかし、飲酒運転防止は事故担当中心の仕事となり、
   健康管理・医療との結びつきが希薄であった。

 5.酒に寛容な職場風土が全く反省されなかったこと
   問題飲酒者の管理に重点がおかれ、なぜそのような飲酒習慣が形成され、
   見過ごされてきたか、などの背景に目が向けられなかった。

 山さんの失敗は、国鉄に蔓延していた酒に甘い職場風土に気がつかず、「正し
 いアルコールの知識」や「節酒の実践法」も教育せず、ただ問題飲酒者対策の
 み急いだことだ。
 広島市が、職員に全員面接をするのは、とても良いことである。飲酒運転を本
 気で防止する気がまえがあふれている。問題は、その方法だ。
 山さんの失敗をくりかえさないでほしい。

 特定個人対策ではダメだ。職員全員でアルコールの害を防ぐことを考えて面談
 してほしい。
 面接では、日頃の飲み方を尋ね、「1日2単位(日本酒換算で2合)以上は生活
 習慣病のリスクを高める」=「飲みすぎ」であることを伝える。そして1日1単
 位までにおさえるよう指導されたい。
 この量にとどめることをあっさり約束してくれたのに、深酒の情報を得たら、
 産業医と相談して対策を個別に講じてほしい。
 「飲まない」人へは、酒好きの人に対して絶対に「飲ませすぎない」ように
 命じてほしい。
 何よりも市長以下、飲む人の場合は1日1単位(晩酌、お銚子1本)という日本
 の伝統的な飲酒法を、あらゆる場で実行していただきたい。
 これらの推進に「飲酒運転防止インストラクター」を活用すれば効果的。
 なぜなら飲酒習慣を変えていくための具体的なノウハウを提案できるから。

 できれば、条例で「飲み放題」を禁止し、「洗練された広島の酒、センスある
 飲み方の町・広島」宣言をしていただきたい。
 SD運動(※)開始。

 ※SD=Sensible Drinking センスある飲み方。1日1単位まで、女性や高齢
  者はその半分。この飲み方を広まる運動を、山さんはSD運動として提唱
  したい。

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  5.ASKの活動ご紹介
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 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、ア
 ルコール問題の予防に取り組む任意団体として1983年に設立、2000年に
 NPO法人になりました。1994年には、出版・研修の事業部門が(株)
 アスク・ヒューマン・ケアとなり、活動と事業の両面から予防を推進
 しています。

 ASKでは、「飲酒運転を防止するためには、アルコール依存症の早期
 発見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との認識の
 もと、2005年に飲酒運転対策特別委員会を発足させました。
 山村陽一委員長と今成知美ASK代表のリーダーシップのもと、被害者
 遺族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から本格
 的な飲酒運転防止対策に取り組んでいます。

 これまでに行なってきた活動は……

 ・被害者遺族による厳罰化署名運動や、生命のメッセージ展に協力
 ・運行管理者用テキストに「一歩踏み込んだ飲酒運転防止対策」執筆
 ・アメリカで酒気帯び運転で検挙された日本人に対して米国裁判所指定
  の教育プログラムを実施
 ・日本損保協会の「飲酒運転防止マニュアル」に執筆協力
  日本損保協会主催のシンポジウムに協賛し、全国各地で講演
 ・バス会社から運転手向けの予防プログラム「セルフケアスクール」を
  委託され、プログラムを開発
 ・「飲酒運転防止<通信スクール>」のプログラム開発
 ・職場の飲酒運転対策メルマガの発行
 ・啓発パンフ「飲酒運転 あなたは大丈夫?」制作
 ・代表今成がアメリカ・カリフォルニア州の飲酒運転再犯防止対策の視察、
  内閣府主催シンポジウムで報告
 ・国土交通省主催のシンポジウムで、山村、今成が発表
 ・今成がオーストラリア・ニューサウスウェルズ州の対策を視察
 ・国の「常習飲酒運転対策推進会議」で今成が海外視察報告
 ・「飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・4・10」をまとめる
 ・研修用DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」製作
 ・〔飲酒運転防止インストラクター養成講座〕を開始
  日本損害保険協会の助成で3年間に1000人の養成を目指す
 ・「飲酒運転 運転代行の落とし穴06・9~08・4」をまとめる
 ・「教職員の飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・10~08・9」をまとめる
 ・山村が警察庁主催シンポジウムで報告
 ・内閣府、常習飲酒運転者対策についてのヒアリングで今成が報告
 ・特設サイト「職場の飲酒運転対策チェック!」を製作
 ・DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」冊子化
 ・厚生労働省シンポジウムで今成が報告
 ・トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」を製作
 ・「警察職員による飲酒運転事例の分析07~11」をまとめる
 ・<e-ラーニング>「15分で学べる必須のアルコール知識」を製作
 ・ASKリバーシブル予防パンフを製作
 ・警察庁に「普通免許学科教習における飲酒運転防止教育の強化について
  の要望書」を提出

 ↓詳しくは、ASKのホームページをご覧ください↓
 http://www.ask.or.jp/dontdrivedrunk.html

=====================編集後記 *つぶやき*========================

 「アルコール健康障害対策基本法案」の、秋の臨時国会上程を目指して、
 アルコール問題議員連盟(超党派)の懸命な調整が続いています。

 法案には「啓発週間」が規定されています。
 3月(未成年者飲酒禁止法の制定月、歓送迎シーズン)、5月(WHO世界戦略
 の採択月)、11月(暮れの飲酒シーズンの手前、断酒宣言の日)といろいろな
 アイデアが出ました。11月の見込みが強まっています。

 法案について、詳しくは、アル法ネットのサイトをご覧ください。
  ↓ ↓ ↓
 http://alhonet.jp/
 
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 【職場の飲酒運転対策メルマガ】87号 13.8.9
                  
 発行 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
    飲酒運転対策特別委員会
  
       〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-16-7-7F         
       Tel 03-3249-2551 Fax 03-3249-2553             
       URL http://www.ask.or.jp/ email ask-ddd★(★を@に変えてください)a-h-c.jp

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