職場の飲酒運転対策メルマガ      バックナンバー

ASK飲酒運転対策特別委員会が無料配信している「職場の飲酒運転対策メルマガ」のバックナンバーです。

82号2013

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     【職場の飲酒運転対策メルマガ】  
                  82号 13.3.15
                   ASK飲酒運転対策特別委員会
                   http://www.ask.or.jp/
    ___________________________☆
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 飲酒運転防止への社会的意識の高まりを受けて、運輸業界をはじめ、
 さまざまな職場で、今、積極的な取組みが模索されています。
 このメルマガでは、ヒントになる事柄、役に立つ情報をお伝えして
 いきたいと思っています。

=================== このメールマガジンは ====================
 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)内に
 設置された飲酒運転対策特別委員会が、情報提供のために発行する
 ものです。
 ASKのホームページ http://www.ask.or.jp/ からご登録いただいた
 方に、月1回、無料で配信します。
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━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    1.インストラクター養成講座NOW!
    2.ASKからのお知らせ
    3.ニュースCLIP!
    4.山さんコラム No.80
    5.ASKの活動ご紹介
    6.編集後記 *つぶやき*

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  なんと19県が、飲酒運転防止条例の検討に意欲!

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  1.インストラクター養成講座NOW!
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 ★第6期飲酒運転防止インストラクター養成講座、受付スタート!

 「飲酒運転防止インストラクター養成講座」第6期の受付を、3月12日より
開始しました。日本損害保険協会の助成を受けています。

 ■受講料(自己負担分)15,000円 ■定員350名
 ※受講料には通信講座(添削3回含)・スクーリング・教材用DVD・認定
 等の費用すべてが含まれます。

 すでにかなりのお申し込みをいただいています。
 例年、希望者殺到のため早々に募集枠が埋まりますので、どうぞお早めに。
 ホームページからお申し込みください。
  ↓ ↓ ↓   
 http://goo.gl/9DUIG

 FAX・郵送でもOKです。
 

 ★上級インストラクター養成にも助成がつきます!
 
 認定インストラクターとしての経験をもとに、アルコール問題についての
 研鑽をさらに積み、研修の実技審査に合格すると上級インストラクターと
 して認定されます。
 今期は、10名限定で、通信講座部分(30,870円)に助成がつきます。
 3月中に、認定インストラクターのうち、条件に該当する人に個別に応募
 書面をお送りしますので、希望者はその書面で応募してください。
 (書類審査があります)

 なお、これまでに認定された上級インストラクターの紹介ページはこちら。
  ↓ ↓ ↓   
 http://goo.gl/jOn02

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  2.ASKからのお知らせ
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 ★イッキ飲み・アルハラ防止キャンペーンがスタートです!
 
 大学生の飲酒コンパ後の死が相次いでいます。
 昨年5人、今年に入ってもう2人も……。
 もうこれ以上死なせたくありません。

 2013年キャンペーンを開始していますので、どうぞご覧ください。
  ↓ ↓ ↓
 http://goo.gl/Pxxo7

 今年のプレゼント企画は、スマホの無料アプリです。
 名付けて「アルハラ・アニマル診断アプリ」
 アルハラ(アルコール・ハラスメント)とは、お酒にまつわるさまざまな
 嫌がらせ。知らないうちに、あなたもアルハラをしていませんか? 
 このアプリは、質問に答えていくことで、あなたのアルハラ行為を猛獣
 (アルハラ・アニマル)にたとえながら警告を表示します。

 アルハラ・アニマルの声・ナレーションは、猪野学さん(俳優・声優)の
 ボランティア協力。七変化ならぬ八変化の声音でアルハラ・アニマルを演じ
 分けています。

 どうぞ、ダウンロードして、周囲に広めてください。

 ・iPhone版はこちら⇒ http://goo.gl/vBQjn

 ・アンドロイド版はこちら⇒ http://goo.gl/u1Kn2


 ★トイレットペーパーも活躍しています!

 イベントで配布なさるパターンが多いようです。
 お電話でお話を伺ってみたら、担当者は、まずご自分が試してみた、と。
 試すって、何を試したんでしょう。
 思わず、吹き出しそうになるのをこらえました。

 ――100個のご注文をいただいた愛知県のとある団体のお話です

 地域の市民を対象としたイベントを企画し、安全運転のキャンペーンとして
 トイレットペーパーを配布しました。
 まず配布する前に、私自身で試してみましたが、手触り、使い心地ともに
 とてもよかったです。
 受け取った方の反応もよかったようです。
 交通安全や飲酒運転防止の意識の向上につながることを願っています。

 ●トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」
   ↓ ↓ ↓
  http://goo.gl/ws26V


 ★その他、職場の飲酒運転防止対策に最適の教材・予防ツール

 ●飲酒運転防止研修<e-ラーニング>
 「15分で学べる必須のアルコール知識」
  http://goo.gl/XLc9K 

 ●DVD&ハンドブック
 「知って得する!アルコールの基礎知識」
  ――飲酒運転防止研修のためにつくられた教材です
  http://goo.gl/lIcTt

 ●ASKリバーシブル予防パンフ
  ――2つの入り口を持つパンフ。単独でも、セットでも購入できます
 No.1「妊娠とアルコール/女性とアルコール」
 No.2「アルコールと生活習慣病/アルコールとストレス」
 No.3「飲酒運転をゼロに!/おいしく賢く飲みたい人へ」 
 No.4「あなたの飲酒をチェック/アルコール依存症かも!?」
  http://goo.gl/fbrgn

 ●ASKアルコール体質判定セット「かんたんジェルパッチ」
  http://goo.gl/7Xu8M

 ●アルコール依存症への対応を学ぶ通信講座
  ――6回の通信添削(援助者コースと家族コースがあります)
  http://goo.gl/tE35C

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  3.ニュースCLIP!
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 急激な気温の変化、強風、なにやら激しい春です。
 花粉症の方々の悲鳴が、あちこちから聞こえてきます。

 さて、記事集めは金田、執筆は今成でお届けしています。
 お時間の許すかぎり、おつきあいください。

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 1)飲酒運転撲滅に向けて、条例提案ラッシュ!!
 2)結婚式と送別会
 3)若者…同乗者死亡、そして深酒
 4)肝硬変なのに?
 5)秋田県教委が、教師向けガイドライン
 6)飲酒強要でパワハラ認定!

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 1)飲酒運転撲滅に向けて、条例提案ラッシュ!!

 各地で、飲酒運転防止に関する条例が検討されているようです。
 この1ヵ月間の報道を見ても、こんな動きがあることがわかります。

 ◆岡山県議会(3月3日 読売新聞)
 違反行為を見つけた際は警察に通報することを、県民に努力目標として求
 めるなどの内容で、開会中の定例会最終日の3月19日に提案される。

 ◆福岡県糸島市(2月23日 毎日新聞)
 現に飲酒運転をしている、飲酒運転をしている疑いがある、飲酒運転をす
 る恐れがあるドライバーを警察に通報するよう市民に求める「市飲酒運転
 撲滅条例」案を、3月1日開会の3月定例市議会に提案する。

 ◆愛媛県議会(3月8日 毎日新聞)
 飲酒運転根絶に向けた条例制定の検討に関して、県議会予算特別委員会で、
 小佐井良太・愛媛大准教授(法社会学)が参考人として政策提言、条例制
 定の必要性を訴えた。医療と連携した再犯防止プログラムの構築など、根
 絶には多様な取り組みが必要と強調した。

 そんな折、中国新聞が、全国の知事と議会議長に飲酒運転に関するアンケー
 トを実施しました。

 ◎飲酒運転撲滅条例19県が視野(2月25日 中国新聞)

 条例制定について「考えている」県は、◆愛知(知事)◆三重(知事・議
 長)◆岡山(知事・議長)の3県。いずれも制定への議論が始まっており、
 目標時期は岡山が「今年3月」、三重は「今年6月」、愛知は「未定」との
 ことです。
 「今後、考える可能性がある」とした16県のうち、知事と議長の回答が一
 致したのは、◆岩手◆神奈川◆山梨◆岐阜◆奈良◆鳥取◆島根◆広島◆佐
 賀◆宮崎の10県。◆新潟◆滋賀◆鹿児島は知事、◆青森◆徳島◆長崎は議
 長がこの選択肢を選びました。

 すでに条例を制定済みの大分、宮城、山形、沖縄、福岡の5県を除く41都
 道府県のうち19県(46.3%)で、知事と議長の両方かいずれかが、「考え
 ている」「今後、考える可能性がある」と答えているのです。
 すごいです。

 一方、制定済みの5県に条例の効果を尋ねた質問では、山形、福岡、大分
 は知事と議長、宮城、沖縄は知事が「出ている」と回答しており、理由に
 飲酒運転の事故件数の減少や県民意識の高まりを挙げていたそうです。

 福岡県での効果については、こんな報道がありました。

 ◎飲酒運転事故:福岡県、ワースト10位に改善(3月1日 毎日新聞)

 福岡県内で起きた2012年の飲酒運転事故件数が185件となり、統計が残る
 1965年以降で最少になったのです。前年はワースト2位(257件)だった
 全国順位も、ワースト10位に改善。減り幅(72件)は全国で最も大きかっ
 たとのこと。
 県警は「官民挙げて撲滅運動に臨んだ結果」とみています。


 2)結婚式と送別会

 結婚式や送別会のあと、飲酒事故を起こし逮捕された人々がいます。
 春は歓送迎会や花見の季節、主催者は参加者の飲酒運転に気を配りましょう。

 ●私立高校教諭(48)←結婚式(3月13日 静岡第一テレビ)
 3月12日午後8時頃、静岡市で私立高校の男性教諭が酒を飲んで車を運転し、
 現行犯逮捕された。右折しようとしたところ直進してきた軽自動車と衝突。
 教諭はこの日、有給休暇をとって親戚の結婚式に出席していた。

 ●浜松市職員(46)←送別会(2月27日 静岡第一テレビ)
 職員は2月23日、職員の送別会に参加して車で帰宅する途中、事故を起こし、
 酒気帯び運転が発覚したため現行犯逮捕。懲戒免職となった。


 3)若者…同乗者死亡、そして深酒

 若者の飲酒運転が同乗者の死亡事故に発展した事例を、毎号のように掲載
 していますが、また起きてしまいました。

 ◎飲酒運転か 街路樹衝突で男性死亡(2月21日 テレビ信州)

 2月21日未明、長野県佐久市で普通乗用車が街路樹と衝突する事故があり、
 助手席の男性(21)が死亡した。運転していた男性(22)は鎖骨骨折の重
 傷で、アルコールが検知。

 大事故には至りませんでしたが、こんな例もありました。
 どれも若者の深酒運転です。

 ◎酒気帯び運転:相次ぐ 無職少年、会社員を容疑で逮捕/熊本
  (2月16日 毎日新聞)

 熊本県警は2月15日、飲酒運転の疑いで2人の男を相次いで現行犯逮捕しま
 した。いずれも早朝の検挙で呼気1リットル当たり基準値の約2~3倍のア
 ルコールが検知されており、深酒の末の運転でした。

 1人は、無職少年(19)で、午前6時15分頃、運転がおかしかったため、取
 り締まり中のパトカーが追跡。信号停止したところで職務質問したが逃走
 したため、数百メートル先で取り押さえたとのこと。繁華街で前夜から
 飲み「さっきまで飲んでいた」と話したといいます。

 もう1人は、会社員(26)で、午前7時10分頃、交差点で出合い頭の衝突事
 故を起こしました。前夜から飲み「遅くまで飲んでいた」と供述しており、
 出勤中だったといいます。

 高知でも、若者が蛇行運転です。

 ◎高知で飲酒運転の自衛隊員摘発(3月2日 スポーツ報知)
 
 高知県警は3月2日午前1時半頃、陸士長(23)を摘発しました。パトカー
 で取り締まり中の署員がやや蛇行して走る軽乗用車を発見し、停車させて
 調べると基準値を超すアルコールを検知したといいます。
 前夜11時から翌午前1時頃まで、居酒屋でビール中ジョッキ2杯と日本酒
 2合くらいを飲んで、帰宅途中でした。

 ASKでは、若者の飲酒運転を防ぐため、警察庁交通局長に「普通免許学
 科教習における飲酒運転防止教育の強化についての要望書」を出しました。
  ↓ ↓ ↓
 http://www.ask.or.jp/ask130123.pdf


 4)肝硬変なのに?

 下の見出しを見て、読者のみなさんは何を思うでしょうか?

 ◎肝硬変の警視庁警部補、二日酔いで酒気帯び運転 停職3カ月
  (3月1日 産経新聞)

 3月1日、警視庁は二日酔いで酒気帯び運転をしたなどとして、警部補(58)
 が道交法違反容疑で茨城県警に書類送検されたと発表しました。同日付で
 停職3カ月の懲戒処分となし、警部補は依願退職したということです。
 警部補は、昨年11月20日午前6時40分頃、自宅近くで、道路左側のブロック
 塀に衝突。警察に届け出ず自宅に戻ったところ、目撃者の通報で駆けつけ
 た署員から事情を聴かれ、呼気0.25mg/lのアルコールが検出されました。
 警部補は重度の肝硬変だったのに、前夜に焼酎のウーロン茶割を2杯飲んで
 いたそうです。

 肝硬変なのに飲酒……アルコール依存症に間違いありませんね。
 では、こんな事例はどうでしょう。

 ◎泉佐野市職員を飲酒運転で停職処分/大阪(3月2日 毎日新聞)

 泉佐野市は3月1日、男性職員(43)を4日付で停職6カ月の処分とすると
 発表しました。職員は2月19日午後8時25分頃、原付きバイクを運転中、
 検問を受け、呼気0.37mg/lのアルコールが検出され検挙されました。
 「退庁後、スーパーの駐車場で缶ビールを飲んだ」と説明しています。

 帰宅するまで待てなくて、スーパーの駐車場で飲む……これも、アルコー
 ル依存症にまず間違いありません。
 この事例はどうでしょう?

 ◎飲酒運転の10トントラックが民家に 福岡(2月15日 日本テレビ)

 2月14日午後10時半、北九州市の交差点で10トントラックと乗用車が接触、
 トラックはその後、現場から約200メートル離れた民家2軒の壁に次々と
 衝突しました。この事故で、乗用車の男女2人が首などに軽いケガをしま
 した。民家の住人にはケガはいませんでした。
 トラック運転手(49)は、酒を飲んでまっすぐ歩けない状態だったとのこ
 とです。

 10トントラックを、まっすぐ歩けない状態で運転する。アルコール依存症
 を疑ったほうがいいと思います。

 ★背景にある「アルコール依存症」という病気(ASKのサイト)
   ↓ ↓ ↓
  http://www.ask.or.jp/ddd_alcoholism.html

 ★アルコール依存症への対応を学ぶ通信講座
   ↓ ↓ ↓
  http://goo.gl/tE35C

 ★ASKリバーシブル予防パンフ
 No.4「あなたの飲酒をチェック/アルコール依存症かも!?」
   ↓ ↓ ↓
  http://goo.gl/fbrgn


 5)秋田県教委が、教師向けガイドライン

 秋田県教育委員会は、教職員向けの「飲酒運転防止のためのガイドライン」
 案をまとめました。教職員が相次いで飲酒運転で摘発されたことを受けた
 ものです。

 ◎「先生、9時以降の酒控えて」…飲酒運転多くて(2月22日 読売新聞)
 
 盛り込まれた内容は――
 ・午後9時以降の飲酒を控える
 ・公用で運転する場合はアルコール検知を行なう
 ・「飲酒運転を決してしません」という誓約書に署名する
 ・懇親会などの幹事は参加者の交通手段を確認し、管理職に報告する
 ・自動車内で仮眠をしない

 そのほか、家族に飲酒運転防止の協力を呼び掛ける文書や、アルコール
 分解速度の目安、飲酒運転に関する刑罰などの資料がついているそうです。

 教職員による飲酒運転は、毎月、各地で起きています。
 メンタルヘルス対策としても、アルコールは重要です。
 教師が理解すれば、子どもたちに教えることもできます。
 ぜひ、先生方に「アルコールの基礎知識」を知ってほしい!

 ★DVD&ハンドブック
 「知って得する!アルコールの基礎知識」
   ↓ ↓ ↓
  http://goo.gl/lIcTt

 ★ASKリバーシブル予防パンフ
 No.3「飲酒運転をゼロに!/おいしく賢く飲みたい人へ」 
   ↓ ↓ ↓
  http://goo.gl/fbrgn


 6)飲酒強要でパワハラ認定!

 上司から部下への飲酒の強要に、賠償請求が命じられました。

 ◎飲酒強要で「パワハラ」認定 東京高裁が賠償命令(2月27日 共同通信)

 飲酒強要などのパワハラを受けたとして、東京のホテル運営会社の元社員
 が同社と元上司に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は
 2月27日、飲酒強要を不法行為と認定し、150万円の支払いを命じました。
 裁判長は、元社員が少量の酒を飲んだだけで嘔吐しているのに、元上司が
 「吐けば飲める」と言って執拗に酒を強要したと認定したのです。

 あなたのまわりでは起きていませんか?

=============================================================★
  4.山さんコラム No.80
==============================================================

 ASK飲酒運転対策特別委員会委員長
 元・JRバス関東株式会社会長     山村陽一


 ◆情けは人のためならず

 むかし昔、小西得郎という野球の名解説者がいた。
 「情けは人のためならず」と、よくしゃべった。調子の悪い選手を監督が
 「情けをかけて、使い続けると敗戦を招き、本人のためにならない」とい
 う意味で使っていた。
 中学校のある先生も、「親切じみた不親切がある。優しいばかりが、いい
 のでなく、厳しさが必要だ」という意味に使っていた。
 私もすっかり、そう信じていたが、本当は「人に情けをかければ、いずれ
 自分へ返ってくること」と後年になって知った。

 昨年12月19日放送、NHK「ためしてガッテン」によれば、震災時の衝撃的な
 写真(ビデオ)だけでは、実際の防災準備はされず、家族の写真がプラス
 されると、防災準備を実践する人が多いという。
 つまり、人は「子供の安全、家族のため」と思えば、すすんで防災準備を
 するが、「悲惨な状況、怖い情景」による深い衝撃だけでは、自分を守る
 行動はしないというのだ。
 家族のため、が自分も守るから、一見「情けは人のためならず」に似た現
 象にも見える。
 放射能汚染のため避難する多くの人々は、「子どもの安全」を理由にあげ
 ている。一般に食品の安全についても乳幼児をかかえる母親の関心が高く、
 実際の購入態度に現れる。

 このように考えてきて「ハッ」と気づいた。
 多量飲酒者へ「健康のために節酒しなさい」「飲酒運転防止のために節酒
 しなさい」と、繰り返し説いても、なかなか実行してくれない理由は、た
 めしてガッテンの「悲惨な状況、怖い状況」だけの実験と似ているのでは
 ないか。
 一般論として飲み過ぎが体に良くないことを知ってはいても、それはどこ
 か他人事で、「自分だけは大丈夫」と高をくくっている人が多い。家族に
 迷惑がかかっていても、大したことはないと思っている。

 わが中学同級の友人も同じ。
 若い頃からの大酒家。飲みだすとウイスキーボトル半分は軽く空ける。調
 子にのると1本。自分でも「アル中」などと称している。50代まで、健康
 診断で何も指摘されず、肝臓はなんでもないと豪語。
 深夜、酔っぱらって喧嘩したり、二日酔いで遅刻・欠勤したりしたことは
 あるが、定年まで外資系の会社を勤めあげ、外国の友人も多数いる。
 離婚騒ぎも2・3度あったが、奥さんが自分の世界をきちんと守ってきたの
 で、どうやらもちこたえている。
 しかし歳をとるにしたがい、いろいろ健康問題が発生してきた。まず7年
 前に、γ‐GTPが急激に上がり警戒信号。2、3年前から、ギックリ腰、
 胸椎圧迫骨折、肺気腫……。

 山さん、30代から、この友人と一緒に飲むたびに、他人への暴言を謝り、
 喧嘩の仲裁、ハシコ酒の打ち切りなど面倒をみた。離婚騒ぎに「節酒」を
 すすめた。
 だが彼はもともと2、3日は酒を空け、飲むときは徹底して飲むタイプ。
 「お前みたいに、だらだら毎日飲むのは体に悪い。飲むときは徹底的に飲
 み、飲まない日をつくれ」とかえってお説教される始末。
 病気になれば、一定期間の禁酒ができる。
 圧迫骨折の際に医師から「骨は大丈夫、骨折は酒が原因ではない」との
 お墨付きも得て、女房の諦観をたよりに、今なお大量に飲み続けている。
 彼の場合、子どもは成人し一人前、奥さんも自らの世界を確立、あとは自
 分の始末だけ。
 酒を飲みながらの読書、庭いじり、犬の散歩が生きがいとなれば、「節酒」
 の動機は、ほとんどない。
 「節酒して健康になり、医療費の節減をしろ」と説得もしたが、「今まで、
 病気らしい病気をせず、ほとんど健康保険を使わなかった、少しくらい使
 っても罰はあたるまい」と反論。なかなか通じない。

 こういう人間へ、いくら「節酒」を説いても時間の無駄、唯一、彼の存在
 価値は、山さんコラムの材料になることくらいか、と考えたくもなる。

 そこで、逆に考えてみる。節酒に成功した人はどんな人だろう?
 今、日本で、一番節酒に成功しているのは、「飲酒運転防止インストラク
 ター」自身ではないか。
 二番目が、現場で飲酒運転防止活動をしている運行管理者たち。
 いずれも他人に節酒をすすめている人たちだ。
 他人の健康・仕事継続・幸せな人生のために節酒を説くことが、自分自身
 の節酒に役立つというのは、不思議ではない。

 他人に向かってアルコールの正しい知識を伝え、節酒を実行させようとす
 るからには、自らの飲酒欲求を抑制しなければならない。そのうえ、他人
 に伝えるため具体的な生活上の工夫も熟知しているから、その通りに実行
 すればよい。

 山さんがアルコール依存症にならなかったのは、周囲にいた多くの大量
 飲酒家のおかげである。特に、一番手を焼いた友人の貢献度は高い。
 酒害を目の当たりにして、忠告し、節酒させようとしたおかげでわが飲み
 方にブレーキが効いた。まさに「情けは人のためならず」だ。
 節酒を薦めることが、節酒の「秘訣」。
 わが友人を、飲酒運転防止インストラクターにすべきであった。

=============================================================★
  5.ASKの活動ご紹介
==============================================================

 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)は、ア
 ルコール問題の予防に取り組む任意団体として1983年に設立、2000年に
 NPO法人になりました。1994年には、出版・研修の事業部門が(株)
 アスク・ヒューマン・ケアとなり、活動と事業の両面から予防を推進
 しています。

 ASKでは、「飲酒運転を防止するためには、アルコール依存症の早期
 発見・介入を視野に入れた総合的な予防対策が欠かせない」との認識の
 もと、2005年に飲酒運転対策特別委員会を発足させました。
 山村陽一委員長と今成知美ASK代表のリーダーシップのもと、被害者
 遺族・専門家・関係機関と連携しつつ、予防と再発防止の両面から本格
 的な飲酒運転防止対策に取り組んでいます。

 これまでに行なってきた活動は……

 ・被害者遺族による厳罰化署名運動や、生命のメッセージ展に協力
 ・運行管理者用テキストに「一歩踏み込んだ飲酒運転防止対策」執筆
 ・アメリカで酒気帯び運転で検挙された日本人に対して米国裁判所指定
  の教育プログラムを実施
 ・日本損保協会の「飲酒運転防止マニュアル」に執筆協力
  日本損保協会主催のシンポジウムに協賛し、全国各地で講演
 ・バス会社から運転手向けの予防プログラム「セルフケアスクール」を
  委託され、プログラムを開発
 ・「飲酒運転防止<通信スクール>」のプログラム開発
 ・職場の飲酒運転対策メルマガの発行
 ・啓発パンフ「飲酒運転 あなたは大丈夫?」制作
 ・代表今成がアメリカ・カリフォルニア州の飲酒運転再犯防止対策の視察、
  内閣府主催シンポジウムで報告
 ・国土交通省主催のシンポジウムで、山村、今成が発表
 ・今成がオーストラリア・ニューサウスウェルズ州の対策を視察
 ・国の「常習飲酒運転対策推進会議」で今成が海外視察報告
 ・「飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・4・10」をまとめる
 ・研修用DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」製作
 ・〔飲酒運転防止インストラクター養成講座〕を開始
  日本損害保険協会の助成で3年間に1000人の養成を目指す
 ・「飲酒運転 運転代行の落とし穴06・9~08・4」をまとめる
 ・「教職員の飲酒運転 懲戒処分事例の分析07・10~08・9」をまとめる
 ・山村が警察庁主催シンポジウムで報告
 ・内閣府、常習飲酒運転者対策についてのヒアリングで今成が報告
 ・特設サイト「職場の飲酒運転対策チェック!」を製作
 ・DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」冊子化
 ・厚生労働省シンポジウムで今成が報告
 ・トイレットペーパー「飲酒運転防止(7つの落とし穴)」を製作
 ・「警察職員による飲酒運転事例の分析07~11」をまとめる
 ・<e-ラーニング>「15分で学べる必須のアルコール知識」を製作
 ・ASKリバーシブル予防パンフを製作
 ・警察庁に「普通免許学科教習における飲酒運転防止教育の強化について
  の要望書」を提出

 ↓詳しくは、ASKのホームページをご覧ください↓
 http://www.ask.or.jp/dontdrivedrunk.html

=====================編集後記 *つぶやき*========================

 遅ればせながら、映画「レ・ミゼラブル」を観てきました。
 台詞をぜんぶ歌うのにびっくりでしたが、不自然さはなく引き込まれまし
 た。
 津波でご家族を亡くした方が、この映画を観て体調を崩したと聞きました。
 たしかに、冒頭から波をかぶりますし、下水の中で泥にまみれるシーンは
 津波を思い起こさせます。

 震災から2年、傷跡の深さを知らされました。

 飲酒運転も、イッキ飲みによる事故も、防げるものです。
 命の重さを思う、春です。
 
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

 【職場の飲酒運転対策メルマガ】82号 13.3.15
                  
 発行 特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
    飲酒運転対策特別委員会
  
       〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-16-7-7F         
       Tel 03-3249-2551 Fax 03-3249-2553             
       URL http://www.ask.or.jp/ email ask-ddd★(★を@に変えてください)a-h-c.jp

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
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ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)

Author:ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
http://www.ask.or.jp/

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